海辺の告白
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何とかおかずを嵩増しして重箱を埋めた柚希が、出かけようと号令を出したのはそれから一時間後。
待ちくたびれてダラけていた万事屋の者たちも、外に出てしまえば元気になる。
銀時のスクーターには新八が、定春の上には傘をさした神楽と柚希が乗り、一路海へと走り出した。
真っ青な空の下、初めは気持ち良く走っていたが、次第に加速していくスクーターと定春。
いつしか競争となり、凄まじい速さで道路を駆け抜ければ、目的地などあっという間だ。
「到着〜!」
神楽の嬉しそうな声が響き渡る。
そこはお登勢から聞いた、潮干狩りの穴場だった。さすがお登勢と言うべきか、周りに人はほとんどおらず、それでいてアサリの目がたくさん見えている。
「出るのが遅くなっちゃったから心配してたけど、干潮前に到着できたね。って事で、今日はお登勢さんの分までしっかり食料確保といきますか!」
「遊びと実益を兼ねた潮干狩りですね。さすが柚希さん!」
感心したように言う新八に、嬉しそうな笑みを見せる柚希だったが、銀時は何とも言えない表情だ。
「相変わらず発言が所帯染みてんだよな、お前は」
「楽しければ良いでしょ。色んなおつまみ作れるよ? それにアサリで新しいメニューを開発したら、一ヶ月分の家賃をチャラにしてくれるってお登勢さんが……」
「新八! 命懸けでアサリを採るぞッ!」
「命懸けの潮干狩りって、どんな危険なアサリだよッ!」
走り出した銀時に突っ込みながらも律儀に追いかけていく新八。
「いやぁ、青春だねぇ」
と二人の後ろ姿を見送る柚希の顔は、満面の笑顔だった。
「さて、と。私たちも楽しみたいけどその前に……」
銀時たちが座り込んで砂を掘り出したのを確認した柚希がクルリと神楽の方を向く。
その視線に気付いた神楽は、何故か神妙な面持ちで頷いた。
「分かってるヨ。とりあえずテントを広げるネ」
持ってきた小さな簡易テントを広げ、二人して中へと入る。暫くして中から出て来た時には、マリンスーツ姿になっていた。
それに気付いた銀時達が走り寄れば、ハッキリと出た体のラインに新八が頬を赤く染める。
「……何て言うか柚希さんって……凄くスタイルが良いんですね」
着物姿の時には気付かなかった凹凸は、新八には刺激的過ぎたようだ。恥ずかしそうに目をそらす新八に、柚希は優しく微笑みながら言った。
「ありがと。実はこれ、源外様に作ってもらったの。動きやすくて紫外線防止効果も高いスーツなんだ。神楽ちゃんに至っては顔までバッチリ防御されてるから、傘がなくても思い切り日の光を浴びられるようになってるんだよ」
見れば確かに神楽も体にフィットしたスーツを着ていた。ただ柚希と違うのは、頭にヘルメットのような物が付いている。しかもそのデザインは、源外の所にいるロボットたちの頭をそのまま模した物だった。
「何見つめてるネ新八。私の女らしさを目の当たりにして興奮したアルか? 美しさって罪ネ」
「いやそれ違うから。少なくとも今僕が見てるのは、その怪しいヘルメットだから」
「何を~! 新八の癖に私のお色気に気付けないのは生意気ヨ!」
「そのデザインのどこにお色気要素があるんだーッ!」
例のごとく始まってしまった漫才に、柚希は呆れながらも笑っている。しかしその横では難しい顔をした銀時が、柚希の胸の辺りをじっと見つめていた。
待ちくたびれてダラけていた万事屋の者たちも、外に出てしまえば元気になる。
銀時のスクーターには新八が、定春の上には傘をさした神楽と柚希が乗り、一路海へと走り出した。
真っ青な空の下、初めは気持ち良く走っていたが、次第に加速していくスクーターと定春。
いつしか競争となり、凄まじい速さで道路を駆け抜ければ、目的地などあっという間だ。
「到着〜!」
神楽の嬉しそうな声が響き渡る。
そこはお登勢から聞いた、潮干狩りの穴場だった。さすがお登勢と言うべきか、周りに人はほとんどおらず、それでいてアサリの目がたくさん見えている。
「出るのが遅くなっちゃったから心配してたけど、干潮前に到着できたね。って事で、今日はお登勢さんの分までしっかり食料確保といきますか!」
「遊びと実益を兼ねた潮干狩りですね。さすが柚希さん!」
感心したように言う新八に、嬉しそうな笑みを見せる柚希だったが、銀時は何とも言えない表情だ。
「相変わらず発言が所帯染みてんだよな、お前は」
「楽しければ良いでしょ。色んなおつまみ作れるよ? それにアサリで新しいメニューを開発したら、一ヶ月分の家賃をチャラにしてくれるってお登勢さんが……」
「新八! 命懸けでアサリを採るぞッ!」
「命懸けの潮干狩りって、どんな危険なアサリだよッ!」
走り出した銀時に突っ込みながらも律儀に追いかけていく新八。
「いやぁ、青春だねぇ」
と二人の後ろ姿を見送る柚希の顔は、満面の笑顔だった。
「さて、と。私たちも楽しみたいけどその前に……」
銀時たちが座り込んで砂を掘り出したのを確認した柚希がクルリと神楽の方を向く。
その視線に気付いた神楽は、何故か神妙な面持ちで頷いた。
「分かってるヨ。とりあえずテントを広げるネ」
持ってきた小さな簡易テントを広げ、二人して中へと入る。暫くして中から出て来た時には、マリンスーツ姿になっていた。
それに気付いた銀時達が走り寄れば、ハッキリと出た体のラインに新八が頬を赤く染める。
「……何て言うか柚希さんって……凄くスタイルが良いんですね」
着物姿の時には気付かなかった凹凸は、新八には刺激的過ぎたようだ。恥ずかしそうに目をそらす新八に、柚希は優しく微笑みながら言った。
「ありがと。実はこれ、源外様に作ってもらったの。動きやすくて紫外線防止効果も高いスーツなんだ。神楽ちゃんに至っては顔までバッチリ防御されてるから、傘がなくても思い切り日の光を浴びられるようになってるんだよ」
見れば確かに神楽も体にフィットしたスーツを着ていた。ただ柚希と違うのは、頭にヘルメットのような物が付いている。しかもそのデザインは、源外の所にいるロボットたちの頭をそのまま模した物だった。
「何見つめてるネ新八。私の女らしさを目の当たりにして興奮したアルか? 美しさって罪ネ」
「いやそれ違うから。少なくとも今僕が見てるのは、その怪しいヘルメットだから」
「何を~! 新八の癖に私のお色気に気付けないのは生意気ヨ!」
「そのデザインのどこにお色気要素があるんだーッ!」
例のごとく始まってしまった漫才に、柚希は呆れながらも笑っている。しかしその横では難しい顔をした銀時が、柚希の胸の辺りをじっと見つめていた。