欲しいのは(銀時)
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「そういやァ依頼人がお前のこと、可愛いだの何だの言ってたぜ」
今日の分の依頼を終え、ソファに寝転んでジャンプを読んでいた銀時が、突然言った。
「いきなり何の話よ?」
同じく向かいのソファで携帯片手にくつろいでいた、万事屋の住み込み従業員である詩織が、訝しげに聞く。
「別にィ。ふと思い出したからよ」
そう言ってほんの少しジャンプの位置を視界からずらした銀時は、ちらりと詩織の表情を伺い見る。だが詩織は、全く興味なさげな表情で「あっそ」と答えるにとどまった。
「何だよそれ」
どうやら銀時は、詩織が喜ぶと思っていたらしい。拍子抜けする反応をされ、納得がいかないようだ。
「普通ここは『ほんとに!?』とか『やったぁ』な〜んてはしゃいだりしねェ?」
「ヤッパリ見ル人ガ見ルト分カルンデスネー」
「何だよその模範的な棒読み! あの依頼人、なかなかの色男だったじゃねェか。まァもちろん銀さんには数段劣るけど?」
「だから?」
「金払いも良ければ、人当たりだって良い。ありゃァ女にモテまくりだろうなァ。そんな男に可愛いだなんて言われて、嬉しくねェのかよ」
「別に」
何を言ってみても、詩織から返ってくるのはそっけないものばかり。心底興味は無いと分かる表情のまま、携帯を見つめている詩織に、「さいですか」と言った銀時は、小さく口角を上げながらホッとため息を吐く。そして話しかけることをやめ、再びジャンプに視線を戻した。
ところが数秒後。
「……だって銀さんの言葉じゃないんだもん」
「へ?」
不意に呟かれた言葉を、銀時は聞き取ることが出来なかった。
「何だって? 聞こえなかったんですけど」
詩織が何を言ったのか気になり、ジャンプを閉じて体を起こす。そして正面から詩織を見た銀時は、思わず目を丸くした。何故なら詩織が、拗ねた顔で頬を染めていたから。
「詩織?」
「銀さん以外の男の人に言われたって……嬉しくも何とも無いよ」
視線は携帯に向けたままだが、明らかに不満の分かるその言葉は、一瞬で銀時に満面の笑みを浮かばせた。
今日の分の依頼を終え、ソファに寝転んでジャンプを読んでいた銀時が、突然言った。
「いきなり何の話よ?」
同じく向かいのソファで携帯片手にくつろいでいた、万事屋の住み込み従業員である詩織が、訝しげに聞く。
「別にィ。ふと思い出したからよ」
そう言ってほんの少しジャンプの位置を視界からずらした銀時は、ちらりと詩織の表情を伺い見る。だが詩織は、全く興味なさげな表情で「あっそ」と答えるにとどまった。
「何だよそれ」
どうやら銀時は、詩織が喜ぶと思っていたらしい。拍子抜けする反応をされ、納得がいかないようだ。
「普通ここは『ほんとに!?』とか『やったぁ』な〜んてはしゃいだりしねェ?」
「ヤッパリ見ル人ガ見ルト分カルンデスネー」
「何だよその模範的な棒読み! あの依頼人、なかなかの色男だったじゃねェか。まァもちろん銀さんには数段劣るけど?」
「だから?」
「金払いも良ければ、人当たりだって良い。ありゃァ女にモテまくりだろうなァ。そんな男に可愛いだなんて言われて、嬉しくねェのかよ」
「別に」
何を言ってみても、詩織から返ってくるのはそっけないものばかり。心底興味は無いと分かる表情のまま、携帯を見つめている詩織に、「さいですか」と言った銀時は、小さく口角を上げながらホッとため息を吐く。そして話しかけることをやめ、再びジャンプに視線を戻した。
ところが数秒後。
「……だって銀さんの言葉じゃないんだもん」
「へ?」
不意に呟かれた言葉を、銀時は聞き取ることが出来なかった。
「何だって? 聞こえなかったんですけど」
詩織が何を言ったのか気になり、ジャンプを閉じて体を起こす。そして正面から詩織を見た銀時は、思わず目を丸くした。何故なら詩織が、拗ねた顔で頬を染めていたから。
「詩織?」
「銀さん以外の男の人に言われたって……嬉しくも何とも無いよ」
視線は携帯に向けたままだが、明らかに不満の分かるその言葉は、一瞬で銀時に満面の笑みを浮かばせた。
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