永劫の間で(九尾銀時)
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「詩織……」
「ちょっと待って銀さ……んっ、息ができな……ぁっ……」
「すまねェ……でも頼むからもう少しだけ……詩織を感じさせてくれ……詩織……」
「ん……っ」
繰り返し触れるこの唇の感触はもう、どちらの物かなんて分からない。それは初めから一つの物だったのではと錯覚してしまうほどに、お互いの存在を傍に感じられる深い口付けだった。
「……やっぱこれ以上の甘露はねェなァ」
ようやく詩織から唇を離した銀時が、幸せそうに言う。一方の詩織は、肩で息をしながらくったりと銀時にもたれかかっている状態だった。
今更ながらその事に気付いた銀時は、「悪ィ!」と慌てて詩織を尻尾に座らせる。だがもちろん詩織を手離そうとはせず、しっかりと腕の中に抱いていた。
「お預け期間が長過ぎたせいで、調子に乗っちまった。……やっと会えたな」
息を整えようとしている詩織に、優しい眼差しを向けて言う。そんな銀時に少しばかり抗議の態度を示した詩織だったが、数回瞬きをすると、遠くに見える街へと視線を移して言った。
「そうだね……あの日別れてから、どのくらいの時が経ったのかなぁ」
「大した時間じゃねェよ。でも……長かった」
「もう、どっちなのか分からない答えね」
クスクスと笑う詩織が愛おしくてたまらない。詩織との再会によって、長い間ぽっかりと空いていた銀時の心の穴が満たされた証拠でもあった。
「なァ詩織。聞いていいか?」
だが気持ちが落ち着けば、見えてくる物もある。
「なぁに? 改まって」
「何でこんな山奥まで来ようと思ったんだ? しかも祓い屋ってどういうことだよ」
湧いて当然であろう疑問を、銀時は口にした。
「わざわざ妖怪なんぞに関わったって、碌なことになんねーってのによォ」
自らを傷付ける言葉でありながらも、銀時は訊ねる。すると詩織は何かを考える素振りを見せた後、握ったままだった簪に視線を移して言った。
「力が……欲しかったの」
「力?」
銀時が不思議そうに言うと、詩織は簪の先端に軽く触れながら小さく頷く。
「誰かの足枷になったりしない、強い力が欲しかったんだーー」
「ちょっと待って銀さ……んっ、息ができな……ぁっ……」
「すまねェ……でも頼むからもう少しだけ……詩織を感じさせてくれ……詩織……」
「ん……っ」
繰り返し触れるこの唇の感触はもう、どちらの物かなんて分からない。それは初めから一つの物だったのではと錯覚してしまうほどに、お互いの存在を傍に感じられる深い口付けだった。
「……やっぱこれ以上の甘露はねェなァ」
ようやく詩織から唇を離した銀時が、幸せそうに言う。一方の詩織は、肩で息をしながらくったりと銀時にもたれかかっている状態だった。
今更ながらその事に気付いた銀時は、「悪ィ!」と慌てて詩織を尻尾に座らせる。だがもちろん詩織を手離そうとはせず、しっかりと腕の中に抱いていた。
「お預け期間が長過ぎたせいで、調子に乗っちまった。……やっと会えたな」
息を整えようとしている詩織に、優しい眼差しを向けて言う。そんな銀時に少しばかり抗議の態度を示した詩織だったが、数回瞬きをすると、遠くに見える街へと視線を移して言った。
「そうだね……あの日別れてから、どのくらいの時が経ったのかなぁ」
「大した時間じゃねェよ。でも……長かった」
「もう、どっちなのか分からない答えね」
クスクスと笑う詩織が愛おしくてたまらない。詩織との再会によって、長い間ぽっかりと空いていた銀時の心の穴が満たされた証拠でもあった。
「なァ詩織。聞いていいか?」
だが気持ちが落ち着けば、見えてくる物もある。
「なぁに? 改まって」
「何でこんな山奥まで来ようと思ったんだ? しかも祓い屋ってどういうことだよ」
湧いて当然であろう疑問を、銀時は口にした。
「わざわざ妖怪なんぞに関わったって、碌なことになんねーってのによォ」
自らを傷付ける言葉でありながらも、銀時は訊ねる。すると詩織は何かを考える素振りを見せた後、握ったままだった簪に視線を移して言った。
「力が……欲しかったの」
「力?」
銀時が不思議そうに言うと、詩織は簪の先端に軽く触れながら小さく頷く。
「誰かの足枷になったりしない、強い力が欲しかったんだーー」
