クリスマスkiss(銀時)
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以前からの約束で、クリスマスは万事屋で詩織と過ごす事になっていた。神楽は新八の家でお泊まり会だと出かけており、今夜は帰らない。
「初めての二人きりの夜だね」とはしゃぐコイツを見ているのは良いんだが、やっぱり俺としては胸が痛んでしまう悩みが一つ。
「ねぇ、何でそんなに悲しそうな顔をしてるの? 私と一緒に過ごすのは嫌?」
胸の内が顔に出ちまってたのか不安そうに聞かれ、慌てて答えた。
「ちげーよ。俺はただ、せっかくのクリスマスだってのに、金が無くてプレゼントを用意してやれなかったから……」
「何だ、そんな事?」
あっさりと言われ、面食らう。
なんつーか、こういうイベントの時ってのは、女はプレゼントを欲しがるもんだろ? それなのに返ってきた言葉は予想外。
「そんな事って、お前……」
「だって銀ちゃん、こうして私との時間を作ってくれたじゃない。それが一番のプレゼントだよ」
嘘や口から出まかせじゃない、心からの言葉だと分かる笑顔と共に言われ、不覚にも涙腺が緩む。が、もちろん男の意地で、ギリギリ涙は回避した。
「……悪ィな。甲斐性なくて」
「うーん、私は別に良いんだけど、こりゃ銀ちゃんが気にし続けそうだなぁ」
年下のくせに、弟を心配する姉のように俺の頭をポンポンと叩きながら、詩織はう〜んと考え込む。そして名案を思いついたとばかりに、目をキラキラとさせながら言った。
「だったら、クリスマスらしい恋人のキスをして欲しいな」
「……はァ?」
またも予想外の事を言われ、理解が追いつかない。
「何だよ、恋人のキスって」
「だって銀ちゃんってば、付き合ってから1ヶ月経つのにほっぺにチュウしかしてくれないんだもん。だからクリスマスくらいは、ね」
体を乗り出すようにして、正面から迫られる。
ーーまずい。こいつはかなりマズイ。
そもそも今まで詩織に手を出してないのは、一度タガが外れたら止まらないのが分かってるから。数多の女たちを泣かせてきた色男銀さんを封印して……あ、いや実際は、泣かされた事はあっても泣かせた事は無いイロモノだけども!
と、とにかく詩織が大切だからこそ、手を出せなかったんだっつーの。でもーー。
すぐ目の前まで近付いた顔には、とんでもなく美味そうな赤い唇。
少し前のめりだからこそ見える、胸元の寄せられた谷間。
これは何のご褒美で、拷問なんですかねっ!
「ばっ……バカ言ってんじゃねェよ。そんなのがプレゼントになんのかよ」
「なるよ! 女の子にとっては、イベントのキスってすっごく重要なんだから」
そう言って更に近付いた詩織の吐息が頬に触れる。
ーー我慢なんてできなかった。
「そんじゃ、望み通りにお前にやるよ。とっときのクリスマスkiss……」
「……んっ……」
今まで我慢してきた欲望を、このキスに注ぐ。唇も、その奥にある舌も、どちらの物か分からなくなる程に深く絡み合わせた。
「ふ……っ銀ちゃ……っん……」
頬を染め、蕩けた眼差しでこちらを見ながら俺を呼ぶ詩織は、堪らない色気を発していて、歯止めなんて利くはずも無い。
「もっと深くて大きなキス……欲しいか?」
最後の砦に全てを賭け、尋ねる。だが詩織は恥ずかしそうにコクリと頷くと、そっと俺の首に手を回してきた。
もう、止まらない。
「こうなりゃお前の全てにキスしてやるよ。覚悟しとけ」
そう言った俺は、再び深いキスを落としながら、ゆっくりと詩織の胸元に手を回した。
〜了〜
「初めての二人きりの夜だね」とはしゃぐコイツを見ているのは良いんだが、やっぱり俺としては胸が痛んでしまう悩みが一つ。
「ねぇ、何でそんなに悲しそうな顔をしてるの? 私と一緒に過ごすのは嫌?」
胸の内が顔に出ちまってたのか不安そうに聞かれ、慌てて答えた。
「ちげーよ。俺はただ、せっかくのクリスマスだってのに、金が無くてプレゼントを用意してやれなかったから……」
「何だ、そんな事?」
あっさりと言われ、面食らう。
なんつーか、こういうイベントの時ってのは、女はプレゼントを欲しがるもんだろ? それなのに返ってきた言葉は予想外。
「そんな事って、お前……」
「だって銀ちゃん、こうして私との時間を作ってくれたじゃない。それが一番のプレゼントだよ」
嘘や口から出まかせじゃない、心からの言葉だと分かる笑顔と共に言われ、不覚にも涙腺が緩む。が、もちろん男の意地で、ギリギリ涙は回避した。
「……悪ィな。甲斐性なくて」
「うーん、私は別に良いんだけど、こりゃ銀ちゃんが気にし続けそうだなぁ」
年下のくせに、弟を心配する姉のように俺の頭をポンポンと叩きながら、詩織はう〜んと考え込む。そして名案を思いついたとばかりに、目をキラキラとさせながら言った。
「だったら、クリスマスらしい恋人のキスをして欲しいな」
「……はァ?」
またも予想外の事を言われ、理解が追いつかない。
「何だよ、恋人のキスって」
「だって銀ちゃんってば、付き合ってから1ヶ月経つのにほっぺにチュウしかしてくれないんだもん。だからクリスマスくらいは、ね」
体を乗り出すようにして、正面から迫られる。
ーーまずい。こいつはかなりマズイ。
そもそも今まで詩織に手を出してないのは、一度タガが外れたら止まらないのが分かってるから。数多の女たちを泣かせてきた色男銀さんを封印して……あ、いや実際は、泣かされた事はあっても泣かせた事は無いイロモノだけども!
と、とにかく詩織が大切だからこそ、手を出せなかったんだっつーの。でもーー。
すぐ目の前まで近付いた顔には、とんでもなく美味そうな赤い唇。
少し前のめりだからこそ見える、胸元の寄せられた谷間。
これは何のご褒美で、拷問なんですかねっ!
「ばっ……バカ言ってんじゃねェよ。そんなのがプレゼントになんのかよ」
「なるよ! 女の子にとっては、イベントのキスってすっごく重要なんだから」
そう言って更に近付いた詩織の吐息が頬に触れる。
ーー我慢なんてできなかった。
「そんじゃ、望み通りにお前にやるよ。とっときのクリスマスkiss……」
「……んっ……」
今まで我慢してきた欲望を、このキスに注ぐ。唇も、その奥にある舌も、どちらの物か分からなくなる程に深く絡み合わせた。
「ふ……っ銀ちゃ……っん……」
頬を染め、蕩けた眼差しでこちらを見ながら俺を呼ぶ詩織は、堪らない色気を発していて、歯止めなんて利くはずも無い。
「もっと深くて大きなキス……欲しいか?」
最後の砦に全てを賭け、尋ねる。だが詩織は恥ずかしそうにコクリと頷くと、そっと俺の首に手を回してきた。
もう、止まらない。
「こうなりゃお前の全てにキスしてやるよ。覚悟しとけ」
そう言った俺は、再び深いキスを落としながら、ゆっくりと詩織の胸元に手を回した。
〜了〜
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