ハオランのお話
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おはよう!
「みみゅみゅ、みっ!」
(起きろ、おれっ!)
起きたときに感じた違和感。昨夜は彼女と一緒の寝台で寝て、真ん中にミーミを挟んで川の字に寝ていた…はずだった。
(なんで、おれの顔を自分で見ているんだろうと思ったけど…)
不思議な夢だろうと自分の顔を叩いて目を覚まそうとしたところで気が付いた。動かした手が、黒くてモフモフなことに。
(とにかく、この子が起きるまでになんとか戻らないと…!)
という願いも虚しく、愛しい恋人は身じろぎをしてゆっくりと瞼を開けた。
「ん〜ミーミ?どうしたの?」
まだ眠そうに目擦ってる…可愛い…じゃなかった!
「みみゅ!みみみ!」
(おれだよ!ハオランだよ!)
「ん??」
起き抜けじゃミーミの言いたいことも分からないかな…。
「ハオランまだ寝てるね。疲れてると思うし、もう少し寝かせてあげようね、ミーミ」
「みみゅ、みみみ…」
(いや、おれは起きてるんだけど…)
と、その時。
ちゅっ。
「み…」
(え…)
寝ているおれ(というか意識のないおれの体)の頬に、シュンリンがキスをしていた。
「えへへ、ハオランには内緒ね?」
しーと口元に指を当て、ミーミ(おれ)にいたずらっ子のような表情を向けてくる。
(いや、あの、おれ、見ちゃってるんだけど…)
色々と恥ずかしくなり、どう反応したものかと悩んでいると、自分の体が抱き抱えられて宙に浮く。そして柔らかい腕に抱かれたところで、自分がシュンリンに抱き上げられたのだと気がついた。
(うわぁ…!)
本来の自分だったら絶対にない体験。
(ミーミ…いつも羨ましいなぁ…)
って、なにミーミに嫉妬してるんだよ…おれ…。
なんとなく情けない気持ちのままシュンリンに運んでもらい、隣の部屋に行ったところで、人の気配がした。
「あ!ハオラン!おはよっ!」
「み!?」
(え!?)
おれが、おれじゃないのに起きてきた?おれがミーミだから、おれの体には…えーと??
「シュンリン!」
「ええ!?」
「みゅー!?」
(えー!?)
そう、おれの体にはこの体の主、ミーミが入っていると考えることが自然で、どうやらその予想は当たっていたらしい。
きっと今のおれの体にアテレコをするならば「みみゅー!」だろう。
いつもの気持ちで目の前のシュンリンに思い切り抱きついている。
(って、そんなこと分析してる場合じゃなかった!ミーミをシュンリンから離さないと!)
「ハ、ハオラン!?どうしたの!?なんかいつもとテンションが…」
「シュンリンおはよう!大好き!あれ?なんかちっちゃくなった?」
「なってない!なってない!」
「みみゅ!みみみ、みみゅみゅ!」
(ミーミ!シュンリンを離してあげて!)
おれはシュンリンの腕から、「おれ」の体に飛びついた。
「ん??」
きょとんとした顔で、見つめてくる中身がミーミのおれ。
「おれだよ、ハオラン。わかる?」
(みみ、みーみ。みみゅ?)
「あ!ハオランだ!」
すごい…ミーミは自分の言葉をおれになっても理解できるんだ…!
無駄に通じ合えたことに感動していると、今度は混乱真っ只中のシュンリンがおれの顔とミーミを見比べている。
「なに?ハオランどうしちゃったの?寝ぼけてる?」
「わー!シュンリンとハオランのこと、ぎゅーってできる!ハオランの体おっきい!シュンリンのこと守れる!」
「みみゅみゅ!みみみ、みみゅみゅ!」
(ちょっと、ミーミ!なに喜んでるの!早く元に戻らないとダメでしょ?!)
なぜかおれの体にいるミーミは嬉々として、さらにシュンリンと加えておれ(ミーミの体)を思い切り抱きしめてくる。
「みゅ!」
(ミーミ!)
