『いつか』より『今』を(ムウ)
名前変換はこちら
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「な……っ!?」
意表を突かれ、思わず頬を赤らめるムウ。だがそれ以上に赤くなっていたのはサラだった。
仕込んだのはサラ本人だと言うのに、いざ目の前でそれを広げられ、さすがにいたたまれなくなってしまったようだ。ジリジリと後ずさりして部屋から出ていこうとするが、もちろんそれを見逃すムウではない。
「は〜い、そこでストップね」
「いやいや、私のことはお構いなく……」
あははと笑ってごまかしながら、ドアの開閉スイッチに手を伸ばすサラ。しかし触れること叶わず、代わりにサラの手に触れたのは、逞しい温もりだった。
「逃がすかよ」
サラより一回り大きな手がサラの手を包み、ぐいと引っ張る。ふわりと浮いたサラの体は、ごく自然にムウの腕の中へと迎え入れられた。
「ったく、お前ってやつはどうして……」
強く胸に押し付けられていて、ムウの顔は見えない。だが声から察するに、嬉しいのだろう。小さく漏れ聞こえた笑い声が、それを証明していた。
「まさかこんな風に告白されるとは思わなかったよ」
「……悪かったわね。こんなやり方しか出来なくて」
「悪いなんて一言も言ってないだろ」
そう言ってムウは抱きしめている腕を緩めると、サラの顎に指をかけた。そのまま上を向かせ、さくらんぼのように艷やかで愛らしい唇をジッと見つめる。
「でもどうせなら、その可愛い唇で直接言って欲しいもんだねぇ」
「それは……!」
照れくさくて言えないから文字にしたというのに。根本的なところから覆そうとするムウが憎らしかった。しかも顎に手が添えられているため、顔を逸らすこともできず、恥ずかしさが募るばかりだ。
「私……」
「聞かせてくれよ。お前の声で。この唇で」
サラの唇に親指を当ててゆっくりとなぞったムウは、いつになく真剣な表情を見せている。
「どういう風の吹き回しかは知らないが、ずっとアプローチし続けて、ようやく応えてくれたんだ。きちんとお前の口から聞かせて欲しい」
「ムウ……」
徐々に近づくムウの視線がサラの鼓動を早める。はぐらかすことなど出来るはずもなく、サラは覚悟を決めて語り始めた。
意表を突かれ、思わず頬を赤らめるムウ。だがそれ以上に赤くなっていたのはサラだった。
仕込んだのはサラ本人だと言うのに、いざ目の前でそれを広げられ、さすがにいたたまれなくなってしまったようだ。ジリジリと後ずさりして部屋から出ていこうとするが、もちろんそれを見逃すムウではない。
「は〜い、そこでストップね」
「いやいや、私のことはお構いなく……」
あははと笑ってごまかしながら、ドアの開閉スイッチに手を伸ばすサラ。しかし触れること叶わず、代わりにサラの手に触れたのは、逞しい温もりだった。
「逃がすかよ」
サラより一回り大きな手がサラの手を包み、ぐいと引っ張る。ふわりと浮いたサラの体は、ごく自然にムウの腕の中へと迎え入れられた。
「ったく、お前ってやつはどうして……」
強く胸に押し付けられていて、ムウの顔は見えない。だが声から察するに、嬉しいのだろう。小さく漏れ聞こえた笑い声が、それを証明していた。
「まさかこんな風に告白されるとは思わなかったよ」
「……悪かったわね。こんなやり方しか出来なくて」
「悪いなんて一言も言ってないだろ」
そう言ってムウは抱きしめている腕を緩めると、サラの顎に指をかけた。そのまま上を向かせ、さくらんぼのように艷やかで愛らしい唇をジッと見つめる。
「でもどうせなら、その可愛い唇で直接言って欲しいもんだねぇ」
「それは……!」
照れくさくて言えないから文字にしたというのに。根本的なところから覆そうとするムウが憎らしかった。しかも顎に手が添えられているため、顔を逸らすこともできず、恥ずかしさが募るばかりだ。
「私……」
「聞かせてくれよ。お前の声で。この唇で」
サラの唇に親指を当ててゆっくりとなぞったムウは、いつになく真剣な表情を見せている。
「どういう風の吹き回しかは知らないが、ずっとアプローチし続けて、ようやく応えてくれたんだ。きちんとお前の口から聞かせて欲しい」
「ムウ……」
徐々に近づくムウの視線がサラの鼓動を早める。はぐらかすことなど出来るはずもなく、サラは覚悟を決めて語り始めた。