短編
「ななせ!これからも、ず〜っといっしょにいようね!」
「うん!なな、まいちゃんとず〜っといっしょ!」
「やくそくね!」
「うん!」
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白石side
朝、七瀬の家の前で七瀬を待つ。
ガチャ
「七瀬!おはよう!行こ?」
「おはよう!」
七瀬の手をとって高校へ向かう
「なな、昨日の夜たこ焼きだったんよ!」
「ふふっ昨日ソースのいい匂いが家まできたもん」
「え〜恥ずかしいなぁ」
ホントは一緒に食べたかった...ことは七瀬には言わない。幼稚園のときはよくお互いの家を行き来してて、たこ焼きは大勢で食べるのが一番だって七瀬のお父さんが言ってたからたこ焼きは必ず2家族で食べてた。
「昔はみんなで食べてたよね」
「懐かしいなぁ」
「また今度一緒に食べたいね!」
「そうやなぁ」
「ところで、今日一限目なんだっけ?」
「体育やった気がする...朝から体育とか最悪やぁ」
体育かぁ、ってことは七瀬のジャージ⁉七瀬のジャージってなんかエロくて、さらに息が切れてたりしたらもう...
「まいやん!鼻血!」
「っえ」
「大変!ティッシュティッシュ」
「ありがとうななせぇ〜」
大変、妄想してたら鼻血出ちゃった
「ほら、学校ついたから保健室行くよ!」
「大丈夫だって」
「え、でも」
「大丈夫大丈夫、ティッシュ詰めとけば止まるから」
心配してくれるのは嬉しいんだけど、保健室ちょっと苦手なんだよね...
「ちょっとしーちゃん、どうしたのその鼻」
「ちょっと鼻血が...」
(あ、かずみんおはよう!聞いてやぁ)
「どーせ、なぁちゃんのことでも妄想して鼻血出したんでしょ」
「なっ何いってんのななみ!そんなわけ「はいはい、うっさいなぁ」
「ちょっ奈々未!」
「寝るから静かにして」
ちぇっ、なんだよ寝るって。なんでこんなやつが学年1位なんだよ、こ〜んな真面目な人がここにいるのに
「しーちゃんが馬鹿だからだよ」
「なんで分かるの⁉」
「顔に出やすいんだよ、ばか」
そんなに顔に出るかなぁ、私って
キーンコーンカーンコーン
(おーい、席につけー)
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「まいやん!お弁当今日は何?」
「今日はね、オムライス作ってきたよ〜」
お弁当は毎日私が作るの!羨ましいでしょ♪
「白石先輩!これ作ってきたんです!ぜひデザートにどうぞ!」
「私も!食べてください!」
またかぁ〜。これが毎日続いてて、正直めんどくさい。なぜか七瀬も不機嫌になるし...
「ごめんね、嬉しいんだけど、こんなに食べれないから、受け取れないや」
そして、七瀬と...
「あれ?奈々未、七瀬知らない?」
「さっき呼ばれてたけど...」
「ちょっと探してくる!」
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(西野さん、僕と付き合ってください!)
「...ごめんなさい、ななは貴方のことをなにも知らないので付き合うことはできません。」
(これから知ってくれればいいよ、試しに付き合ってみようよ)
「...ごめんなさい」
聞きたくなかった...七瀬って以外とモテるんだ...
「七瀬!」
「まいやん...」
「白石さん、何ですか、邪魔しないでください」
七瀬が助けてほしそうな目で見てくる
「七瀬が嫌がってるじゃないですか、やめてあげたらどうなんですか」
そう言うとその人は屋上から出ていった。
「七瀬、ご飯食べよ?」
「...うん」
「今日は七瀬の好きな角煮も作ってきたよ〜♪」
「やった!ななまいやんの角煮好き〜」
...かわいい。
こんなに癒やされる笑顔を向けてるのに、もやもやしてしまうのはさっきのことがあったから。
でも、ヘタレな私に気持ちを伝えることなんてできなくて、そんな私の気持ちに気づくわけもない七瀬と昼休みは過ぎていく。
キーンコーンカーンコーン
「じゃあ七瀬、戻ろっか」
「うん!まいやん、今日もお弁当美味しかった!ありがとうなぁ」
手をつないで戻る。
「ななみぃ、次何?」
「確か文化祭の実行委員決めだった気がするけど」
「ありがとう」
ってことは寝てて大丈夫だな。
昨日夜ふかししすぎて眠いんだよね
「おやすみ...」
ーーーーーーーーーー
「...ん、...ちゃん、しーちゃん」
「ん...?ななみ..?」
「次移動だよ、起きて」
「うそっ」
「嘘じゃない、行くよ」
まじか、気づいたら終わってた。
(おーい、白石と橋本、ギリギリだぞ、次から気をつけろよ)
「「はーい」」
何人かにくすくす笑われてちょっと恥ずかしい
「間に合ってんでしょーが」
「まぁねー」
「熱血教師やからなぁ」
先生が熱すぎる科学の授業だけど、自由席で七瀬と同じ班に座れるから嫌いにはなれない。
(じゃあ次ペアになって下さい)
よっしゃ!七瀬と組んで...
「かずみんやろ〜」
「いいよ〜」
え、嘘でしょ
(白石さん!組んでくれないかな)
(いや、私と組んで!)
え、え、
「しーちゃんは私と組むから、ね、しーちゃん」
「う、うん」
(そっか、残念)
助かった...
まぁ、七瀬とできなかったのはざんn「なぁちゃんとできなくて残念とか、思ってないよね」
「ま、まさかぁ、奈々未さんと組めて残念なんて思うわけないじゃないですかぁ」
「はぁ、まあいいけど。」
「ん、んん」
「七瀬?私が緩めてあげようか?」
ネジが緩められない七瀬...頬が緩みます
「あ、まいやん大丈夫だよ、私が手伝うから」
カズ...余計なことしやがって
「ほらしーちゃん、なぁちゃんばっか見てないで働け」
「...はーい」
2人歩いて行く姿...羨ましい
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「七瀬!帰ろ〜」
「あ、今日だめやねん。文化祭実行委員の集まりがあって」
「え、立候補したんだ」
「そやねん、だから今日一緒に帰られへんねん」
「じゃあ私待ってるよ」
「大丈夫、今日はかずみんと帰るから」
「なぁちゃん、行こー」
「じゃあまいやん、ばいばい」
「...あ、うん、また明日ー」
起きとくべきだったな...
せっかくの家が隣という特権もこれじゃあ意味がないよ...
「まいちゃーん!」
「あ、さゆりちゃーん!」
「駅前のクレープ行かない?」
「いいよーいこいこ!」
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