はしゃぐミーミをなだめようと、おれの頬にぺちっとふわふわなミーミの手でパンチ(というほどの威力もないけど)する。
その瞬間、眩しい光が辺りを包み込み、だんだんとそれが収まっていく。
「っ!なに、今の光…!」
「さあ…おれにもわからな…あっ!」
「あっ!」
「みみゅ~!」
こんな夢みたいな、いや、実際夢のような出来事がこうして幕を閉じた。
「ハオラン…だよね?」
「うん…!はぁ…本当に良かった…。おれ、このままミーミのままだったらどうしようかと…」
「みみゅ…」
心なしか、ミーミは少し残念そうだった。
「でも、こうして元に戻れたし、ミーミと一瞬でも会話が通じ合って嬉しかったし、結果的には良かったけどね」
「みー!」
「そ、そうだね。ミーミがハオランを通して言葉をしゃべってたのは、貴重だったよね!」
「ん?どうしたの?まさか今度はシュンリンの体がどこかおかしいとか…!」
シュンリンが落ち着かない様子なのをすぐに理解しておれは心配になった。
「ううん!全然大丈夫!…ただ…」
「ただ?」
「わたしがハオランにキスしたの…見てたってことになる…よね?」
見る見るうちに顔が赤くなっていくシュンリンに、おれの全身が「彼女を可愛がりたい」と訴えてくる。
「…うん、見てたよ」
「だ、よね…」
「すごく、可愛かった」
「っ!!」
「あと、ミーミに内緒って言ってるのもすごく可愛くて」
「あーー!!恥ずかしすぎる!!」
おれの胸に顔をぐいぐいと押し付けてくるシュンリンをみて、可愛くて笑みがこぼれてしまう。
「ね、おれからもキスしていい?したいんだけど」
「…!」
赤い顔をおれの胸から上げて見つめてくる。
シュンリンがしてくれた時と同じように、頬に口づけて、そのまま唇にもキスを落とす。
「っ、ハオラン…!」
「遅くなっちゃったけど、改めておはよう、シュンリン」
「お、おはよ…」
「みみゅみゅー」
柔らかいシュンリンの体を抱きしめて、この子の肩に乗って大人しくしていたミーミの頭を撫でて。
(幸せ者だな…おれ)
この幸せを失くすまいと、新たに決意する優しい朝を迎えたのだった。
「みみゅみゅ、みっ!」
(起きろ、おれっ!)
起きたときに感じた違和感。昨夜は彼女と一緒の寝台で寝て、真ん中にミーミを挟んで川の字に寝ていた…はずだった。
(なんで、おれの顔を自分で見ているんだろうと思ったけど…)
不思議な夢だろうと自分の顔を叩いて目を覚まそうとしたところで気が付いた。動かした手が、黒くてモフモフなことに。
(とにかく、この子が起きるまでになんとか戻らないと…!)
という願いも虚しく、愛しい恋人は身じろぎをしてゆっくりと瞼を開けた。
「ん〜ミーミ?どうしたの?」
まだ眠そうに目擦ってる…可愛い…じゃなかった!
「みみゅ!みみみ!」
(おれだよ!ハオランだよ!)
「ん??」
起き抜けじゃミーミの言いたいことも分からないかな…。
「ハオランまだ寝てるね。疲れてると思うし、もう少し寝かせてあげようね、ミーミ」
「みみゅ、みみみ…」
(いや、おれは起きてるんだけど…)
と、その時。
ちゅっ。
「み…」
(え…)
寝ているおれ(というか意識のないおれの体)の頬に、シュンリンがキスをしていた。
「えへへ、ハオランには内緒ね?」
しーと口元に指を当て、ミーミ(おれ)にいたずらっ子のような表情を向けてくる。
(いや、あの、おれ、見ちゃってるんだけど…)
色々と恥ずかしくなり、どう反応したものかと悩んでいると、自分の体が抱き抱えられて宙に浮く。そして柔らかい腕に抱かれたところで、自分がシュンリンに抱き上げられたのだと気がついた。
(うわぁ…!)
本来の自分だったら絶対にない体験。
(ミーミ…いつも羨ましいなぁ…)
って、なにミーミに嫉妬してるんだよ…おれ…。
なんとなく情けない気持ちのままシュンリンに運んでもらい、隣の部屋に行ったところで、人の気配がした。
「あ!ハオラン!おはよっ!」
「み!?」
(え!?)
