Trick or treat.
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「やっぱ美味いな、お前の作ったもんは」
「そうでしょうとも」
えっへん、と鼻高々な態度を見せられ、笑みをこぼした銀時は、そのまま次々とお菓子を口に入れていく。が、その途中に一つだけ不思議な包みを見つけた。
「何だこれ?」
他の物とは明らかに違う、奇妙な包み。バッグから取り出すと、柚希が「あ!」と声をあげた。
「それ、長谷川さんが入れたのよ。『俺から銀さんへの心遣いだから、銀さんに一人で開けてもらってよ』って言ってたなぁ。何なんだろ?」
「また変なもんじゃねェだろうな?」
一応指示があったからという事で柚希に見えないようにしながら、まずは銀時がその包みを開いてみる。すると中には小さな飴玉が一つ入っており、包みにはメッセージが書かれていた。
――子供たちは俺が責任を持って志村家に送り届けるから、今夜は柚希ちゃんと二人きりって事で。ちなみに同封してるのは、『ハロウィンの夜にカップルが情熱的になれる飴』らしいから、使い方は銀さんにお任せするよ。ハッピーハロウィン! 愛のキューピッド長谷川より
「大天使長谷川様! あざーっす!」
「へ? ちょっといきなり何なの?」
いきなり叫んだ銀時に驚いた柚希が目をぱちくりしていると、銀時は言った。
「もっぺんやり直しな。トリックオアトリート!」
「はい? お菓子はもうさっき渡したでしょ。っていうか、長谷川さんが入れてたのってな……」
柚希が言い終えるのを待つことなく、重ねられた唇。と同時に柚希の口に飴玉が押し込まれる。口内で転がされ、あっという間に溶けてしまった飴玉は、ゆっくりと二人の体に浸み込んでいった。
「シロ……今のは一体……」
頬を上気させ、浅くなり始めた呼吸に戸惑う柚希。そんな柚希と同じく、体に熱を帯び始めた銀時は言った。
「お菓子をもらえなかったので、悪戯しちゃいま~す」
「悪戯って、私はちゃんと……」
「ハロウィンの夜、狼さんはお菓子の代わりに、赤ずきんちゃんを食べてしまいました……ってのも乙じゃねェ?」
銀時の指先が触れるだけで、イヤと言うほど覚えのある、体の芯から熱く震える感覚が柚希を襲う。それは抗えない程の強い欲求だった。
「まさかこれ……媚薬?」
「そ。今夜は神楽たち、ここには戻って来ねェってよ。だから二人だけのハロウィンナイトを楽しもうぜ」
ニッと笑ってみせた銀時だったが、その表情から余裕が無いのは明らかだ。柚希が何を言おうとも、その勢いを止める事など出来ないだろう。
「ってなわけで、いっただっきま~す!」
「ちょっ、シロ……っ!」
力強く抱きしめられ、与えられた貪るような口付けは、柚希の中で燻る欲を引き出す。
「菓子も美味いけど、やっぱコレが一番だわ」
腕の中にいる誰よりも愛しい存在に幸せを感じながら、銀時は柚希の耳元で囁いた。
「ハッピーハロウィン、柚希。今夜は目一杯悪戯してやっからな」
~了~
「そうでしょうとも」
えっへん、と鼻高々な態度を見せられ、笑みをこぼした銀時は、そのまま次々とお菓子を口に入れていく。が、その途中に一つだけ不思議な包みを見つけた。
「何だこれ?」
他の物とは明らかに違う、奇妙な包み。バッグから取り出すと、柚希が「あ!」と声をあげた。
「それ、長谷川さんが入れたのよ。『俺から銀さんへの心遣いだから、銀さんに一人で開けてもらってよ』って言ってたなぁ。何なんだろ?」
「また変なもんじゃねェだろうな?」
一応指示があったからという事で柚希に見えないようにしながら、まずは銀時がその包みを開いてみる。すると中には小さな飴玉が一つ入っており、包みにはメッセージが書かれていた。
――子供たちは俺が責任を持って志村家に送り届けるから、今夜は柚希ちゃんと二人きりって事で。ちなみに同封してるのは、『ハロウィンの夜にカップルが情熱的になれる飴』らしいから、使い方は銀さんにお任せするよ。ハッピーハロウィン! 愛のキューピッド長谷川より
「大天使長谷川様! あざーっす!」
「へ? ちょっといきなり何なの?」
いきなり叫んだ銀時に驚いた柚希が目をぱちくりしていると、銀時は言った。
「もっぺんやり直しな。トリックオアトリート!」
「はい? お菓子はもうさっき渡したでしょ。っていうか、長谷川さんが入れてたのってな……」
柚希が言い終えるのを待つことなく、重ねられた唇。と同時に柚希の口に飴玉が押し込まれる。口内で転がされ、あっという間に溶けてしまった飴玉は、ゆっくりと二人の体に浸み込んでいった。
「シロ……今のは一体……」
頬を上気させ、浅くなり始めた呼吸に戸惑う柚希。そんな柚希と同じく、体に熱を帯び始めた銀時は言った。
「お菓子をもらえなかったので、悪戯しちゃいま~す」
「悪戯って、私はちゃんと……」
「ハロウィンの夜、狼さんはお菓子の代わりに、赤ずきんちゃんを食べてしまいました……ってのも乙じゃねェ?」
銀時の指先が触れるだけで、イヤと言うほど覚えのある、体の芯から熱く震える感覚が柚希を襲う。それは抗えない程の強い欲求だった。
「まさかこれ……媚薬?」
「そ。今夜は神楽たち、ここには戻って来ねェってよ。だから二人だけのハロウィンナイトを楽しもうぜ」
ニッと笑ってみせた銀時だったが、その表情から余裕が無いのは明らかだ。柚希が何を言おうとも、その勢いを止める事など出来ないだろう。
「ってなわけで、いっただっきま~す!」
「ちょっ、シロ……っ!」
力強く抱きしめられ、与えられた貪るような口付けは、柚希の中で燻る欲を引き出す。
「菓子も美味いけど、やっぱコレが一番だわ」
腕の中にいる誰よりも愛しい存在に幸せを感じながら、銀時は柚希の耳元で囁いた。
「ハッピーハロウィン、柚希。今夜は目一杯悪戯してやっからな」
~了~