追いつ追われつ(銀時)
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追えば逃げられ、逃げれば追われる。
恋愛とはそういう物だと聞かされた事があった。
当時はまだ子供過ぎて意味を理解できていなかったけれど、今の私は悲しいほどに分かる。だって、どれだけ好きな気持ちをぶつけてみても、決して銀ちゃんは振り向いてくれないから。軽く受け流されてしまう日々は、あの時の言葉を刃のように私の胸に突き立てていた。
やがて、心は折れ。
もう諦めようと心に決めた私は、銀ちゃんから離れることにした。
いつものように顔を合わせても、単なる知人なのだと自分に言い聞かせ、軽い会釈だけでやり過ごす。が、何故か腕を強く掴まれてしまった。
「何だよ、その態度は」
「……特に用も無いから。じゃあ私は急ぐから行くね」
腕を振りほどき、その場を離れようとする。なのにまたすぐ腕は掴まれ、今度は強引に引き寄せられた。その力の強さによろけた私の体は、銀ちゃんの腕の中へと倒れ込む。そのまま抱きしめられた私は、何が起きたのか分からず固まってしまった。
「用はあるだろーが」
そう言って銀ちゃんは、私の頭に顎を乗せる。それが結構痛くて、新手のいじめかからかいか? と思っていると、頭の上から聞こえてきた小さなボヤき。
「今日は未だ、いつもの言葉を聞いてねーよ」
「銀ちゃん……?」
「他のことをするなら、まずは銀さんへの用を済ませてからにしやがれってんだ」
「……!」
驚きで銀ちゃんを見上げれば、真っ赤な顔で私を見つめる銀ちゃんの顔がそこにあって。思わず私まで顔が赤くなった。
「な、何か急いでんだろ。だったらさっさと言わねーと遅れちまうぞ」
目を泳がせながら、偉そうに言う銀ちゃん。思わず笑ってしまいながらも、その意味が解った私の心は温かくなった。
「ねぇ、銀ちゃん」
緩んだ頬をそのままに、名前を呼んで背伸びする。そしていつものように、あの言葉を銀ちゃんの耳元で囁いた。
「ーー大好き!」
〜了〜
恋愛とはそういう物だと聞かされた事があった。
当時はまだ子供過ぎて意味を理解できていなかったけれど、今の私は悲しいほどに分かる。だって、どれだけ好きな気持ちをぶつけてみても、決して銀ちゃんは振り向いてくれないから。軽く受け流されてしまう日々は、あの時の言葉を刃のように私の胸に突き立てていた。
やがて、心は折れ。
もう諦めようと心に決めた私は、銀ちゃんから離れることにした。
いつものように顔を合わせても、単なる知人なのだと自分に言い聞かせ、軽い会釈だけでやり過ごす。が、何故か腕を強く掴まれてしまった。
「何だよ、その態度は」
「……特に用も無いから。じゃあ私は急ぐから行くね」
腕を振りほどき、その場を離れようとする。なのにまたすぐ腕は掴まれ、今度は強引に引き寄せられた。その力の強さによろけた私の体は、銀ちゃんの腕の中へと倒れ込む。そのまま抱きしめられた私は、何が起きたのか分からず固まってしまった。
「用はあるだろーが」
そう言って銀ちゃんは、私の頭に顎を乗せる。それが結構痛くて、新手のいじめかからかいか? と思っていると、頭の上から聞こえてきた小さなボヤき。
「今日は未だ、いつもの言葉を聞いてねーよ」
「銀ちゃん……?」
「他のことをするなら、まずは銀さんへの用を済ませてからにしやがれってんだ」
「……!」
驚きで銀ちゃんを見上げれば、真っ赤な顔で私を見つめる銀ちゃんの顔がそこにあって。思わず私まで顔が赤くなった。
「な、何か急いでんだろ。だったらさっさと言わねーと遅れちまうぞ」
目を泳がせながら、偉そうに言う銀ちゃん。思わず笑ってしまいながらも、その意味が解った私の心は温かくなった。
「ねぇ、銀ちゃん」
緩んだ頬をそのままに、名前を呼んで背伸びする。そしていつものように、あの言葉を銀ちゃんの耳元で囁いた。
「ーー大好き!」
〜了〜
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