坂田銀時(現在95篇)

「なんで『好き』って言ってくれないの?」

 顔を合わせる度にお前は言う。
 だがそのたった二文字が俺にとってどれだけ重い物なのかを知っても、お前は同じことを言えるのか?

 かろうじて留まっている『好き』が『愛』に変わるのは一瞬だ。
 今の俺には未だ、その自信も甲斐性もねェんだよ。

 それでもお前は俺に言わせたいのか?
 こんな俺に一生縛られ続ける覚悟があるってェのか──?

〜了〜

2020/9/24
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