MEMORIES(hyde)
ーhyde sideー
気を失った河南を抱えて
村に戻った。
アゲハから
河南はもう目覚めないかもしれないと聞かされた。
あの時の銃弾は
まだ河南の体内に残っている。
それが癒着して
命に関わるものになっていた。
今まで生きられたのが不思議だと。
本来ならあの時に
目覚めたのが奇跡だったと。
《きっと河南はhydeに会いたかったんだ》
アゲハはしっかりと
河南を見つめ泣かなかった。
「最後にhydeって呼んでいい?」
何度、河南の言葉で目覚めただろう。
夢の中で木霊する河南の声。
河南の笑顔。
あの後、二人で帰国した。
小さな小瓶に入った河南と。
火葬の時に残った薬莢(やっきょう)と
灰になった河南を小瓶に入れて
部屋の窓辺に飾ってある。
日記に書かれていた通り
河南の骨は灰にして海にまいた。
海なら
村と日本を往復出来るからって。
河南は俺が行く前から
思い出していたのではないかと思う。
意識的に忘れたふりをして
本当は忘れていなかったのではないか。
日記の最後に毎回書かれている言葉がある。
愛しいhydeさんへと。
・・・end・・・
気を失った河南を抱えて
村に戻った。
アゲハから
河南はもう目覚めないかもしれないと聞かされた。
あの時の銃弾は
まだ河南の体内に残っている。
それが癒着して
命に関わるものになっていた。
今まで生きられたのが不思議だと。
本来ならあの時に
目覚めたのが奇跡だったと。
《きっと河南はhydeに会いたかったんだ》
アゲハはしっかりと
河南を見つめ泣かなかった。
「最後にhydeって呼んでいい?」
何度、河南の言葉で目覚めただろう。
夢の中で木霊する河南の声。
河南の笑顔。
あの後、二人で帰国した。
小さな小瓶に入った河南と。
火葬の時に残った薬莢(やっきょう)と
灰になった河南を小瓶に入れて
部屋の窓辺に飾ってある。
日記に書かれていた通り
河南の骨は灰にして海にまいた。
海なら
村と日本を往復出来るからって。
河南は俺が行く前から
思い出していたのではないかと思う。
意識的に忘れたふりをして
本当は忘れていなかったのではないか。
日記の最後に毎回書かれている言葉がある。
愛しいhydeさんへと。
・・・end・・・