僕の彼女シリーズ(ALL)

僕の彼女はパン職人


「ごめん、私はここにいる」

パン作りの勉強の為に
留学していたロンドン。

合宿で来ていたhydeと出逢い
私はパン屋で働きながら
常にhydeの隣にいた。

『一緒に来てほしい』

日本へ帰らないといけないhydeに言われたけど
まだ私は留学を終わらせるわけには行かなかった。

毎朝早くにパンを焼き
店頭に並べて看板を出す。

別れを告げてから
近くも遠くもない1年が
経過していた。

看板を飾り終えて
道行く人の中に見慣れた姿を見つけた。

「hyde?」

そんなはずはない。

だけど見間違えるはずはない。

でももう終わった人。

違う。

私の中では終わっていない。

本当はまだ愛してる。

忘れられない。

この1年で英語も上達した。

職人としての腕も上がった。

そろそろ帰ることもできるけど、
hydeと一緒にいた地から
離れたくなかった。
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