僕の彼女シリーズ(ALL)

趣味の不動産屋を回る休日
そろそろ引っ越したいとも考えていた。

隣のテーブルでは見覚えのある声が聞こえる。

『七瀬ちゃん・・・だっけ?』

俺の声にびっくりして顔を上げた。

「tetsuyaさん?」

そっか今日は月曜日
定休日やんな。

『引っ越し?』
「そろそろ更新なので
お店の近くに引っ越したくて」

覗くとなかなか微妙な間取り図が並んでいた。

『こっちの方がええと思うで』

窓の位置やドアの位置を見れば
複数並ぶ中のこれがベストな間取り図。

「詳しいんですね」
『まあね』

今から部屋を見に行くと言うから
一緒に行くことにした。

「ありがとうございました
お陰でいい部屋が見つかりました」

礼儀正しくお礼をする彼女は清楚な感じだ。

何かお礼がしたいと言われたから
また休日の店内にお邪魔した。

「いつものでいいですか?」

"いつもの"か
悪くない響き。

こうして何度か定休日の店内にお邪魔した。

七瀬ちゃんとはよく馬も合うし
会話も楽しいと思う。

でも俺はこの時点ではまだ七瀬ちゃんを
恋愛対象としては見てなかった。

妹みたいな存在。

まさにピッタリな言葉。

しばらくスケジュールの関係で
店に行く時間が取れなかった。

何故か寂しさを感じる。
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