「俺ですらしたことあるが」

「え!?飛影!!いつしたんですか!?」

「まっ……魔界にいたときだ」

いつもの冷静な蔵馬なら珍しい慌て方に飛影も本能的に後ろに下がりつつ
必死に言い訳を考える子供のように、しどろもどろに答えた。

魔界でクリスマスパーティーするのかと
人間界育ち組が興味ありげに見つめれば
こちらの視線に気づいた少年が勝手に怒り出す。

「たまたま俺がガキの頃、一度だけ盗賊の仲間が
人間界の真似事でやったんだ!!」

なるほど、だから人間界の慣習にことごとく疎い彼でも
クリスマスという単語に反応できたのね。
それにしても盗賊のクリスマスパーティーって何をするんだ?

奪ったお宝でビンゴ大会とか?と色々と想像が膨らむ。

何か貰ったりしたかと聞きたかったが、これ以上は
飛影をさらに怒らせるだけだからなぁと悶々としていると
隣の幽助も気になっていたのか、飛影の殺気が出かけている眼光にも
臆することなく堂々と質問していてビビった。