おれが、おれじゃないのに起きてきた?おれがミーミだから、おれの体には…えーと??
「シュンリン!」
「ええ!?」
「みゅー!?」
(えー!?)
そう、おれの体にはこの体の主、ミーミが入っていると考えることが自然で、どうやらその予想は当たっていたらしい。
きっと今のおれの体にアテレコをするならば「みみゅー!」だろう。
いつもの気持ちで目の前のシュンリンに思い切り抱きついている。
(って、そんなこと分析してる場合じゃなかった!ミーミをシュンリンから離さないと!)
「ハ、ハオラン!?どうしたの!?なんかいつもとテンションが…」
「シュンリンおはよう!大好き!あれ?なんかちっちゃくなった?」
「なってない!なってない!」
「みみゅ!みみみ、みみゅみゅ!」
(ミーミ!シュンリンを離してあげて!)
おれはシュンリンの腕から、「おれ」の体に飛びついた。
「ん??」
きょとんとした顔で、見つめてくる中身がミーミのおれ。
「おれだよ、ハオラン。わかる?」
(みみ、みーみ。みみゅ?)
「あ!ハオランだ!」
すごい…ミーミは自分の言葉をおれになっても理解できるんだ…!
無駄に通じ合えたことに感動していると、今度は混乱真っ只中のシュンリンがおれの顔とミーミを見比べている。
「なに?ハオランどうしちゃったの?寝ぼけてる?」
「わー!シュンリンとハオランのこと、ぎゅーってできる!ハオランの体おっきい!シュンリンのこと守れる!」
「みみゅみゅ!みみみ、みみゅみゅ!」
(ちょっと、ミーミ!なに喜んでるの!早く元に戻らないとダメでしょ?!)
なぜかおれの体にいるミーミは嬉々として、さらにシュンリンと加えておれ(ミーミの体)を思い切り抱きしめてくる。
「みゅ!」
(ミーミ!)
はしゃぐミーミをなだめようと、おれの頬にぺちっとふわふわなミーミの手でパンチ(というほどの威力もないけど)する。
その瞬間、眩しい光が辺りを包み込み、だんだんとそれが収まっていく。
「っ!なに、今の光…!」
「さあ…おれにもわからな…あっ!」
「あっ!」
「みみゅ~!」
こんな夢みたいな、いや、実際夢のような出来事がこうして幕を閉じた。
「ハオラン…だよね?」
「うん…!はぁ…本当に良かった…。おれ、このままミーミのままだったらどうしようかと…」
「みみゅ…」
心なしか、ミーミは少し残念そうだった。
「でも、こうして元に戻れたし、ミーミと一瞬でも会話が通じ合って嬉しかったし、結果的には良かったけどね」
「みー!」
「そ、そうだね。ミーミがハオランを通して言葉をしゃべってたのは、貴重だったよね!」
「ん?どうしたの?まさか今度はシュンリンの体がどこかおかしいとか…!」
シュンリンが落ち着かない様子なのをすぐに理解しておれは心配になった。
「ううん!全然大丈夫!…ただ…」
「ただ?」
「わたしがハオランにキスしたの…見てたってことになる…よね?」
見る見るうちに顔が赤くなっていくシュンリンに、おれの全身が「彼女を可愛がりたい」と訴えてくる。
「…うん、見てたよ」
「だ、よね…」
「すごく、可愛かった」
「っ!!」
「あと、ミーミに内緒って言ってるのもすごく可愛くて」
「あーー!!恥ずかしすぎる!!」
おれの胸に顔をぐいぐいと押し付けてくるシュンリンをみて、可愛くて笑みがこぼれてしまう。
「ね、おれからもキスしていい?したいんだけど」
「…!」
赤い顔をおれの胸から上げて見つめてくる。
シュンリンがしてくれた時と同じように、頬に口づけて、そのまま唇にもキスを落とす。
「っ、ハオラン…!」
「遅くなっちゃったけど、改めておはよう、シュンリン」
「お、おはよ…」
「みみゅみゅー」
柔らかいシュンリンの体を抱きしめて、この子の肩に乗って大人しくしていたミーミの頭を撫でて。
(幸せ者だな…おれ)
この幸せを失くすまいと、新たに決意する優しい朝を迎えたのだった。
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