坂田銀時(現在95篇)

あの日、貴方に囚われた。

会えば必ず求めてくる銀時が、今日は手さえも触れようとはしない。‬‪

「何か怒ってる?」‬
‪「別にィ」‬

いつもとは明らかに違う姿が怖くて、涙目になりながら銀時を見ると、刺すように冷たい眼差しを向けられた。‬

「いつも俺から求めると思うなよ」‬
‪「……え?」‬

低い声で紡がれた言葉は、銀時の口角を意地悪く上げていく。‬

‪「俺が欲しいなら……縋り付いてこいよ。お前の全てを曝け出して、俺を求めてみるんだな」‬

そう言った銀時の紅い瞳は、私を囚えて離さない。
為す術のない私は言われるがままに、理性を手放した。

20180209(金)11:10
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