明日を見つめて(アスラン)
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沈黙が常の宇宙に、異変が起きる。
一筋の光が走り抜け、大きくはじけた。
信じられないほどの爆音と爆風を生み出したそれは、数多の魂を道連れに消滅する。
そして、再び訪れる沈黙――。
あの忌まわしき『血のバレンタイン』より1週間。ユニウスセブンの壊滅は、そこに住んでいた者達の魂だけでなく、プラントや他のコロニーに住むコーディネーター達の心までも食らい尽くしていた。
ある者は悲しみに明け暮れ、ある者は復讐を誓う。
コーディネーターとナチュラル。同じ宇宙に生きる者でありながら、歩み寄るきっかけの無いまま戦況は悪化しつつあった。
「ここにしよう。景色がとても綺麗だから」
返事を待たぬまま、私は区切られた一角を示した。
ここはプラント全景がよく見える高台。一面に生えた芝は、手入れがとても行き届いている。
だが、これからここは共同墓地となるのだ。ユニウスセブンで無くなった者達のための……誰一人その身が埋葬される事のない、墓地に。
「私のママはここ。アスランのお母様はここ、ね。お隣同志ならきっと寂しくないわ」
私は努めて明るく言いながら、持ってきた花束を地面に置いた。管理をする人が、厳かに頷くと小さな立て札を置く。
『売約済み』
と。
「パパにもおじさまにも了解を取ってないけど、良いわよね?」
「ああ……」
暗い表情で、小さく相づちを打つだけのアスラン。
あの日――血のバレンタイン以来、アスランは完全に笑顔を失ってしまった。
前日までは、とても明るく笑ってくれていたのに。いつだって私の側で、優しい笑顔を見せてくれていたのに。私はもう、1週間もアスランの笑顔を見てはいなかった。
「それじゃ、今日はもう帰ろう。あまり遅くなると皆心配するしね」
「……ああ」
相変わらず返ってくるのは気のない返事。私は溜息をつくと、アスランの腕を引っ張って駐車場へと向かう。まるで操り人形のように、ただ付いてくるだけのアスランは、見ていてとても辛かった。
アスランのお母様と私の母は研究者で、あの日もユニウスセブンで仕事をしていた。いつもと変わらぬ1日が過ぎていくはずだったのに、無惨にもうち砕かれたそれ。
前日に笑顔で見送ったはずなのに……私達は、母達の亡骸すら見ることが出来なかった。
言うなれば、アスランと私は同じ立場。それなのにどうしてアスランだけがこんなにも痛々しく、反対に私は強くいられるのか。
理由は分かっている……と思う。
一筋の光が走り抜け、大きくはじけた。
信じられないほどの爆音と爆風を生み出したそれは、数多の魂を道連れに消滅する。
そして、再び訪れる沈黙――。
あの忌まわしき『血のバレンタイン』より1週間。ユニウスセブンの壊滅は、そこに住んでいた者達の魂だけでなく、プラントや他のコロニーに住むコーディネーター達の心までも食らい尽くしていた。
ある者は悲しみに明け暮れ、ある者は復讐を誓う。
コーディネーターとナチュラル。同じ宇宙に生きる者でありながら、歩み寄るきっかけの無いまま戦況は悪化しつつあった。
「ここにしよう。景色がとても綺麗だから」
返事を待たぬまま、私は区切られた一角を示した。
ここはプラント全景がよく見える高台。一面に生えた芝は、手入れがとても行き届いている。
だが、これからここは共同墓地となるのだ。ユニウスセブンで無くなった者達のための……誰一人その身が埋葬される事のない、墓地に。
「私のママはここ。アスランのお母様はここ、ね。お隣同志ならきっと寂しくないわ」
私は努めて明るく言いながら、持ってきた花束を地面に置いた。管理をする人が、厳かに頷くと小さな立て札を置く。
『売約済み』
と。
「パパにもおじさまにも了解を取ってないけど、良いわよね?」
「ああ……」
暗い表情で、小さく相づちを打つだけのアスラン。
あの日――血のバレンタイン以来、アスランは完全に笑顔を失ってしまった。
前日までは、とても明るく笑ってくれていたのに。いつだって私の側で、優しい笑顔を見せてくれていたのに。私はもう、1週間もアスランの笑顔を見てはいなかった。
「それじゃ、今日はもう帰ろう。あまり遅くなると皆心配するしね」
「……ああ」
相変わらず返ってくるのは気のない返事。私は溜息をつくと、アスランの腕を引っ張って駐車場へと向かう。まるで操り人形のように、ただ付いてくるだけのアスランは、見ていてとても辛かった。
アスランのお母様と私の母は研究者で、あの日もユニウスセブンで仕事をしていた。いつもと変わらぬ1日が過ぎていくはずだったのに、無惨にもうち砕かれたそれ。
前日に笑顔で見送ったはずなのに……私達は、母達の亡骸すら見ることが出来なかった。
言うなれば、アスランと私は同じ立場。それなのにどうしてアスランだけがこんなにも痛々しく、反対に私は強くいられるのか。
理由は分かっている……と思う。
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