雛祭り(銀八)〜企画3〜
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放課後。銀八が校内を見回っていると、校舎裏の花壇が目に入った。
「下校時刻はとっくに過ぎてんぞ」
銀八が声をかけたのは、教え子の詩織。既に日は傾き薄暗い中、ごそごそと何かをやっていたようだ。
「明日は卒業式だろうが。さっさと帰って体調整えとけよ」
「分かってるけど、これだけはやっておきたかったんだもん」
詩織の視線を追って見れば、花壇の雑草がキレイに取り除かれている。そういや詩織は園芸部だったからな、と思い返した銀八は、いつもの死んだ魚のような目で詩織を見つめながら、小さく口角を上げて言った。
「お前が入学してからずっと、ここだけは荒れた事が無かったもんなァ。三年間ご苦労さん」
「先生……」
見ていてくれてたの? と驚きを隠せぬ詩織に、銀八は苦笑する。
何故なら見ていたのではなく、目が離せなかっただけだから。
「お前のお陰で癒やされたわ。ありがとな」
「先生がそんな風に言ってくれるなんて、雨でも降るんじゃない?」
「ひでェ言い方」
「だって本当じゃない」
無邪気に笑って言う詩織に、銀八の胸がチクリと痛む。
相手は未だ子供だ。この若さは眩しすぎて、手を伸ばせない。
「生意気言いやがって。俺がどんな思ーー」
「先生?」
不意に切られた言葉に、詩織が首を傾げる。そんなよくある仕草ですら、銀八にとっては愛おしかった。
「何でもねェよ。んな事より、これやるわ」
強引に話を変え、ポケットに手を突っ込んだ銀八は、取り出した小袋を詩織に軽く放る。
「何コレ、あられ?」
「そ。校長が気まぐれで職員室で配ったんだよ。今日は雛祭りだからってんでな。雛祭りと言やァ子供の健やかな成長を願うイベントだし、お前が食っとけ」
「ふ〜ん、じゃぁ遠慮なく」
ありがと、と受け取ったあられを握りしめた詩織は、続けて言った。
「でも……卒業したらもう子供じゃないよ」
思わずハッとする銀八。しかも詩織の頬が薄桃色に染まっている事に気付いたから。
「……早く大人になれ。待ってっから」
そう言った銀八の頬もまた、薄桃色に染まっていた。
*創作時の決まり事
テーマは雛祭り/1,000文字以内
【雛祭り】をテーマにしたこのお話。
【空の彼方】の風待雪花様との『創作力を上げよう企画』第三弾です。
風待様の企画ページは【こちら】
お相手はBLEACHの浦原さんです✨
今回も第一弾の節分、第二弾のバレンタイン同様、条件を付けてお話を交換し、お互いが自分なりの作品に書き換えていく予定ですので、宜しければお付き合いください♪
「下校時刻はとっくに過ぎてんぞ」
銀八が声をかけたのは、教え子の詩織。既に日は傾き薄暗い中、ごそごそと何かをやっていたようだ。
「明日は卒業式だろうが。さっさと帰って体調整えとけよ」
「分かってるけど、これだけはやっておきたかったんだもん」
詩織の視線を追って見れば、花壇の雑草がキレイに取り除かれている。そういや詩織は園芸部だったからな、と思い返した銀八は、いつもの死んだ魚のような目で詩織を見つめながら、小さく口角を上げて言った。
「お前が入学してからずっと、ここだけは荒れた事が無かったもんなァ。三年間ご苦労さん」
「先生……」
見ていてくれてたの? と驚きを隠せぬ詩織に、銀八は苦笑する。
何故なら見ていたのではなく、目が離せなかっただけだから。
「お前のお陰で癒やされたわ。ありがとな」
「先生がそんな風に言ってくれるなんて、雨でも降るんじゃない?」
「ひでェ言い方」
「だって本当じゃない」
無邪気に笑って言う詩織に、銀八の胸がチクリと痛む。
相手は未だ子供だ。この若さは眩しすぎて、手を伸ばせない。
「生意気言いやがって。俺がどんな思ーー」
「先生?」
不意に切られた言葉に、詩織が首を傾げる。そんなよくある仕草ですら、銀八にとっては愛おしかった。
「何でもねェよ。んな事より、これやるわ」
強引に話を変え、ポケットに手を突っ込んだ銀八は、取り出した小袋を詩織に軽く放る。
「何コレ、あられ?」
「そ。校長が気まぐれで職員室で配ったんだよ。今日は雛祭りだからってんでな。雛祭りと言やァ子供の健やかな成長を願うイベントだし、お前が食っとけ」
「ふ〜ん、じゃぁ遠慮なく」
ありがと、と受け取ったあられを握りしめた詩織は、続けて言った。
「でも……卒業したらもう子供じゃないよ」
思わずハッとする銀八。しかも詩織の頬が薄桃色に染まっている事に気付いたから。
「……早く大人になれ。待ってっから」
そう言った銀八の頬もまた、薄桃色に染まっていた。
〜了〜
テーマは雛祭り/1,000文字以内
【雛祭り】をテーマにしたこのお話。
【空の彼方】の風待雪花様との『創作力を上げよう企画』第三弾です。
風待様の企画ページは【こちら】
お相手はBLEACHの浦原さんです✨
今回も第一弾の節分、第二弾のバレンタイン同様、条件を付けてお話を交換し、お互いが自分なりの作品に書き換えていく予定ですので、宜しければお付き合いください♪
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