花火に嫉妬して(銀時)
名前変換はこちら
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夏の風物詩である打ち上げ花火。それはとても美しく、そして儚い大輪の花だ。そして今年もまた俺は、この秘密の特等席に座って花火を見上げている。
「うわぁ、こんなに大きく見えるんだね」
感嘆の声に横を向けば、恋仲である詩織が目を輝かせて空を見上げていた。
「すげェだろ。神楽と新八以外には教えてねェ、特別な場所だからな」
「そんな凄い場所に連れてきてもらって良かったの? っていうか、神楽ちゃんたちは?」
「あいつらは今年は友達と見に行ってる。まあ親離れしたっつー事だな」
「何それ、銀ちゃんってばいつの間にお父さんしてたのよ」
くすくすと笑いながらも、決して花火から目を離そうとしない詩織。その横顔を見ながら、胸の内で呟く。
ーー俺はちゃんと詩織の顔を見て喋ってるっつーのに、何でお前は……。
「なァ、詩織」
「ん?」
花火を見せてやりたくて誘ったのは確かだが、こちらを全く見ないってのはどうかねェ。そう思って名前を呼んでみても、やっぱり花火から目を離そうとはしねェから。
「そんなに花火が良いのかよ」
素直な気持ちを言葉にしたが、やっぱり詩織の目は花火に釘付けだった。まるで俺の存在など忘れてしまったかのように、花火だけを見つめる詩織に、苛立ちが募る。
「花火に誘ったのは俺だけどよォ。この状況はいただけねェよな」
そう言って俺は立ち上がると、詩織の視界を遮るように立った。
「……え?」
そして突然のことに驚く詩織に向かって言う。
「花火大会は終了。ここからは銀さんだけを見る事しか許しませェん」
片手で詩織の目を塞ぎ、ついでに唇も塞いでやると、俺の後ろで数発の花火が打ち上げられた。
「もう……銀ちゃんのせいで、見えなかったでしょ!」
ふてくされながらも頬を染めた詩織の目が、ようやく俺を見たから。
「良いじゃないの。今から銀さんが、もっとキレイなモンを見せてやるからよォ」
込み上げてくる想いを熱に変え、俺は自らの腕の中で、今日一番美しい花を咲かせた。
〜了〜
「うわぁ、こんなに大きく見えるんだね」
感嘆の声に横を向けば、恋仲である詩織が目を輝かせて空を見上げていた。
「すげェだろ。神楽と新八以外には教えてねェ、特別な場所だからな」
「そんな凄い場所に連れてきてもらって良かったの? っていうか、神楽ちゃんたちは?」
「あいつらは今年は友達と見に行ってる。まあ親離れしたっつー事だな」
「何それ、銀ちゃんってばいつの間にお父さんしてたのよ」
くすくすと笑いながらも、決して花火から目を離そうとしない詩織。その横顔を見ながら、胸の内で呟く。
ーー俺はちゃんと詩織の顔を見て喋ってるっつーのに、何でお前は……。
「なァ、詩織」
「ん?」
花火を見せてやりたくて誘ったのは確かだが、こちらを全く見ないってのはどうかねェ。そう思って名前を呼んでみても、やっぱり花火から目を離そうとはしねェから。
「そんなに花火が良いのかよ」
素直な気持ちを言葉にしたが、やっぱり詩織の目は花火に釘付けだった。まるで俺の存在など忘れてしまったかのように、花火だけを見つめる詩織に、苛立ちが募る。
「花火に誘ったのは俺だけどよォ。この状況はいただけねェよな」
そう言って俺は立ち上がると、詩織の視界を遮るように立った。
「……え?」
そして突然のことに驚く詩織に向かって言う。
「花火大会は終了。ここからは銀さんだけを見る事しか許しませェん」
片手で詩織の目を塞ぎ、ついでに唇も塞いでやると、俺の後ろで数発の花火が打ち上げられた。
「もう……銀ちゃんのせいで、見えなかったでしょ!」
ふてくされながらも頬を染めた詩織の目が、ようやく俺を見たから。
「良いじゃないの。今から銀さんが、もっとキレイなモンを見せてやるからよォ」
込み上げてくる想いを熱に変え、俺は自らの腕の中で、今日一番美しい花を咲かせた。
〜了〜
1/1ページ
