期末試験
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集合場所に選ばれたのは百ちゃんの最寄駅。どくどくと鳴る心臓を抑えつつ改札を抜けると、それらしき人たちが集まっているのが見えた。
「水火さん! お待ちしておりましたわ!」
私服の百ちゃんが私に手を振る。シンプルなTシャツとデニムで来てしまった私とは反対に、素敵な服を着ている。
「あ! 轟のいとこ!」
黄色い髪に稲妻の模様が入った男の子が、驚いた顔で私を指さしている。私は一瞬身構える。
あぁ、でもそういう認識だよね、と頭の中で一人納得もした。
「こら、上鳴さん! 彼女には『水火』という名前があるんですの! しっかり名前で呼んでくださいまし!」
「は〜い……」
百ちゃんに注意されて、上鳴くんはすごすごと手を下ろした。
「も、百ちゃん……」
「お友達ですもの! このくらい当たり前ですわ」
微笑む百ちゃん。お友達。その響きに私はじんとなる。
「じゃあ、水火ちゃんって呼んじゃおっかな! ウチ、耳郎響香。よろしくね!」
特徴的な耳をした女の子がにこっと笑う。パンクな服装をしていて、きっと音楽が好きなのだろうと予測した。
「よ、よろしく! 私は響香ちゃんって呼ぼうかな……?」
「うん! そうしてよ」
一通り自己紹介を終え、私たちは百ちゃんの家に向かって歩き出す。みんなの足音。その音についていく。
なんだ、優しそうな人たちでよかった。私は心の中で安堵のため息をつく。
その途中、「う〜ん……」と悩む声が聞こえた。
「瀬呂さん? どうしたんですの?」
「いやー……その。水火って先生役として来たわけじゃん? でも、本当に教えられるのかなって……失礼な疑問だけどさ……」
「ご心配なく!」
百ちゃんは胸を張る。
「彼女、中間は学年一位でしたのよ。ねっ、水火さん!」
「学年一位!?」
尾白くんが驚きの声をあげる。周りからすごーい、と声が聞こえた。
「うっ……まぁ……そうなんですよね。はは……」
私は苦笑いして、その場をなんとかやり過ごそうとする。C組でも同じことを言われているから、実際問題事実なんだけど、なんだか勉強で褒められるのはそこまで嬉しくないのだ。
「こんなに頭いい子がいてくれるなら、安心だね!」
三奈ちゃんが「たくさん教えて! アタシなんにもわかんないからさ〜」と話す。
私、あんまり教えた経験ないんだけどな……。
不安は笑顔の裏に隠して、「頑張るよ」と返した。百ちゃん家へ足を進める。
「水火さん! お待ちしておりましたわ!」
私服の百ちゃんが私に手を振る。シンプルなTシャツとデニムで来てしまった私とは反対に、素敵な服を着ている。
「あ! 轟のいとこ!」
黄色い髪に稲妻の模様が入った男の子が、驚いた顔で私を指さしている。私は一瞬身構える。
あぁ、でもそういう認識だよね、と頭の中で一人納得もした。
「こら、上鳴さん! 彼女には『水火』という名前があるんですの! しっかり名前で呼んでくださいまし!」
「は〜い……」
百ちゃんに注意されて、上鳴くんはすごすごと手を下ろした。
「も、百ちゃん……」
「お友達ですもの! このくらい当たり前ですわ」
微笑む百ちゃん。お友達。その響きに私はじんとなる。
「じゃあ、水火ちゃんって呼んじゃおっかな! ウチ、耳郎響香。よろしくね!」
特徴的な耳をした女の子がにこっと笑う。パンクな服装をしていて、きっと音楽が好きなのだろうと予測した。
「よ、よろしく! 私は響香ちゃんって呼ぼうかな……?」
「うん! そうしてよ」
一通り自己紹介を終え、私たちは百ちゃんの家に向かって歩き出す。みんなの足音。その音についていく。
なんだ、優しそうな人たちでよかった。私は心の中で安堵のため息をつく。
その途中、「う〜ん……」と悩む声が聞こえた。
「瀬呂さん? どうしたんですの?」
「いやー……その。水火って先生役として来たわけじゃん? でも、本当に教えられるのかなって……失礼な疑問だけどさ……」
「ご心配なく!」
百ちゃんは胸を張る。
「彼女、中間は学年一位でしたのよ。ねっ、水火さん!」
「学年一位!?」
尾白くんが驚きの声をあげる。周りからすごーい、と声が聞こえた。
「うっ……まぁ……そうなんですよね。はは……」
私は苦笑いして、その場をなんとかやり過ごそうとする。C組でも同じことを言われているから、実際問題事実なんだけど、なんだか勉強で褒められるのはそこまで嬉しくないのだ。
「こんなに頭いい子がいてくれるなら、安心だね!」
三奈ちゃんが「たくさん教えて! アタシなんにもわかんないからさ〜」と話す。
私、あんまり教えた経験ないんだけどな……。
不安は笑顔の裏に隠して、「頑張るよ」と返した。百ちゃん家へ足を進める。