「もうすぐクリスマスだね～」

ちょっとした霊界からの依頼を片付けた帰り道
ふと、少女は思い出したように呟いた。

ボロボロの体を桑原に引きずられる幽助が反応する。
桑原は幽助同様にクリスマスのワードに比較的ポジティブだったが
飛影に至ってはくだらんと一蹴されてしまったので相変わらずだなと苦笑する。

「幽助と桑原さんは毎年家族で
クリスマスパーティーしてるんだねぇ。
うちの家も毎年やってるよー。アメリカにいたときは
家族以外にも知り合いとかを集めてやったけど
今は家族でだけやるなぁ」

まぁ流石に高校生にもなって家族とは恥ずかしいかなと思いつつも
弟はまだ小学生だし、それに美味しいのをたくさん食べられるからね。

あれ?そういうばこういう時、いつも喋りすぎず
かと言って無言すぎない絶妙なトーク力で時に聞き役
時に会話を回してくれる蔵馬が一言も発していないことに気づいた。