リボンをかけて(イザーク)
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「せっかく……今日くらいはって思ったんだけどな、やっぱ無理だね、私には」
「……サラ?」
「私がこんなカッコしたところで、気持ち悪いだけだよね?へへ……バカみたい。私……」
私は、髪を留めているリボンに手をかけた。
「こんなリボンまで付けちゃって……お祝いだなんて……ほんと、ばっかみたい!」
「祝い……?」
シュルッと勢いよくリボンをほどく。唯一女らしさを残すためにと父に懇願され、伸ばし続けている長い髪がぱさりと落ちた。
同時にもう一つ落ちたモノ。それは、床を湿らせた。
「おい、サラ、何で泣くんだ?」
「泣いてなんかないもん」
「嘘つけ! 泣いてるじゃないか」
「泣いてない!」
「いきなりこんな格好をしてきたり、泣き出したり……一体何なんだ!?」
「だって今日はイザークの誕生日じゃない。だから……」
「俺の誕生日……?」
意外そうな顔で私を見るイザーク。次第にその顔も、涙にかすんで見えなくなっていく。
でも、もうそんなことどうでも良かった。最初から、私のこの必死の計画は無駄だったのだから。
イザークに、私の気持ちを……好きだって想いを伝える事なんて、出来るはずなかった。だって彼の気持ちが、私の方を向いている事なんてありえない。
「気にしないで。全部私の空回りだから」
「聖は、俺の誕生日を祝うためにそんな格好をしてきたのか?」
イザークが尋ねてくる。
「どうでも良いじゃない。そんな事。どうせ私は……」
「そのリボンは、俺を祝う為の物なのか?」
じっと私を見つめているイザークの視線が痛い。
「答えろ! サラ!」
その剣幕に驚いて、私は逃げようとした。そんな私を、イザークがすかさず捕まえる。
「サラ!」
イザークの正面に体を固定され、逃げることが出来ない。目を逸らそうとしても、イザークの眼差しはそれを許してもくれず。
私はもう答えるしかなかった。
こうなったらいっそのこと、玉砕してしまえ! 堰を切るように、私の想いが言葉になる。
「そうだよ……っ! イザークの誕生日をお祝いしたくて、今日はこんな格好でここまで来たの! 私らしくないって……滑稽だって笑われても構わない! それでも私はイザークに伝えたくて。お祝いと私の気持ちを! 私はイザークがす……!!」
勢いで告白しようとした私の口を、不意に覆ったモノ。温かくて柔らかいそれは、私にその続きを言わせてはくれなかった。
「リボンがほどけて中身が見えたからな。ありがたく貰っておく」
「……っ!」
「俺は欲しいモノや自分に必要だと判断したものに対して、遠慮するタイプでは無い。覚えておけ」
「イザ……ク……」
突然のことで、頭が真っ白になった。
今私の唇に触れたのは……イザーク? 貰っておくっていうのは……私?
「なんて顔してるんだ? お前が俺にプレゼントを持ってきたんだろう?」
「う……ん……」
喜ぶべきか、驚くべきか。それすらも分からないほどに何も考えられない。
ただはっきりしているのは、目の前のイザークが、今までに見たこともない笑顔を見せてくれていること。
「しっかり受け取ったぞ。何か言うことは無いのか?」
「え……と……お誕生日おめでとう。イザーク」
「ああ」
「ほんとにもらってくれるの? 私の……プレゼント」
恥ずかしさで一杯になりながら、おずおずと尋ねる。そんな私の姿に、イザークはくすくすと笑いながら言った。
「何だ? 随分弱腰だな」
再び口付けられる。今度は先ほどよりも深い、大人のキスだった。
「……サラ?」
「私がこんなカッコしたところで、気持ち悪いだけだよね?へへ……バカみたい。私……」
私は、髪を留めているリボンに手をかけた。
「こんなリボンまで付けちゃって……お祝いだなんて……ほんと、ばっかみたい!」
「祝い……?」
シュルッと勢いよくリボンをほどく。唯一女らしさを残すためにと父に懇願され、伸ばし続けている長い髪がぱさりと落ちた。
同時にもう一つ落ちたモノ。それは、床を湿らせた。
「おい、サラ、何で泣くんだ?」
「泣いてなんかないもん」
「嘘つけ! 泣いてるじゃないか」
「泣いてない!」
「いきなりこんな格好をしてきたり、泣き出したり……一体何なんだ!?」
「だって今日はイザークの誕生日じゃない。だから……」
「俺の誕生日……?」
意外そうな顔で私を見るイザーク。次第にその顔も、涙にかすんで見えなくなっていく。
でも、もうそんなことどうでも良かった。最初から、私のこの必死の計画は無駄だったのだから。
イザークに、私の気持ちを……好きだって想いを伝える事なんて、出来るはずなかった。だって彼の気持ちが、私の方を向いている事なんてありえない。
「気にしないで。全部私の空回りだから」
「聖は、俺の誕生日を祝うためにそんな格好をしてきたのか?」
イザークが尋ねてくる。
「どうでも良いじゃない。そんな事。どうせ私は……」
「そのリボンは、俺を祝う為の物なのか?」
じっと私を見つめているイザークの視線が痛い。
「答えろ! サラ!」
その剣幕に驚いて、私は逃げようとした。そんな私を、イザークがすかさず捕まえる。
「サラ!」
イザークの正面に体を固定され、逃げることが出来ない。目を逸らそうとしても、イザークの眼差しはそれを許してもくれず。
私はもう答えるしかなかった。
こうなったらいっそのこと、玉砕してしまえ! 堰を切るように、私の想いが言葉になる。
「そうだよ……っ! イザークの誕生日をお祝いしたくて、今日はこんな格好でここまで来たの! 私らしくないって……滑稽だって笑われても構わない! それでも私はイザークに伝えたくて。お祝いと私の気持ちを! 私はイザークがす……!!」
勢いで告白しようとした私の口を、不意に覆ったモノ。温かくて柔らかいそれは、私にその続きを言わせてはくれなかった。
「リボンがほどけて中身が見えたからな。ありがたく貰っておく」
「……っ!」
「俺は欲しいモノや自分に必要だと判断したものに対して、遠慮するタイプでは無い。覚えておけ」
「イザ……ク……」
突然のことで、頭が真っ白になった。
今私の唇に触れたのは……イザーク? 貰っておくっていうのは……私?
「なんて顔してるんだ? お前が俺にプレゼントを持ってきたんだろう?」
「う……ん……」
喜ぶべきか、驚くべきか。それすらも分からないほどに何も考えられない。
ただはっきりしているのは、目の前のイザークが、今までに見たこともない笑顔を見せてくれていること。
「しっかり受け取ったぞ。何か言うことは無いのか?」
「え……と……お誕生日おめでとう。イザーク」
「ああ」
「ほんとにもらってくれるの? 私の……プレゼント」
恥ずかしさで一杯になりながら、おずおずと尋ねる。そんな私の姿に、イザークはくすくすと笑いながら言った。
「何だ? 随分弱腰だな」
再び口付けられる。今度は先ほどよりも深い、大人のキスだった。
