期末試験
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六月の最終週。期末テストが残り一週間に迫っていた。
私は自分の部屋でスマホを手に取る。少し散らかった机の上で開くのは、英単語のアプリ。受験生も入試対策で使っているものだ。紙の単語帳とリンクしていて、とても使いやすい。
次の試験範囲にかぶっているところをしっかりと復習する。毎日のように習慣づけてやっていることだから、積み重ねの努力もあってもうほとんど暗記してしまっている。
「あー、こっちか……」
暗記したつもりでも間違えることはある。これでは満点は取れない。採点結果を見て私は残念がる。一つのミス。この単語は似たスペルのものが同じ章にあるので覚えづらい。何度か間違えている。
もう一度ミニテストを行う。次は満点だった。さっき間違えた単語も迷いなく答えられた。
私は安心して、英語の教科書を開く。長文の音読をしながら文章を暗記しつつ、同時に脳内で翻訳。
英語はこれでよし。なんとなく覚えたら数学の問題集へ。手に取り、取り掛かる前に計画を立てようと考え、その数式の乗った本を一旦机に置く。表紙のなんともいえない形の立体が私を見つめ返している。
もう練習問題は理解してるから、応用問題や章末問題を重点的に。きっと難しい問題の出題数は少ないだろう。でも、解ければ得点になる。授業でエクトプラズム先生が出す予定だって言ってたから。
物理と化学もしっかりやらないと。志望する医大が、理科はこの二教科じゃないとだめって言ってたから重点的に。
そのあとは……。
「やりたくないな……」
完璧な計画を立てた脳とは反対に、私の口からは小さな本音が飛び出る。
机にある数学の問題集を見て、今からこれを開いて解かなければならないと思うとうんざりした。友達と勉強するのもいいかもしれないけど、C組の友達は今日は予定があるって言ってたから、誘えない。
どうしたものか。
悩んでいると、作動していないタイマーの画面でスマホが震えた。
「水火さん!」
「A組で勉強会を開く予定なのですが、教える側として来てくださらない?」
百ちゃんからのメッセージだった。
私は二つ返事で引き受けた。みんなで勉強した方がきっと楽しいし、勉強のモチベーションにもつながるだろう。
といっても、私はA組の生徒たちのことをよくは知らない。体育祭で活躍を見ただけで、本人たちの性格や振る舞いはよくわからない。どんな子がくるのか予測できず不安になりながら、私は当日を待った。
私は自分の部屋でスマホを手に取る。少し散らかった机の上で開くのは、英単語のアプリ。受験生も入試対策で使っているものだ。紙の単語帳とリンクしていて、とても使いやすい。
次の試験範囲にかぶっているところをしっかりと復習する。毎日のように習慣づけてやっていることだから、積み重ねの努力もあってもうほとんど暗記してしまっている。
「あー、こっちか……」
暗記したつもりでも間違えることはある。これでは満点は取れない。採点結果を見て私は残念がる。一つのミス。この単語は似たスペルのものが同じ章にあるので覚えづらい。何度か間違えている。
もう一度ミニテストを行う。次は満点だった。さっき間違えた単語も迷いなく答えられた。
私は安心して、英語の教科書を開く。長文の音読をしながら文章を暗記しつつ、同時に脳内で翻訳。
英語はこれでよし。なんとなく覚えたら数学の問題集へ。手に取り、取り掛かる前に計画を立てようと考え、その数式の乗った本を一旦机に置く。表紙のなんともいえない形の立体が私を見つめ返している。
もう練習問題は理解してるから、応用問題や章末問題を重点的に。きっと難しい問題の出題数は少ないだろう。でも、解ければ得点になる。授業でエクトプラズム先生が出す予定だって言ってたから。
物理と化学もしっかりやらないと。志望する医大が、理科はこの二教科じゃないとだめって言ってたから重点的に。
そのあとは……。
「やりたくないな……」
完璧な計画を立てた脳とは反対に、私の口からは小さな本音が飛び出る。
机にある数学の問題集を見て、今からこれを開いて解かなければならないと思うとうんざりした。友達と勉強するのもいいかもしれないけど、C組の友達は今日は予定があるって言ってたから、誘えない。
どうしたものか。
悩んでいると、作動していないタイマーの画面でスマホが震えた。
「水火さん!」
「A組で勉強会を開く予定なのですが、教える側として来てくださらない?」
百ちゃんからのメッセージだった。
私は二つ返事で引き受けた。みんなで勉強した方がきっと楽しいし、勉強のモチベーションにもつながるだろう。
といっても、私はA組の生徒たちのことをよくは知らない。体育祭で活躍を見ただけで、本人たちの性格や振る舞いはよくわからない。どんな子がくるのか予測できず不安になりながら、私は当日を待った。