夏の誘惑(銀時)
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「ねえ、仕事が終わるまで私もお店にいちゃダメ?」
暫くして、ようやく震えのおさまった私は銀時から体を離すと、改めて聞いた。
銀時の仕事が終わるまで、未だ数時間は残っている。でも正直その間、一人で待っている自信はさすがに無かった。
「ん〜……まァそうするっきゃねーよな」
後頭部をポリポリと掻きながら言う銀時は、あまり乗り気では無さそうだ。私が店にいると、そんなに迷惑になってしまうのだろうか。
「焼きそば焼いたり、ジュースを入れたりするくらいなら私にもできるから手伝わせて。それか、先に帰った方が良い?」
「……いや、店にいろ。ただしちゃんとラッシュを着ろよ。そもそも何で脱いじまったんだ?」
「ソフトクリームをこぼしちゃったから、洗おうと思って脱いだのよ。そしたらあの男たちが来て……」
「そういう事か。そんじゃ、洗えばまた着られるな。俺のを着てても良いんだが、サイズがでかすぎて前を止めても意味ねーからな」
銀時の声のトーンが少し変わった気がして、顔を見上げた。怒っているような、でも嬉しそうでもある複雑な表情を見せている銀時は、私の胸元を見つめている。
自分もそこを見てみれば、銀時の上着が大きすぎるために首周りが広く開いて、無駄に谷間が強調されてしまっていた。
「……何で男ってのは皆こうなのよ!」
慌てて胸元を押さえた私に、銀時は言った。
「仕方ねーだろ! 男ってのはそういうもんなんだからよ。大体詩織が無自覚に色気を振りまいてるのもいけねーんだぜ。俺だってこうして側にいるだけで、どんだけ色々と我慢してる事か……!」
何故か私が怒られる形となり、納得いかないと頬を膨らませれば、チッと舌打ちする銀時。その態度が腹立たしくて、
「何を我慢してるって言うのよ!」
と怒鳴った瞬間、私は銀時に腕を引っ張られた。
そのまま強く抱きしめられ、同時に押し付けられた下半身には、予想もしていなかった硬い感触があって。思わず息を飲み、赤面しながら銀時を見上げた。
「これで分かっただろーが。あんな狭い店ん中にいたら、絶対体が触れちまう。仕事中でもお構い無しにコイツが元気になっちまいそうだったから、外で待ってろっつったんだよ」
「だ、だったら最初から誘わなきゃ良かったじゃない! そうすればこんな面倒なんて……」
「冗談じゃねェ。せっかく月詠からそのエロい水着をもらってんのに、着なきゃ勿体無ェだろ! そりゃァ家ん中で水着プレイでも銀さんは嬉しいけど? やっぱ太陽の下でこそ水着ってのは輝くもんなんだからよ」
「……そんな事、力説されても……」
あまりにもバカバカしい理由を聞かされ、脱力する。大きくため息を吐いた私は、銀時の腕から抜け出しながら言った。
「それじゃあ太陽の下で輝いた水着は堪能した事だし、私は先に帰ってるよ。お仕事頑張って」
これ以上海にいた所で、またトラブルになるか仕事の邪魔になるだけだろう。ここはさっさと姿を消した方が良さそうだ。そう判断して踵を返した私は、ロッカールームへと向かうことにした。
ところがただの一歩も踏み出す事のできぬまま、再び銀時の腕に捕われてしまう。
「だから帰るなって! ったく、お前は鈍過ぎだろ」
後ろから私を抱きしめ、髪に顔を埋めるようにして言う銀時の声は少し哀しげで。鈍いと貶されたと言うのに、怒る事が出来なかった。
暫くして、ようやく震えのおさまった私は銀時から体を離すと、改めて聞いた。
銀時の仕事が終わるまで、未だ数時間は残っている。でも正直その間、一人で待っている自信はさすがに無かった。
「ん〜……まァそうするっきゃねーよな」
後頭部をポリポリと掻きながら言う銀時は、あまり乗り気では無さそうだ。私が店にいると、そんなに迷惑になってしまうのだろうか。
「焼きそば焼いたり、ジュースを入れたりするくらいなら私にもできるから手伝わせて。それか、先に帰った方が良い?」
「……いや、店にいろ。ただしちゃんとラッシュを着ろよ。そもそも何で脱いじまったんだ?」
「ソフトクリームをこぼしちゃったから、洗おうと思って脱いだのよ。そしたらあの男たちが来て……」
「そういう事か。そんじゃ、洗えばまた着られるな。俺のを着てても良いんだが、サイズがでかすぎて前を止めても意味ねーからな」
銀時の声のトーンが少し変わった気がして、顔を見上げた。怒っているような、でも嬉しそうでもある複雑な表情を見せている銀時は、私の胸元を見つめている。
自分もそこを見てみれば、銀時の上着が大きすぎるために首周りが広く開いて、無駄に谷間が強調されてしまっていた。
「……何で男ってのは皆こうなのよ!」
慌てて胸元を押さえた私に、銀時は言った。
「仕方ねーだろ! 男ってのはそういうもんなんだからよ。大体詩織が無自覚に色気を振りまいてるのもいけねーんだぜ。俺だってこうして側にいるだけで、どんだけ色々と我慢してる事か……!」
何故か私が怒られる形となり、納得いかないと頬を膨らませれば、チッと舌打ちする銀時。その態度が腹立たしくて、
「何を我慢してるって言うのよ!」
と怒鳴った瞬間、私は銀時に腕を引っ張られた。
そのまま強く抱きしめられ、同時に押し付けられた下半身には、予想もしていなかった硬い感触があって。思わず息を飲み、赤面しながら銀時を見上げた。
「これで分かっただろーが。あんな狭い店ん中にいたら、絶対体が触れちまう。仕事中でもお構い無しにコイツが元気になっちまいそうだったから、外で待ってろっつったんだよ」
「だ、だったら最初から誘わなきゃ良かったじゃない! そうすればこんな面倒なんて……」
「冗談じゃねェ。せっかく月詠からそのエロい水着をもらってんのに、着なきゃ勿体無ェだろ! そりゃァ家ん中で水着プレイでも銀さんは嬉しいけど? やっぱ太陽の下でこそ水着ってのは輝くもんなんだからよ」
「……そんな事、力説されても……」
あまりにもバカバカしい理由を聞かされ、脱力する。大きくため息を吐いた私は、銀時の腕から抜け出しながら言った。
「それじゃあ太陽の下で輝いた水着は堪能した事だし、私は先に帰ってるよ。お仕事頑張って」
これ以上海にいた所で、またトラブルになるか仕事の邪魔になるだけだろう。ここはさっさと姿を消した方が良さそうだ。そう判断して踵を返した私は、ロッカールームへと向かうことにした。
ところがただの一歩も踏み出す事のできぬまま、再び銀時の腕に捕われてしまう。
「だから帰るなって! ったく、お前は鈍過ぎだろ」
後ろから私を抱きしめ、髪に顔を埋めるようにして言う銀時の声は少し哀しげで。鈍いと貶されたと言うのに、怒る事が出来なかった。