ノイズ(yukihiro)
ノイズ~ある日の2人~
喧嘩したんだ・・・
ユキと。
私がしつこかったのもいけないけど
黙ってるままのユキに
無償に腹が立って
もういい!って部屋を出てきてしまった。
ユキはいつもそう
私が何か言った時ばかり黙って口を聞かなくなる。
またか・・・
そう思って諦めたりしたけど
今日は何だかモヤモヤが止まらなくて
いつもならそのまま会話して
自然に仲直りして
そうやって深い喧嘩はしなかったのに。
喧嘩はしたくないけど
口から出る言葉は止められなくて
反発する体の動きも止められなかった。
そして私は今、何も持っていない状態で
夜の街の中にいる。
ユキと同棲してもう何年かな。
ユキの仕事上、簡単に入籍出来ないのを承知で
ユキが同棲したいと言った日から一緒にいる。
あの頃と変わらないユキのテリトリー。
家があってクラブがあって
今も時々廻しに行っている。
踊りは苦手だけどユキのダンスチューンは好きだった。
彼氏がいたのにユキのこと好きになって
毎日ユキにときめいていたのに
何年も一緒にいて性格悪くなったな私。
ため息と後悔が入り交じる。
あの頃のユキには守ってもらえてるって思ってたけど
今はもうあの頃とは違うのかな。
このまま笑顔でただいまと帰るべきか
少しはユキを焦らせてやろうか。
かと言ってスマホも財布も持っていないのに
どうするべきか悩む。
友達もみんな家庭を持ったから
急に行くことも出来ないし
私、ユキがいないと何も出来ないな。
雑踏の中、帰路に着くため足を運ぶ。
何だか自分に納得しなくて
帰路に着くのを止めた。
途中の公園に寄り道をしたけど
暗闇に襲われて妙に悲しくなった。
小さい頃流行った怪談を思い出す。
トイレの花子さんとか
ブランコが勝手に動くとか
そんな話が恐怖を煽るのに
ドラマでよくあるトンネルのある遊具に
身を潜めてみた。
背中が怖くて寄りかかる。
ユキが大好きで
私たぶんユキがいなかったら
寂しくて死んでるかもしれない。
悔しいな。
ユキと喧嘩をしたにも関わらず
戻る場所はユキの所しかない。
少しはユキに心配をかけたくて
私はユキなしでも生きていけると思わせたくて
でもユキが恋しくて
今が寂しくてユキに会いたくて
私もうダメみたいだ。
ユキ・・・
声を出して泣いても
声を潜めて泣いても
ユキには届かないのかな。
ユキ・・・
ユキ・・・
もうユキじゃなきゃダメだよ。
今すぐ会いたい。
でも怖くて動かない足が
部屋を飛び出した後悔と
もう戻れなかったらと思う恐怖が一歩を惑わせている。
私がバカだったのかな。
もう私が謝るしかないと意を決して外に出たんだ。
ユキがいると思ったの。
笑顔でユキがバカだなって言ってくれると思っていた。
ユキなら私の居場所がすぐに分かると思ってた。
だけど暗闇に独り残されたのは私だけ。
私、捨てられたのかな。
飽きれられたのかな。
帰る場所なくなっちゃったかな。
夜空を見上げると北斗七星やオリオン座
北極星やカシオペア座が綺麗に輝いている。
帰れない・・・
結局また戻ったんだ、遊具に。
いつの間にか眠ってしまった。
寒いのにもうどうでもいいやと、半ば諦めて
どうせ私なんか風邪も引かないバリケードな存在だと
今までの私を比べる。
帰るの止めよう。
そう思って眠ったのだ、故意に。
喧嘩したんだ・・・
ユキと。
私がしつこかったのもいけないけど
黙ってるままのユキに
無償に腹が立って
もういい!って部屋を出てきてしまった。
ユキはいつもそう
私が何か言った時ばかり黙って口を聞かなくなる。
またか・・・
そう思って諦めたりしたけど
今日は何だかモヤモヤが止まらなくて
いつもならそのまま会話して
自然に仲直りして
そうやって深い喧嘩はしなかったのに。
喧嘩はしたくないけど
口から出る言葉は止められなくて
反発する体の動きも止められなかった。
そして私は今、何も持っていない状態で
夜の街の中にいる。
ユキと同棲してもう何年かな。
ユキの仕事上、簡単に入籍出来ないのを承知で
ユキが同棲したいと言った日から一緒にいる。
あの頃と変わらないユキのテリトリー。
家があってクラブがあって
今も時々廻しに行っている。
踊りは苦手だけどユキのダンスチューンは好きだった。
彼氏がいたのにユキのこと好きになって
毎日ユキにときめいていたのに
何年も一緒にいて性格悪くなったな私。
ため息と後悔が入り交じる。
あの頃のユキには守ってもらえてるって思ってたけど
今はもうあの頃とは違うのかな。
このまま笑顔でただいまと帰るべきか
少しはユキを焦らせてやろうか。
かと言ってスマホも財布も持っていないのに
どうするべきか悩む。
友達もみんな家庭を持ったから
急に行くことも出来ないし
私、ユキがいないと何も出来ないな。
雑踏の中、帰路に着くため足を運ぶ。
何だか自分に納得しなくて
帰路に着くのを止めた。
途中の公園に寄り道をしたけど
暗闇に襲われて妙に悲しくなった。
小さい頃流行った怪談を思い出す。
トイレの花子さんとか
ブランコが勝手に動くとか
そんな話が恐怖を煽るのに
ドラマでよくあるトンネルのある遊具に
身を潜めてみた。
背中が怖くて寄りかかる。
ユキが大好きで
私たぶんユキがいなかったら
寂しくて死んでるかもしれない。
悔しいな。
ユキと喧嘩をしたにも関わらず
戻る場所はユキの所しかない。
少しはユキに心配をかけたくて
私はユキなしでも生きていけると思わせたくて
でもユキが恋しくて
今が寂しくてユキに会いたくて
私もうダメみたいだ。
ユキ・・・
声を出して泣いても
声を潜めて泣いても
ユキには届かないのかな。
ユキ・・・
ユキ・・・
もうユキじゃなきゃダメだよ。
今すぐ会いたい。
でも怖くて動かない足が
部屋を飛び出した後悔と
もう戻れなかったらと思う恐怖が一歩を惑わせている。
私がバカだったのかな。
もう私が謝るしかないと意を決して外に出たんだ。
ユキがいると思ったの。
笑顔でユキがバカだなって言ってくれると思っていた。
ユキなら私の居場所がすぐに分かると思ってた。
だけど暗闇に独り残されたのは私だけ。
私、捨てられたのかな。
飽きれられたのかな。
帰る場所なくなっちゃったかな。
夜空を見上げると北斗七星やオリオン座
北極星やカシオペア座が綺麗に輝いている。
帰れない・・・
結局また戻ったんだ、遊具に。
いつの間にか眠ってしまった。
寒いのにもうどうでもいいやと、半ば諦めて
どうせ私なんか風邪も引かないバリケードな存在だと
今までの私を比べる。
帰るの止めよう。
そう思って眠ったのだ、故意に。