坂田銀時(現在95篇)

 な〜んでいつもお前はこんなにも、俺の前では無防備なのかねェ。
 今だってほんっと憎たらしいくらいに幸せそうな寝顔を見せてやがるしよォ。もしかして銀さんが男だっつーこと忘れてんじゃねェのか?
 残念ながら銀さんは紳士じゃねェし、むしろお前にとっては狼みてェなもんだ。これ以上こんな無防備な姿を晒し続けるってんなら、遠慮なく食っちまうぞ。それでも良いのか?

 ったく、やっぱ起きてんじゃねーか。わざとらしく寝たフリしやがってよォ。
 ほら、いい加減さっさと家に帰れ。今夜は万事屋にゃ銀さん以外いねェんだ。今帰らなかったら、本気でお前をーー。

 ……分かった。お前がその気ならもう何も言わねーよ。
 その代わり、銀さんを止めることもできねーからな。

〜了〜

2020/6/29
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