レーズンバター(hyde)

発信音のあとの呼び出し音がすぐに切れて
男性の低い声が聞こえた。

「もしもし河南です。
今、大丈夫ですか」

「あぁ。具合どう?」

「ありがとうございました。
おかげですぐに熱も下がりました」

「そう、良かった」

それから会話が途切れてしまった。

「今どこ?」

今度はhydeが口を開く。

「会社です」

22時を針が指す時計。

「泊まり?」

「いえ、今から帰ります」

一言づつの会話に
お互いの気まずさが表れている。

「迎えに行くから会わない?」

「…はい」

会社の場所を聞くと
すぐに向かうhyde。
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