永劫の間で(九尾銀時)
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仕方なく銀時は女の手を掴む。そしてヒョイと体を引き上げ、自らが座ると同時にしっぽの上へと座らせた。
「あ、ありがとうございます……この敷布、座り心地が良くてふかふかですね……って、ここは一体? 山の中かと思っていたのですが、こんなに上等の敷布が敷かれている場所なんて……」
「あんたの言う通り、ここは山ん中。そんでもってあんたが尻に敷いてんのは、敷布じゃなくて俺のしっぽ」
「しっぽ?」
「そ。俺、狐だから」
「狐……という事はまさか、お稲荷様ですか?」
「んな御大層なもんじゃねーよ。なんつーかそうだな、俺は……人間たちの言うところのこわーい妖怪様って感じ?」
「妖怪……つまりは化けギツネという事でしょうか」
「まーそうなるかねェ。銀さん、九尾の狐って奴だし」
そう言って銀時は、座らせている物とは違うしっぽで、女の頬を撫でる。フワフワした毛のくすぐったさに身を竦めた女は、小さくフフッと笑みをこぼした。
「ご自分で怖いと仰られる割に、お優しいのですね」
「は? 何言ってんのお前」
「だって本当に怖い妖怪なら、私を見つけた段階で殺すなり食べるなりなさっているでしょう?」
「俺ァそういう野蛮な輩とは違うからな」
「……良かった。貴方みたいな優しいお方に助けて頂けて」
「別に俺は……」
女の言葉を否定すべく手を上げようとした銀時は、袖に違和感を覚える。見ると女が強く握りしめており、しかもその手が震えている事に気付いた銀時は、続く言葉を紡ぐことができなくなった。
「怖かったんです……突然化け物に襲われて近くの山に逃げ込んだら、どんどん目が見えなくなって……自分がどこにいるのかも分からないし、このまま誰にも見つけてもらえなかったらどうしようって……だから……っ!」
ずっと緊張していたのだろう。一度緩んだ涙腺は留まることを知らない。
ポロポロと涙を流して泣き続ける女に困った銀時は、今度はしっぽで女を持ち上げると、自らの膝に座らせる。戸惑いながらも腕の中に抱き寄せれば、女は抵抗する様子も見せず、ただひたすらに泣き続けた。
その間銀時は声をかけることもせず、静かに寄り添う。しばらく続いた嗚咽はやがて小さくなっていき、静かな寝息へと変わっていった。
「あ、ありがとうございます……この敷布、座り心地が良くてふかふかですね……って、ここは一体? 山の中かと思っていたのですが、こんなに上等の敷布が敷かれている場所なんて……」
「あんたの言う通り、ここは山ん中。そんでもってあんたが尻に敷いてんのは、敷布じゃなくて俺のしっぽ」
「しっぽ?」
「そ。俺、狐だから」
「狐……という事はまさか、お稲荷様ですか?」
「んな御大層なもんじゃねーよ。なんつーかそうだな、俺は……人間たちの言うところのこわーい妖怪様って感じ?」
「妖怪……つまりは化けギツネという事でしょうか」
「まーそうなるかねェ。銀さん、九尾の狐って奴だし」
そう言って銀時は、座らせている物とは違うしっぽで、女の頬を撫でる。フワフワした毛のくすぐったさに身を竦めた女は、小さくフフッと笑みをこぼした。
「ご自分で怖いと仰られる割に、お優しいのですね」
「は? 何言ってんのお前」
「だって本当に怖い妖怪なら、私を見つけた段階で殺すなり食べるなりなさっているでしょう?」
「俺ァそういう野蛮な輩とは違うからな」
「……良かった。貴方みたいな優しいお方に助けて頂けて」
「別に俺は……」
女の言葉を否定すべく手を上げようとした銀時は、袖に違和感を覚える。見ると女が強く握りしめており、しかもその手が震えている事に気付いた銀時は、続く言葉を紡ぐことができなくなった。
「怖かったんです……突然化け物に襲われて近くの山に逃げ込んだら、どんどん目が見えなくなって……自分がどこにいるのかも分からないし、このまま誰にも見つけてもらえなかったらどうしようって……だから……っ!」
ずっと緊張していたのだろう。一度緩んだ涙腺は留まることを知らない。
ポロポロと涙を流して泣き続ける女に困った銀時は、今度はしっぽで女を持ち上げると、自らの膝に座らせる。戸惑いながらも腕の中に抱き寄せれば、女は抵抗する様子も見せず、ただひたすらに泣き続けた。
その間銀時は声をかけることもせず、静かに寄り添う。しばらく続いた嗚咽はやがて小さくなっていき、静かな寝息へと変わっていった。
