祝いに驚きは付き物で(アスラン)
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終幕
恥ずかしくて、顔から火を噴いてしまいそうだった。
まさかこんな事になるなんて……いや本当は思ってなかったわけじゃないけど、それでもここまでアスランが暴走しちゃうとまでは想像してなかったから。
「サラの役割ですが、眠っててください」
「はい?」
「だから、眠ってるんです。さっき僕が差し上げたココア。あれに微量のしびれ薬を混ぜてありますから、抜けるまでゆっくりと」
「しびれ薬~!?……わざわざこんなお姫様みたいな格好させられた上、なんでそんな物飲まされなきゃいけないのよ!」
「アスランのお誕生日をお祝いするためですよ。大好きなアスランを喜ばせてあげたいでしょ?」
「そりゃそうだけど……って、それとこれとは話、が……あれ……?」
「僕に全てを任せてください。ほら、そろそろしびれてきたでしょう?」
「私は……こんな……!」
「大丈夫ですよ。全て僕に任せてください」
「ニコ……」
意識はあるのに体が痺れているせいで、ベッドに寝かされても動くことが出来なかった。部屋を出ていくときのニコルの言葉は、今でも忘れられない。
「お姫様は、王子様のキスで目覚める物ですよ。しばらくゆっくりお休みなさい」
手に持たされたりんごで、私はニコルが何をしようとしているかが全て分かった。そして……。
――少しだけ、期待した。
でもでもだけど、やっぱり人が見ていることが分かっていて、こんな事になるのはさすがにまずい! 恥ずかしい!!
更にエスカレートしそうな雰囲気のアスランを押さえるべく、私は慌ててベランダの方を指さした。
アスランが怪訝そうに、私の指さした方向を見る。そこには――。
「!?」
絵本で見た小人と同じ格好をしたニコル達が、ベランダの窓から覗いていた。
あまりの驚きに、一瞬動きが止まってしまったアスラン。でもすぐに気を取り直すと、ベランダに向かって叫んだ。
「ニコル!? ディアッカ……イザーク……ラスティ、ミゲル、オロールまで! 一体何なんだ!?」
アスランが気付いたことが分かった彼らが、おもむろに私の部屋に入ってくる。
私がこの部屋で眠らされた時には未だ彼らはいつもの軍服姿だったから、この小人スタイルを見るのは私も初めてだ。なんとも言えないこの光景は、多分一生忘れられない物だろう。
「いやぁ、情熱的だねぇ、アスラン」
「ほんとほんと。意外な一面を見せてもらっちゃったよ」
ミゲルとオロールが、笑いながらアスランの肩や頭を叩いて言う。
「あ~、ちょっち刺激強かったかも……」
ラスティは少し顔を赤らめながら、ちらちらとアスランを見ていた。
「アスランってこんな奴だったんだな~。いやんエッチ~」
「ふん。俺達の存在にも気付かず・……恥ずかしい奴だ。」
ディアッカとイザークも負けじとからかう。微妙にイザークの頬が赤らんでいるのは気のせいでは無いだろう。
「いや~、僕の思惑通りでしたね。如何でした? 僕たちからの誕生日プレゼントは」
「誕生日プレゼント~!?」
ニコルの言葉に、アスランは素っ頓狂な声をあげた。
「アスランの事だから、サラとはキスも未だなんじゃないかと思いまして。せっかくの機会ですからね。誕生日に初キスなんてのもロマンチックで良いんじゃないかと。でも……いらぬお世話だったかもしれませんね~」
くすくすと笑うニコル。アスランは真っ赤になり、口をぱくぱくとしながら固まっている。
「そんなこんなで、アスランの吃驚パーティーの演目『ザフトの姫と7人の仲間達』終了です。改めましてアスラン、お誕生日おめでとうございます」
「ハッピーバースデー!」
パーンと高らかなクラッカーの音が鳴り響く。皆が口々に祝いの言葉を述べる中、アスランは顔を真っ赤にしながらも微笑んだ。
とても嬉しそうに。
「お誕生日おめでと。アスラン」
「ありがとう。サラ」
視線が絡むとやはり照れくさく、お互い目をそらしてしまったが……すぐにまた視線はぶつかることとなり。
同時に、笑みがこぼれた。
「それにしても……」
ひとしきり騒いだ後、アスランがふと気付いたように言った。
「さっきニコルは7人の仲間って言ったよな。ニコル、ディアッカ、イザーク、ラスティ、ミゲル、オロール。もう一人は誰だ?」
「あぁ、それは――」
シュンッ。ニコルが答えかけたのと同時に開く扉。
「やぁ、お楽しみのようだね。キッチンからケーキを受け取ってきたよ」
「クルーゼ隊長っ!?」
本日一番の吃驚が、クルーゼ隊長の小人姿だったと言うことは、言うまでも無い――。
