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四月。桜が咲いて、私たちの晴れやかな高校生活が始まる時期。
髪を梳かして、パジャマから着替える。新品の緑のスカート、真っ白いシャツ、ピカピカのちょっと固いグレーのブレザーに腕を通して。赤いネクタイをきゅっとしめて。
「……よし」
鏡の前で、私は緊張している自分の顔を見つめる。どうして初めての日ってこんなにも緊張するんだろう。
「……」
それは、もしかしたらあの子に会えるからかもしれない。
「水火! そろそろ出るか?」
「今行く!」
急いで入学式に必要なものをカバンに詰め込んで、部屋を出る。
スーツ姿のお父さんは私を見て一瞬固まった。
「あー……」
私をちらっと見てはふわりと笑う。
「なに、お父さん」
「かっこいいな、水火」
お父さんはほんの少しだけ、目に涙をためていた。
「もう、お父さん! 早く行かないと二人とも遅刻しちゃうから……!」
「はは……そうだな。行こうか」
恥ずかしくて急かしてしまう。
もしこの場に、お母さんがいてくれたなら。ふと考える。
なんて言ってくれたかな。
「かわいいよ!」? 「素敵だよ!」? 「頑張って!」?
……それとも。
「きっとお母さんも、水火の制服姿、応援してくれてるさ」
思考を見透かされているように、お父さんは笑って言う。
「……うん!」
ドアを開けると、春風がふわり舞い込んできた。桜が確かに私たちを祝福していた。
髪を梳かして、パジャマから着替える。新品の緑のスカート、真っ白いシャツ、ピカピカのちょっと固いグレーのブレザーに腕を通して。赤いネクタイをきゅっとしめて。
「……よし」
鏡の前で、私は緊張している自分の顔を見つめる。どうして初めての日ってこんなにも緊張するんだろう。
「……」
それは、もしかしたらあの子に会えるからかもしれない。
「水火! そろそろ出るか?」
「今行く!」
急いで入学式に必要なものをカバンに詰め込んで、部屋を出る。
スーツ姿のお父さんは私を見て一瞬固まった。
「あー……」
私をちらっと見てはふわりと笑う。
「なに、お父さん」
「かっこいいな、水火」
お父さんはほんの少しだけ、目に涙をためていた。
「もう、お父さん! 早く行かないと二人とも遅刻しちゃうから……!」
「はは……そうだな。行こうか」
恥ずかしくて急かしてしまう。
もしこの場に、お母さんがいてくれたなら。ふと考える。
なんて言ってくれたかな。
「かわいいよ!」? 「素敵だよ!」? 「頑張って!」?
……それとも。
「きっとお母さんも、水火の制服姿、応援してくれてるさ」
思考を見透かされているように、お父さんは笑って言う。
「……うん!」
ドアを開けると、春風がふわり舞い込んできた。桜が確かに私たちを祝福していた。