好きになれないキス(銀時)
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「銀さんって、キスしてくれないよね」
汗に濡れた肌が熱を手放し、ひんやりと冷たくなった頃。並んで横たわった銀さんに腕枕をされながら、ずっと抱えてきた疑問をぶつけた。
「えっちの時、唇にキスをしてくれないのは何で?」
「何でって……んな事いきなり聞かれてもよォ」
私の質問に、戸惑いの表情で答える銀さん。とは言え何かを感じたのか、腕枕をしていた手で私の体を抱き寄せる。
「キスなんて、体のあちこちにしてやってんじゃねーか。その証拠にホレ、おっぱいんとこにも跡が……」
「そ、それはそうだけど……じゃなくて、ちゃんとしたキス! 唇へのキスは、付き合い始めた頃に比べたら格段に減ったじゃない。今日だって最初の一回だけだし」
「……キスしなきゃいけないって決まりでもあんのかよ」
ため息を吐いて怠そうに言われてしまい、ツキリと胸が痛んだ。
私にとってのキスは、大切な愛情表現の一つなのに。
誰よりも大好きな銀さんだからこそ、少しでもたくさんのキスをして欲しいと思っているのにーー。
どうやら銀さんにそういう感情は無かったようだ。返された言葉の冷たさに、私は深く傷ついた。
「決まりなんてないよ。でも私からすると、そんなにも私とのキスが嫌なのかなって……それって何だか体……だけが目当てみたいで……」
言葉にすると、ますます大きくなる不安。
こんな面倒くさいことを言ってしまったことで、銀さんに嫌われてしまうのではという恐怖まで生まれてしまい、視界が滲んだ。
ところが、次の瞬間。
「ばァか。んなはずねーだろ」
呆れたような声と同時に触れた熱。
それは私の唇が、銀さんに代わって言葉を紡いだのかと錯覚するような、不意打ちのキスだった。
角度を変えて何度も重なり、お互いの熱を分かち合う感覚に目眩がする。息を吸うことも忘れて、私は銀さんから与えられるキスを受け止め続けた。
やがて唇が離れ、見つめ合う余裕が出来た頃。
「詩織とのキスが嫌いなはずねェだろ。でも……好きでもねェんだよ」
「好きじゃない……ってことはやっぱり私なんて……」
「いやだからそういう事じゃなく!」
「じゃあ何?」
言っている意味が分からず、泣きそうになった。そんな私に銀さんは、少し怒った顔を見せる。
「キスしてたらその……詩織の顔が見れねーだろーが」
しかも驚いたことに、その頬は赤く染まっていた。
「銀さん……?」
「ったく、そのくらい言われなくても解りやがれ」
そう言って再び唇を重ねてきた銀さんの顔は近すぎて、せっかくの照れた顔が見えなくなってしまう。
その時になってようやく分かった銀さんの気持ちは、私に同じ思いを抱かせてーー。
「……私も」
キスの合間に囁く。
「キスが好きじゃなくなっちゃいそう」
〜了〜
汗に濡れた肌が熱を手放し、ひんやりと冷たくなった頃。並んで横たわった銀さんに腕枕をされながら、ずっと抱えてきた疑問をぶつけた。
「えっちの時、唇にキスをしてくれないのは何で?」
「何でって……んな事いきなり聞かれてもよォ」
私の質問に、戸惑いの表情で答える銀さん。とは言え何かを感じたのか、腕枕をしていた手で私の体を抱き寄せる。
「キスなんて、体のあちこちにしてやってんじゃねーか。その証拠にホレ、おっぱいんとこにも跡が……」
「そ、それはそうだけど……じゃなくて、ちゃんとしたキス! 唇へのキスは、付き合い始めた頃に比べたら格段に減ったじゃない。今日だって最初の一回だけだし」
「……キスしなきゃいけないって決まりでもあんのかよ」
ため息を吐いて怠そうに言われてしまい、ツキリと胸が痛んだ。
私にとってのキスは、大切な愛情表現の一つなのに。
誰よりも大好きな銀さんだからこそ、少しでもたくさんのキスをして欲しいと思っているのにーー。
どうやら銀さんにそういう感情は無かったようだ。返された言葉の冷たさに、私は深く傷ついた。
「決まりなんてないよ。でも私からすると、そんなにも私とのキスが嫌なのかなって……それって何だか体……だけが目当てみたいで……」
言葉にすると、ますます大きくなる不安。
こんな面倒くさいことを言ってしまったことで、銀さんに嫌われてしまうのではという恐怖まで生まれてしまい、視界が滲んだ。
ところが、次の瞬間。
「ばァか。んなはずねーだろ」
呆れたような声と同時に触れた熱。
それは私の唇が、銀さんに代わって言葉を紡いだのかと錯覚するような、不意打ちのキスだった。
角度を変えて何度も重なり、お互いの熱を分かち合う感覚に目眩がする。息を吸うことも忘れて、私は銀さんから与えられるキスを受け止め続けた。
やがて唇が離れ、見つめ合う余裕が出来た頃。
「詩織とのキスが嫌いなはずねェだろ。でも……好きでもねェんだよ」
「好きじゃない……ってことはやっぱり私なんて……」
「いやだからそういう事じゃなく!」
「じゃあ何?」
言っている意味が分からず、泣きそうになった。そんな私に銀さんは、少し怒った顔を見せる。
「キスしてたらその……詩織の顔が見れねーだろーが」
しかも驚いたことに、その頬は赤く染まっていた。
「銀さん……?」
「ったく、そのくらい言われなくても解りやがれ」
そう言って再び唇を重ねてきた銀さんの顔は近すぎて、せっかくの照れた顔が見えなくなってしまう。
その時になってようやく分かった銀さんの気持ちは、私に同じ思いを抱かせてーー。
「……私も」
キスの合間に囁く。
「キスが好きじゃなくなっちゃいそう」
〜了〜
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