new world(yukihiro)
親友の葬儀に来ている。
音楽業界で心を許せるようになった初めての奴。
俺とあまり年も変わらず
気さくに話しかけてくれて
いつも緊張して強ばっていた気持ちが
奴のおかげでほぐれた。
そんな事を思い出しながら
遺影を見ながら悲しみに暮れる。
しばらく音信不通で何年も会っていなかったのに
お前の葬儀が再会なんてな。
ため息を吐くタイミングで一人の女子高生が
俺に近づいてきた。
『あなたがyukihiroさん?』
「・・・そうだけど」
こんな場所でファンに声掛けられても
困ったものだと思っていた。
『これ、あいつから』
「あいつ?」
聞き返すと彼女は遺影を指した。
あいつ結婚してたか?
確かしてなかったはずだけどと
不信に思いながらも
受け取ってしまった手紙を開封した。
そこにはyukihiroへと丁寧なあいつらしい字。
今ここで手紙を読んでるってことは
オレはやっぱり死んだんだな。
そう始まる手紙は癌に犯されたと知り
そんな矢先に現れた少女との経緯が書かれ
もしお前が独身なら
こいつの相談役をしてやってくれと書かれていた。
「名前は?」
『河南』
頭を掻くことしか出来なかった。
妻子を持ったこともない俺に何が出来る?
出来るわけない。
すると河南が口を開く。
『保護者が必要な時だけ代理をしてくれればいい』
淡々と話す様子に苦手意識が根強いた。
『連絡先教えて』
そう言われて拒否出来たのにうっかり教えた俺。
連絡先だけ聞くと彼女はいなくなった。
封筒にはまだ何か入っている。
子供を認知した証になる戸籍謄本だ。
どうせ死ぬと分かっていても
少女は14歳
確かに婚姻関係はなかったとしても
当時の恋人は彼女の母親。
傷付いた少女は涙も流さない程で
冷血さを覚えた少女を放っておけなかった
この事情は全て把握出来たつもりだ。
けど悪いが俺にはどうにも出来ないのが事実。
音楽業界で心を許せるようになった初めての奴。
俺とあまり年も変わらず
気さくに話しかけてくれて
いつも緊張して強ばっていた気持ちが
奴のおかげでほぐれた。
そんな事を思い出しながら
遺影を見ながら悲しみに暮れる。
しばらく音信不通で何年も会っていなかったのに
お前の葬儀が再会なんてな。
ため息を吐くタイミングで一人の女子高生が
俺に近づいてきた。
『あなたがyukihiroさん?』
「・・・そうだけど」
こんな場所でファンに声掛けられても
困ったものだと思っていた。
『これ、あいつから』
「あいつ?」
聞き返すと彼女は遺影を指した。
あいつ結婚してたか?
確かしてなかったはずだけどと
不信に思いながらも
受け取ってしまった手紙を開封した。
そこにはyukihiroへと丁寧なあいつらしい字。
今ここで手紙を読んでるってことは
オレはやっぱり死んだんだな。
そう始まる手紙は癌に犯されたと知り
そんな矢先に現れた少女との経緯が書かれ
もしお前が独身なら
こいつの相談役をしてやってくれと書かれていた。
「名前は?」
『河南』
頭を掻くことしか出来なかった。
妻子を持ったこともない俺に何が出来る?
出来るわけない。
すると河南が口を開く。
『保護者が必要な時だけ代理をしてくれればいい』
淡々と話す様子に苦手意識が根強いた。
『連絡先教えて』
そう言われて拒否出来たのにうっかり教えた俺。
連絡先だけ聞くと彼女はいなくなった。
封筒にはまだ何か入っている。
子供を認知した証になる戸籍謄本だ。
どうせ死ぬと分かっていても
少女は14歳
確かに婚姻関係はなかったとしても
当時の恋人は彼女の母親。
傷付いた少女は涙も流さない程で
冷血さを覚えた少女を放っておけなかった
この事情は全て把握出来たつもりだ。
けど悪いが俺にはどうにも出来ないのが事実。