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「そのおにぎり、うまそうだな……!」
「明日、エルマさんの分も持ってきましょうか?」
「いいのか!?」
返事をして喜んでくれたのは昨日のこと。笑顔になってほしいなぁと握ったおにぎりの風呂敷を、エルマさんに渡す。
「こんなに!? 私は全部食べてしまうぞ……!」
「小林さんや滝谷さんの分も含めてですよ!」
「……もちろんわかっている!」
冷静になったエルマさんは、自分のデスクで包みを広げる。いろいろな色のおにぎりたちが顔を見せた。
「見たことないのもあるな……! なぁ、これ、青のりと天かすか……? なんていう名前のおにぎりなんだ?」
「悪魔のおにぎりです」
「あっ、悪魔ぁっ!?」
エルマさんは悲鳴を上げると、二メートル後方に後ずさった。向かいのデスクにぶつかり、尻もちをついている。
「ど、どうしたんですか……?」
「あ、あああ、悪魔のおにぎりなど……! 食べたら呪われてしまうのではないかっ!?」
あわあわと慌てるエルマさんを見て、つい笑ってしまうのを堪えて返事する。
「大丈夫です、呪われません! 悪魔級のおいしさ、ということなんですよ」
「悪魔級の、おいしさ……人間はおもしろい言葉を作るものだな……」
エルマさんはよろよろと立ち上がる。デスクに戻り、恐る恐る悪魔のおにぎりを手に取る。
「うっ、うううっ……! いただきます!」
ばくん、と食べた一口は大きい。泣きそうな顔でもぐもぐしていたが、だんだんその顔が驚きに変わってきた。
「こ、これ、うますぎるぞ……! 考えた人は天才だな!」
夢中で次々口にするエルマさん。
「エルマ、私たちの分も忘れないでね」
「ぬあっ! そうだった!」
小林さんの言葉に食べる手を止める。
「こんなにおいしいものをありがとう! 感謝する……!」
「いえいえ! よかったら今度、エルマさんのおいしいものも教えてください」
「もちろんだ! 私もいろいろ開拓中でな……週末、一緒にスイーツショップ巡りでもしないか?」
提案してくれたその口元にはごはんつぶがついていた。ふふ、と笑いながら、私は「ぜひ!」と返すのだった。
「明日、エルマさんの分も持ってきましょうか?」
「いいのか!?」
返事をして喜んでくれたのは昨日のこと。笑顔になってほしいなぁと握ったおにぎりの風呂敷を、エルマさんに渡す。
「こんなに!? 私は全部食べてしまうぞ……!」
「小林さんや滝谷さんの分も含めてですよ!」
「……もちろんわかっている!」
冷静になったエルマさんは、自分のデスクで包みを広げる。いろいろな色のおにぎりたちが顔を見せた。
「見たことないのもあるな……! なぁ、これ、青のりと天かすか……? なんていう名前のおにぎりなんだ?」
「悪魔のおにぎりです」
「あっ、悪魔ぁっ!?」
エルマさんは悲鳴を上げると、二メートル後方に後ずさった。向かいのデスクにぶつかり、尻もちをついている。
「ど、どうしたんですか……?」
「あ、あああ、悪魔のおにぎりなど……! 食べたら呪われてしまうのではないかっ!?」
あわあわと慌てるエルマさんを見て、つい笑ってしまうのを堪えて返事する。
「大丈夫です、呪われません! 悪魔級のおいしさ、ということなんですよ」
「悪魔級の、おいしさ……人間はおもしろい言葉を作るものだな……」
エルマさんはよろよろと立ち上がる。デスクに戻り、恐る恐る悪魔のおにぎりを手に取る。
「うっ、うううっ……! いただきます!」
ばくん、と食べた一口は大きい。泣きそうな顔でもぐもぐしていたが、だんだんその顔が驚きに変わってきた。
「こ、これ、うますぎるぞ……! 考えた人は天才だな!」
夢中で次々口にするエルマさん。
「エルマ、私たちの分も忘れないでね」
「ぬあっ! そうだった!」
小林さんの言葉に食べる手を止める。
「こんなにおいしいものをありがとう! 感謝する……!」
「いえいえ! よかったら今度、エルマさんのおいしいものも教えてください」
「もちろんだ! 私もいろいろ開拓中でな……週末、一緒にスイーツショップ巡りでもしないか?」
提案してくれたその口元にはごはんつぶがついていた。ふふ、と笑いながら、私は「ぜひ!」と返すのだった。