~fin~
恥ずかしくて、顔から火を噴いてしまいそうだった。
まさかこんな事になるなんて……いや本当は思ってなかったわけじゃないけど、それでもここまでアスランが暴走しちゃうとまでは想像してなかったから。
「サラの役割ですが、眠っててください」
「はい?」
「だから、眠ってるんです。さっき僕が差し上げたココア。あれに微量のしびれ薬を混ぜてありますから、抜けるまでゆっくりと」
「しびれ薬~!?……わざわざこんなお姫様みたいな格好させられた上、なんでそんな物飲まされなきゃいけないのよ!」
「アスランのお誕生日をお祝いするためですよ。大好きなアスランを喜ばせてあげたいでしょ?」
「そりゃそうだけど……って、それとこれとは話、が……あれ……?」
「僕に全てを任せてください。ほら、そろそろしびれてきたでしょう?」
「私は……こんな……!」
「大丈夫ですよ。全て僕に任せてください」
「ニコ……」
意識はあるのに体が痺れているせいで、ベッドに寝かされても動くことが出来なかった。部屋を出ていくときのニコルの言葉は、今でも忘れられない。
「お姫様は、王子様のキスで目覚める物ですよ。しばらくゆっくりお休みなさい」
手に持たされたりんごで、私はニコルが何をしようとしているかが全て分かった。そして……。
――少しだけ、期待した。
でもでもだけど、やっぱり人が見ていることが分かっていて、こんな事になるのはさすがにまずい! 恥ずかしい!!
更にエスカレートしそうな雰囲気のアスランを押さえるべく、私は慌ててベランダの方を指さした。
アスランが怪訝そうに、私の指さした方向を見る。そこには――。
「!?」
絵本で見た小人と同じ格好をしたニコル達が、ベランダの窓から覗いていた。
あまりの驚きに、一瞬動きが止まってしまったアスラン。でもすぐに気を取り直すと、ベランダに向かって叫んだ。
「ニコル!? ディアッカ……イザーク……ラスティ、ミゲル、オロールまで! 一体何なんだ!?」
アスランが気付いたことが分かった彼らが、おもむろに私の部屋に入ってくる。
私がこの部屋で眠らされた時には未だ彼らはいつもの軍服姿だったから、この小人スタイルを見るのは私も初めてだ。なんとも言えないこの光景は、多分一生忘れられない物だろう。
「いやぁ、情熱的だねぇ、アスラン」
「ほんとほんと。意外な一面を見せてもらっちゃったよ」
ミゲルとオロールが、笑いながらアスランの肩や頭を叩いて言う。
「あ~、ちょっち刺激強かったかも……」
ラスティは少し顔を赤らめながら、ちらちらとアスランを見ていた。
「アスランってこんな奴だったんだな~。いやんエッチ~」
「ふん。俺達の存在にも気付かず・……恥ずかしい奴だ。」
ディアッカとイザークも負けじとからかう。微妙にイザークの頬が赤らんでいるのは気のせいでは無いだろう。
「いや~、僕の思惑通りでしたね。如何でした? 僕たちからの誕生日プレゼントは」
「誕生日プレゼント~!?」
ニコルの言葉に、アスランは素っ頓狂な声をあげた。
「アスランの事だから、サラとはキスも未だなんじゃないかと思いまして。せっかくの機会ですからね。誕生日に初キスなんてのもロマンチックで良いんじゃないかと。でも……いらぬお世話だったかもしれませんね~」
くすくすと笑うニコル。アスランは真っ赤になり、口をぱくぱくとしながら固まっている。
「そんなこんなで、アスランの吃驚パーティーの演目『ザフトの姫と7人の仲間達』終了です。改めましてアスラン、お誕生日おめでとうございます」
「ハッピーバースデー!」
パーンと高らかなクラッカーの音が鳴り響く。皆が口々に祝いの言葉を述べる中、アスランは顔を真っ赤にしながらも微笑んだ。
とても嬉しそうに。
「お誕生日おめでと。アスラン」
「ありがとう。サラ」
視線が絡むとやはり照れくさく、お互い目をそらしてしまったが……すぐにまた視線はぶつかることとなり。
同時に、笑みがこぼれた。
「それにしても……」
ひとしきり騒いだ後、アスランがふと気付いたように言った。
「さっきニコルは7人の仲間って言ったよな。ニコル、ディアッカ、イザーク、ラスティ、ミゲル、オロール。もう一人は誰だ?」
「あぁ、それは――」
シュンッ。ニコルが答えかけたのと同時に開く扉。
「やぁ、お楽しみのようだね。キッチンからケーキを受け取ってきたよ」
「クルーゼ隊長っ!?」
本日一番の吃驚が、クルーゼ隊長の小人姿だったと言うことは、言うまでも無い――。
~fin~
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