祝いに驚きは付き物で(アスラン)
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第一幕 アスラン・ザラ
ゆったりとした時間の流れる午後の一時。俺は、新しいハロの作成に勤しんでいた。
今度のハロは、角度によって色の変わる物にしてみようか、などと考えながら、設計図に目を向けていると……。
「アスランッ! 大変です、アスラン!!」
ドンドンと扉を叩く音と、ニコルのせっぱ詰まった声が聞こえてきた。
ニコルがこんなにも慌てるのは珍しい。俺は驚いて側にあったスイッチを押して扉を開けると、そこには息を切らして僕を見るニコルの姿。
「どうしたんだ? ニコル。そんなに慌てて」
「アスラン……落ち着いて聞いてくださいよ。大変なんです。それはもう本当に!」
「はあ? 俺は落ち着いてるんだが、ニコルの方が落ち着いた方が良いんじゃないか?」
「これが冷静でいられますか! サラが……サラが!!」
「サラ? サラがどうしたんだ?」
サラという名前に、俺は思わず腰を浮かせてしまった。
サラは、俺達と同じくザフトの軍人で、ミゲル達と同じ緑を着ている。そして、俺の大切な人でもあった。
「サラに何かあったのか? ニコル!」
真っ青な顔で「サラが……」というニコルに、その続きを促そうと俺は詰め寄った。だが、肩を掴んで揺らしながら尋ねる俺に、ニコルは唇をかみしめたまま、視線を逸らして答えようとはしない。
「ニコル! サラに一体何があったんだ!?」
「……っ」
やはり口を開かない。何かを伝えに来たはずなのに、何で何も言わないのかと更に問いつめようとしたときに気付く、ニコルの目に浮かぶソレ。次第に膨れ上がり、ポロリと零れた光の粒は、ニコルの頬を伝っていった。
「ニコル……なんでお前が泣くんだ?……まさか……!!」
胸騒ぎが止まらない。俺はニコルから手を放すと部屋を飛び出し、全速力でサラの部屋へと向かった。
「僕は何も言ってませんからね」
俺の姿が見えなくなった頃、俺の部屋でにやりと笑いつつ、ポケットに隠していた目薬を取り出していたニコルに全く気付かないまま。
ゆったりとした時間の流れる午後の一時。俺は、新しいハロの作成に勤しんでいた。
今度のハロは、角度によって色の変わる物にしてみようか、などと考えながら、設計図に目を向けていると……。
「アスランッ! 大変です、アスラン!!」
ドンドンと扉を叩く音と、ニコルのせっぱ詰まった声が聞こえてきた。
ニコルがこんなにも慌てるのは珍しい。俺は驚いて側にあったスイッチを押して扉を開けると、そこには息を切らして僕を見るニコルの姿。
「どうしたんだ? ニコル。そんなに慌てて」
「アスラン……落ち着いて聞いてくださいよ。大変なんです。それはもう本当に!」
「はあ? 俺は落ち着いてるんだが、ニコルの方が落ち着いた方が良いんじゃないか?」
「これが冷静でいられますか! サラが……サラが!!」
「サラ? サラがどうしたんだ?」
サラという名前に、俺は思わず腰を浮かせてしまった。
サラは、俺達と同じくザフトの軍人で、ミゲル達と同じ緑を着ている。そして、俺の大切な人でもあった。
「サラに何かあったのか? ニコル!」
真っ青な顔で「サラが……」というニコルに、その続きを促そうと俺は詰め寄った。だが、肩を掴んで揺らしながら尋ねる俺に、ニコルは唇をかみしめたまま、視線を逸らして答えようとはしない。
「ニコル! サラに一体何があったんだ!?」
「……っ」
やはり口を開かない。何かを伝えに来たはずなのに、何で何も言わないのかと更に問いつめようとしたときに気付く、ニコルの目に浮かぶソレ。次第に膨れ上がり、ポロリと零れた光の粒は、ニコルの頬を伝っていった。
「ニコル……なんでお前が泣くんだ?……まさか……!!」
胸騒ぎが止まらない。俺はニコルから手を放すと部屋を飛び出し、全速力でサラの部屋へと向かった。
「僕は何も言ってませんからね」
俺の姿が見えなくなった頃、俺の部屋でにやりと笑いつつ、ポケットに隠していた目薬を取り出していたニコルに全く気付かないまま。
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