君に誓う
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カメラがスタジオに戻ったことで、もう用は無いとばかりにテレビを消した銀時は、ノロノロとソファに座り直す。そしてクシャリと髪をかき上げながら、先程の柚希のインタビューを思い返した。
あの時の柚希が、質問に答えながら、その頭の中に思い描いていたのは誰かなんて、嫌でも分かる。画面に大きく映し出されていた、幸せと切なさの入り混じった柚希の表情は、テレビを見ている時から銀時の胸をぎゅっと締め付けていた。
幼い頃から苦楽を共にしてきたからこそ分かる、柚希の思い。誰よりも失うことを恐れ、誰よりも自分を必要としてくれていることを知っているから。
「お前だけじゃねーよ」
そう言って銀時は、徐に玄関へと向かう。玄関を出て、外廊下からしばらく通りを眺めていると、やがて遠くに柚希のシルエットが見えた。
「あ! おーい、シロ〜!」
柚希の方も銀時の視線に気付いたのか、嬉しそうに手を振る。インタビューの録画後に買い込んだであろう大荷物を抱えながら、ふらつきながらもこちらへと走り出した。
まるで子供のような柚希の姿に思わずクスリと笑った銀時は、「転んじまうぞ」と一言叫ぶ。そして柚希を迎えに外階段へと向かった。
少し早足で階段を下りながら、ポソリとつぶやく。
「俺も同じだから……俺は死なねーし、お前も死なせねーよ」
その声はもちろん、柚希には届かない。だが小さく紡がれた言葉は、改めてそれを銀時に誓わせたのだった。
〜了〜
あの時の柚希が、質問に答えながら、その頭の中に思い描いていたのは誰かなんて、嫌でも分かる。画面に大きく映し出されていた、幸せと切なさの入り混じった柚希の表情は、テレビを見ている時から銀時の胸をぎゅっと締め付けていた。
幼い頃から苦楽を共にしてきたからこそ分かる、柚希の思い。誰よりも失うことを恐れ、誰よりも自分を必要としてくれていることを知っているから。
「お前だけじゃねーよ」
そう言って銀時は、徐に玄関へと向かう。玄関を出て、外廊下からしばらく通りを眺めていると、やがて遠くに柚希のシルエットが見えた。
「あ! おーい、シロ〜!」
柚希の方も銀時の視線に気付いたのか、嬉しそうに手を振る。インタビューの録画後に買い込んだであろう大荷物を抱えながら、ふらつきながらもこちらへと走り出した。
まるで子供のような柚希の姿に思わずクスリと笑った銀時は、「転んじまうぞ」と一言叫ぶ。そして柚希を迎えに外階段へと向かった。
少し早足で階段を下りながら、ポソリとつぶやく。
「俺も同じだから……俺は死なねーし、お前も死なせねーよ」
その声はもちろん、柚希には届かない。だが小さく紡がれた言葉は、改めてそれを銀時に誓わせたのだった。
〜了〜