Happy Birthday to…
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その後お登勢やキャサリン、たまも合流し、くす玉を割ってお約束のロウソクを吹き消した後は、和やかな時間が流れていく。皆からのプレゼントを「別にもらってやっても良いけど」と勿体ぶりながら受け取った銀時の顔は、照れ臭さを隠した笑顔だった。
やがて夜も更け、パーティーはお開きになる。片付けを終え、飾り付けも取ってしまった万事屋は、少し寂しく感じられた。
「また来年もやりましょうね」
新八の言葉に、各々『らしい』言葉を残して万事屋を出ていくと、最後に残ったのは銀時と柚希のみ。このまま神楽は新八の家に泊まりに行くとの事で、今夜は二人きりで過ごす事となる。
「賑やかだったね~」
静かになった万事屋で、銀時と横並びでソファに腰かけた柚希が言った。その顔は達成感からか、とても満足げだ。
「お前が皆に声かけたんだろ。新八たちだけだったら、こんな派手なパーティーなんて開けねェだろうしな」
「だって、せっかく呼べる友達がいるんだもん。ちなみに近藤さんにも声をかけてたんだけど、松平のおじ様の用事があって来られなかったの」
「いや、友達って誰だよ。あと何であのおっさんに『様』を付けてんの? っつーかいつの間に知り合ってたんだよ」
「え? だって土方さん達はお友達でしょ? 松平のおじ様は、以前お妙ちゃんに頼まれてお店に忘れ物を届けに行った時に、丁度お店に来てたのよ。面白い人だよね~。……食えない人だけど」
最後の部分に少しだけ棘を感じたのは、気のせいでは無い。だが、敢えてそこに銀時は突っ込もうとはしなかった。
「まあ色々言いたい事はあるけどよ。とりあえず今日はありがとな」
「満足できた? ケーキもお腹いっぱい食べられた?」
キラキラした目で銀時の顔を覗き込む柚希。その顔は幼い頃、銀時に初めて飴を与えて「美味しい?」と聞き続けていた時と変わってはいない。それが嬉しくて小さく笑った銀時は、柚希の額に軽く口付けた。
「あんだけ食えば満足に決まってんだろ。もう満腹で何も食えねーよ」
「……そっか」
「柚希?」
銀時の言葉に小さく頷いた柚希の顔に一瞬、影が差したような気がして心配になり、柚希の名を呼ぶ。
銀時を不安にさせたことに気付いた柚希は、慌てて「ごめん、何でも無いよ」と両手を振ったが、すぐに思い直したように大きく息を吐くと、上目遣いで言った。
「あのね……もう一つ、プレゼントを準備してるんだけど……貰ってくれるかな?」
「へ? 未だ何か準備してくれてたのかよ。何でアイツらがいる時に出さなかったんだ?」
「えっと、あまり自信が無いと言うか、色々と……」
「柚希が自信無いって言うのは珍しいな。逆に興味あるし、持って来いよ」
「う……ん、じゃあ隣に部屋で準備してくるから……ちょっと待っててね」
「隣の部屋?」
「多分5分ほどかかる……かな。それじゃあ後でね」
歯切れ悪く言い残し、そそくさと畳の部屋へと入った柚希は、速攻襖を閉める。その態度がどうも腑に落ちなくて、銀時の頭の中は疑問だらけだ。
それでも律儀に言われた通り、準備を待っていると――。
「え……っと……準備できたけど……笑わないって約束できる?」
隣の部屋から声がした。
「笑っちまうくらい、破壊力のあるようなモンなのか?」
何とも読めない柚希の真意に首を傾げる銀時。だが答えは決まっている。
「何だか分かんねーけど、笑ったりなんかしねェから安心しろ。そんじゃ開けるぞ」
「あ、ちょっと待って、シロ!」
慌てる柚希の声と同時に、銀時が襖を開けると――。
「お前、そのカッコ……!」
やがて夜も更け、パーティーはお開きになる。片付けを終え、飾り付けも取ってしまった万事屋は、少し寂しく感じられた。
「また来年もやりましょうね」
新八の言葉に、各々『らしい』言葉を残して万事屋を出ていくと、最後に残ったのは銀時と柚希のみ。このまま神楽は新八の家に泊まりに行くとの事で、今夜は二人きりで過ごす事となる。
「賑やかだったね~」
静かになった万事屋で、銀時と横並びでソファに腰かけた柚希が言った。その顔は達成感からか、とても満足げだ。
「お前が皆に声かけたんだろ。新八たちだけだったら、こんな派手なパーティーなんて開けねェだろうしな」
「だって、せっかく呼べる友達がいるんだもん。ちなみに近藤さんにも声をかけてたんだけど、松平のおじ様の用事があって来られなかったの」
「いや、友達って誰だよ。あと何であのおっさんに『様』を付けてんの? っつーかいつの間に知り合ってたんだよ」
「え? だって土方さん達はお友達でしょ? 松平のおじ様は、以前お妙ちゃんに頼まれてお店に忘れ物を届けに行った時に、丁度お店に来てたのよ。面白い人だよね~。……食えない人だけど」
最後の部分に少しだけ棘を感じたのは、気のせいでは無い。だが、敢えてそこに銀時は突っ込もうとはしなかった。
「まあ色々言いたい事はあるけどよ。とりあえず今日はありがとな」
「満足できた? ケーキもお腹いっぱい食べられた?」
キラキラした目で銀時の顔を覗き込む柚希。その顔は幼い頃、銀時に初めて飴を与えて「美味しい?」と聞き続けていた時と変わってはいない。それが嬉しくて小さく笑った銀時は、柚希の額に軽く口付けた。
「あんだけ食えば満足に決まってんだろ。もう満腹で何も食えねーよ」
「……そっか」
「柚希?」
銀時の言葉に小さく頷いた柚希の顔に一瞬、影が差したような気がして心配になり、柚希の名を呼ぶ。
銀時を不安にさせたことに気付いた柚希は、慌てて「ごめん、何でも無いよ」と両手を振ったが、すぐに思い直したように大きく息を吐くと、上目遣いで言った。
「あのね……もう一つ、プレゼントを準備してるんだけど……貰ってくれるかな?」
「へ? 未だ何か準備してくれてたのかよ。何でアイツらがいる時に出さなかったんだ?」
「えっと、あまり自信が無いと言うか、色々と……」
「柚希が自信無いって言うのは珍しいな。逆に興味あるし、持って来いよ」
「う……ん、じゃあ隣に部屋で準備してくるから……ちょっと待っててね」
「隣の部屋?」
「多分5分ほどかかる……かな。それじゃあ後でね」
歯切れ悪く言い残し、そそくさと畳の部屋へと入った柚希は、速攻襖を閉める。その態度がどうも腑に落ちなくて、銀時の頭の中は疑問だらけだ。
それでも律儀に言われた通り、準備を待っていると――。
「え……っと……準備できたけど……笑わないって約束できる?」
隣の部屋から声がした。
「笑っちまうくらい、破壊力のあるようなモンなのか?」
何とも読めない柚希の真意に首を傾げる銀時。だが答えは決まっている。
「何だか分かんねーけど、笑ったりなんかしねェから安心しろ。そんじゃ開けるぞ」
「あ、ちょっと待って、シロ!」
慌てる柚希の声と同時に、銀時が襖を開けると――。
「お前、そのカッコ……!」
