episode21 告白

『何となく分かってた』

そう言ったのはken。

『俺もそんな感じがした』

そう言ったのはKAZ。

河南とtetsuya、
yukihiro、hydeの住む家には
kenとKAZの姿。

メンバーのkenには
河南とのことを伝えておいた方がいいと
tetsuyaが言い出した。

そしたら
hydeがだったらKAZにも
話したいと言ったのだ。

このふしだらな関係を伝えることは
軽蔑されてもおかしくないと
河南は反対した。

今までに築き上げた
ラルクとして
VAMPSとしての関係が
音を立てて崩れてしまったら・・・

とても顔を合わせられるものじゃない。

『河南ちゃんに初めて会った時・・・』

Kenが語り始めた。

いつもは部外者をスタジオに入れることをしないテツが
河南ちゃんを連れてきてさ。

普段は食べないユッキーが
河南ちゃんとなら飯食って。

そもそも
hydeが忘れたサングラスを
届けさせたりせえへんやん。

最初から三人が
河南ちゃん目当てだって分かってた。

『ライブ終わりにいつも食事してたやろ?』

三人でこそこそしてたやん。

そうKenが苦笑いしながら
話を続けた。

河南ちゃんが上京してきたばかりのとき
hydeの仕事場に住んでたやん。

それがいつの間にか
テツの奥さんやろ?

何かあるって思うのが普通やん。

事務所のパーティーの時やったっけ。

河南ちゃんがいなくなって
血相変えてたんは
ユッキーやったやん。

海外行った時も
向こうのスタッフと
河南ちゃんのことで
やいやいしてたんはhydeやったし。

四人が本気やって
俺は分かってたよ。

横で頷くKAZ。

『河南ちゃんの誕生日の時にも
四人で幸せそうにしてたよね』

サングラスの向こうのKAZの目は
柔らかい目をしていた。

世間的には考えられないけど
これが四人の形なら
俺達は見守るしかないと
KenとKAZは口を揃えた。

『黙っててすまなかった』

頭を下げたのはリーダーとしてのtetsuya。

『その変わりバレるのはごめんやで』

Kenの笑い顔はいつもの顔。

KenもKAZも
普段通りの笑顔を四人に向けていた。

『何なら俺達もここに住みましょうか。Kenくん』

KAZの普段言わないジョークに
ノリノリで返すKen。

その会話を返事なく真顔で受け止めた河南。

『ダメに決まってるやん。なあ河南』

hydeの優しいフォロー。

『しゃーないから今日は乾杯やな』

そう言ってKenは
どこからともなく
高級なシャンパンを開けた。

『いつの間に・・・』

小さな声で突っ込むyukihiroも
嬉しそうに笑った。

『面倒かけるかもしれへんけど、よろしくな』

hydeを取り巻く関係として
tetsuyaがKAZに言う。

『大丈夫だよ』

河南ちゃんがいれば
hydeは歌うことを辞めない。

きっと前みたいに
脱退したいとか言わないだろうから、
テツくんの根回しも必要なくなるね。

そうKAZに言われて
持つべき仲間に救われた気がしたtetsuyaでした。
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