食後のデザートは忘れずに(銀時)
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時々、おかずを多めに作る事がある。
小さめのお鍋に移し替えて万事屋に持って行くと、嬉しそうに銀時が受け取ってくれるから。そんなささやかな繋がりが、いつだって嬉しかった。
そんなある日、新八くんと神楽ちゃんが外泊でいない事を知り、一人で食べる食事も味気ないだろうと、台所を借りる。
冷蔵庫の中身を簡単にアレンジし、今日のおすそ分けの品である肉じゃがと一緒に並べれば、銀時は幸せそうに食べてくれた。
二人で食べるには多いと思っていたのに、お皿の中身はあっという間に空になる。
「ふぅ……食った食った。やっぱ詩織の飯は美味いな。ごっそーさん」
「喜んでもらえて良かった。お粗末様でした」
「全然粗末じゃねェよ。マジで美味かった!」
お茶を飲みながら、満足げな笑みを見せる銀時。
いつもはただ玄関口でおかずを渡すだけだったのに、こうして一緒の食卓を囲んで食べられる日が来るなんて。実はずっと銀時に想いを寄せていた私は、お腹だけでなく胸も一杯になっていた。
「それじゃあ、片付けたら帰るね」
「マジ? この後何か用事でもあんの?」
本気で驚いたように言われ、戸惑ってしまう。
「別に無いけど、あまり遅くなるのも何だし……」
食器を下げながら言うと、銀時は何故か考え込み始めた。何か問題でもあるのかと思っていると、急に閃いたとばかりに手を叩く銀時。
「デザート」
「……はい?」
突然言われ、戸惑ってしまった。
「デザートが食いたいんだけど」
「デザートかぁ……ごめんね、何も用意してなくて」
なるほど、食後のデザートをご所望なわけだ。でも最初はおかずを渡すだけのつもりだった為、さすがに何も準備はできない。
「今度おすそ分けに来る時は、デザートまで考えておくね。銀時向けの、甘い物にしておくよ」
そう言ってお盆に乗せた食器を台所に運ぼうとするとーー。
「やだ。今が良い」
「え……!?」
一瞬で私の手からお盆は奪い取られ、気付けば銀時の腕に抱きしめられていた。
あまりにも素早い展開について行けず目を瞬かせれば、目の前には銀時の厚い胸板。
「デザートは、食後直ぐじゃないと意味無いっしょ」
「あの、銀と……っ!」
銀時の名を呼ぼうとした私の唇が、優しいぬくもりに塞がれる。それは蕩けるように甘く、私の心を鷲掴みにした。
「すっげー甘いのな、詩織の唇……想像以上に美味いから、止まんねーわ」
「それって一体……んっ……!」
言葉の意味を尋ねる間も無く再び塞がれた唇は、次第に深く熱くなる。
「まだまだこのデザートを味わいたいんで、銀さんってば詩織ちゃんを帰したくないんだけど、どうしよう?」
「どうしようって……」
心底答えが見つけられずに困っている私に、銀時は探るように言った。
「そんじゃ、質問。詩織は俺のこと嫌い?」
それなら答えが分かる。私は躊躇なく首を横に振った。
「だったら……好きか?」
今度は真剣な眼差しで言う銀時。
今まで見た事のないその表情に息を飲んだけれど、不思議と素直な気持ちになれた私は答えた。
「うん……好きだよ」
瞬間、銀時が破顔する。
「そんじゃ、このままお泊まり決定な。今夜は腹一杯詩織という名のデザートを堪能するぜ」
「え? ちょっ、銀時!?」
私を勢いよく抱き上げた銀時は、奥にある畳の部屋へと走り込む。そこは万年床なのか、既に敷かれていた布団の上へと優しく降ろされた。
「改めて……いっただっきま〜す!」
慌てる私に覆いかぶさった銀時の唇は、その勢いとは裏腹にとても優しくて。
「嫌だったら……止めるから言えよ」
そっと囁かれた言葉に、私は笑みを浮かべて小さく頷いたのだった。
