高杉晋助(現在16篇)

いつも私は高杉さんの左後ろに立つ。
戦う力が無いならせめて盾になれれば良いと思って。
例え存在に気付かれず、目に触れる事が無いとしても私は彼の側にいたかった。
それなのに――。

「ボヤボヤすんな!」

死角からの攻撃をものともせず、私を抱きしめながら軽々と敵を斬る高杉さん。

「す、すみません」

盾になる事すら出来ないのかと自己嫌悪に陥ってしまった私を見て、高杉さんがククッと笑う。

「お前がいると気を抜けねェな。お陰で死角がなくなっちまった」
「それって一体……?」
「さァな。テメェで考えろ」

そう言った高杉さんは私に唇を重ねた。

20180219(月)17:50
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