episode7 上京
携帯が鳴る。
yukihiroを置いて店外で話す。
席に座り直すと
yukihiroに電話の内容を話し始めた。
口実を作るために
会社に出していた転勤願いが受理され
販売会社のグループ会社になる
表参道の結婚式場に転勤が決まった。
「本当にいいのかな…」
口実を作る為だけに
転勤願いを出したこと。
母が亡くなった後だってこと。
後ろめたい気持ちが湧いてくる。
『今までずっとお母さんの為に頑張ってきたんでしょ?』
母が病に倒れてからは
家のことをしたり
病院に顔を出したり
病状が悪くなってから
記憶の混濁に付き合い
そして終焉…
最後まで母から離れなかった。
『ご褒美だと思ったら?』
「ご褒美…?」
新しく開けた道。
確かに結婚式場での勤務には憧れがあった。
みんながいる東京に行けたら
もっと一緒にいられる。
『決まりでしょ』
yukihiroに言わせてしまった。
yukihiroを置いて店外で話す。
席に座り直すと
yukihiroに電話の内容を話し始めた。
口実を作るために
会社に出していた転勤願いが受理され
販売会社のグループ会社になる
表参道の結婚式場に転勤が決まった。
「本当にいいのかな…」
口実を作る為だけに
転勤願いを出したこと。
母が亡くなった後だってこと。
後ろめたい気持ちが湧いてくる。
『今までずっとお母さんの為に頑張ってきたんでしょ?』
母が病に倒れてからは
家のことをしたり
病院に顔を出したり
病状が悪くなってから
記憶の混濁に付き合い
そして終焉…
最後まで母から離れなかった。
『ご褒美だと思ったら?』
「ご褒美…?」
新しく開けた道。
確かに結婚式場での勤務には憧れがあった。
みんながいる東京に行けたら
もっと一緒にいられる。
『決まりでしょ』
yukihiroに言わせてしまった。