〜了〜
小さめのお鍋に移し替えて万事屋に持って行くと、嬉しそうに銀時が受け取ってくれるから。そんなささやかな繋がりが、いつだって嬉しかった。
そんなある日、新八くんと神楽ちゃんが外泊でいない事を知り、一人で食べる食事も味気ないだろうと、台所を借りる。
冷蔵庫の中身を簡単にアレンジし、今日のおすそ分けの品である肉じゃがと一緒に並べれば、銀時は幸せそうに食べてくれた。
二人で食べるには多いと思っていたのに、お皿の中身はあっという間に空になる。
「ふぅ……食った食った。やっぱ詩織の飯は美味いな。ごっそーさん」
「喜んでもらえて良かった。お粗末様でした」
「全然粗末じゃねェよ。マジで美味かった!」
お茶を飲みながら、満足げな笑みを見せる銀時。
いつもはただ玄関口でおかずを渡すだけだったのに、こうして一緒の食卓を囲んで食べられる日が来るなんて。実はずっと銀時に想いを寄せていた私は、お腹だけでなく胸も一杯になっていた。
「それじゃあ、片付けたら帰るね」
「マジ? この後何か用事でもあんの?」
本気で驚いたように言われ、戸惑ってしまう。
「別に無いけど、あまり遅くなるのも何だし……」
食器を下げながら言うと、銀時は何故か考え込み始めた。何か問題でもあるのかと思っていると、急に閃いたとばかりに手を叩く銀時。
「デザート」
「……はい?」
突然言われ、戸惑ってしまった。
「デザートが食いたいんだけど」
「デザートかぁ……ごめんね、何も用意してなくて」
なるほど、食後のデザートをご所望なわけだ。でも最初はおかずを渡すだけのつもりだった為、さすがに何も準備はできない。
「今度おすそ分けに来る時は、デザートまで考えておくね。銀時向けの、甘い物にしておくよ」
そう言ってお盆に乗せた食器を台所に運ぼうとするとーー。
「やだ。今が良い」
「え……!?」
一瞬で私の手からお盆は奪い取られ、気付けば銀時の腕に抱きしめられていた。
あまりにも素早い展開について行けず目を瞬かせれば、目の前には銀時の厚い胸板。
「デザートは、食後直ぐじゃないと意味無いっしょ」
「あの、銀と……っ!」
銀時の名を呼ぼうとした私の唇が、優しいぬくもりに塞がれる。それは蕩けるように甘く、私の心を鷲掴みにした。
「すっげー甘いのな、詩織の唇……想像以上に美味いから、止まんねーわ」
「それって一体……んっ……!」
言葉の意味を尋ねる間も無く再び塞がれた唇は、次第に深く熱くなる。
「まだまだこのデザートを味わいたいんで、銀さんってば詩織ちゃんを帰したくないんだけど、どうしよう?」
「どうしようって……」
心底答えが見つけられずに困っている私に、銀時は探るように言った。
「そんじゃ、質問。詩織は俺のこと嫌い?」
それなら答えが分かる。私は躊躇なく首を横に振った。
「だったら……好きか?」
今度は真剣な眼差しで言う銀時。
今まで見た事のないその表情に息を飲んだけれど、不思議と素直な気持ちになれた私は答えた。
「うん……好きだよ」
瞬間、銀時が破顔する。
「そんじゃ、このままお泊まり決定な。今夜は腹一杯詩織という名のデザートを堪能するぜ」
「え? ちょっ、銀時!?」
私を勢いよく抱き上げた銀時は、奥にある畳の部屋へと走り込む。そこは万年床なのか、既に敷かれていた布団の上へと優しく降ろされた。
「改めて……いっただっきま〜す!」
慌てる私に覆いかぶさった銀時の唇は、その勢いとは裏腹にとても優しくて。
「嫌だったら……止めるから言えよ」
そっと囁かれた言葉に、私は笑みを浮かべて小さく頷いたのだった。
〜了〜
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