SS
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嫌い、嫌い、やっぱ好き
「はぁ~幸せ♪」
丸いテーブルを囲むように、左右に座った色男二人に赤面する少女。
少女の言葉に一人の男は苦笑し、もう一人はあからさまに嫌悪感をあらわにして声を荒げた。
「おい!なんでこいつが居るんだ」
「ははっ♪――その意見には俺も同意かな」
今にもイノセンス発動しそうな神田と、いつものように茶化しながらも
目が全然笑ってないティキが交互ににらみ合いながら少女に問いかけた。
少女はその言葉に急に真面目そうな顔を作り、二人の顔を見やる。
その様子に、二人は少々面くらいながらも一応は自分の好いている女ということもあり
何事かとつられて真顔になって話を聞こうと前のめりになった。
「一度でいいから二人の男に取り合いになってみたかったりするじゃん?……女の子なr」
言葉を紡ぎ終わる瞬間だった。さらっと何かが真横を舞う。
目の端で追うと、それは茶色い……髪の毛の束ではないか。
少女の顔が星野桂先生の絵から楳図かずお並の絶叫顔に変わる。
わざとらしく重苦しい口調と、エヴァンゲ○オンの碇ゲン○ウのように
顔の前で組んだ両手が醸し出した「あ、こいつ今から大事なことを言う」という空気をぶち壊す
ゲスな変態発言だったがため、神田は冴羽りょうも真っ青のコンマ0秒の世界で刀をぬいていたのが原因だった。
そしてその原因を作ったのは紛れもない彼女である。しかし彼女は自分の所業を棚に上げ信じられないと
散りゆく髪の毛の束を追いかけていた。
ティキも流石に庇いきれないと言ったような顔で項垂れている。
「うぎゃあああ!!おおっ乙女の髪がぁ!!――このバ神田テメェ表でろやぁ!!
だって、だって、夢じゃん!女の子なら誰でも夢見るじゃん!?アイッハヴァッドリィイイム!!!!」
両腕を振り回し、奇声をあげる黙っていれば美少女に店の客も何事かと目を見張っていた。
「夢を見る権利はあるじゃん!?んで目の前の素敵な美形二人に好意もたれてるじゃん?
これはもうアレだよね!行動するしかないよね!?行動力をまず褒めてよ!!そして目の前で揉めろよ男共ぉ!!」
こいつらがもう諸悪の根源と言わんばかりに自分のことを棚にあげての攻撃に
神田とティキは女って面倒くさいと言わんばかりの表情でじょじょに席を離れる準備に取りかかる。
そんなもう帰ろうとする二人に気づいて少女は慌ててしおらしい表情を作って徘徊をやめて席についた。
「えっなにっちょっまっ、え、もっもぉ~やだなぁ~♪冗談ダヨ冗談!!
もぉっ何本気にしちゃってんのぉ♪……チッ」
「おい、舌打ち聞こえてんぞ」
「きっ気のせいダヨ~♪友達じゃ~ん!!裏垢で悪口とか絶対言ってないよ~」
「それ言ってるだろテメェ」
「あひゃっ☆バレちった?」
「ねー、俺もう帰って良いかな?」
「まだ居といてダーリン」
帰ろうとする男性にすかさず自身のイノセンス武器のモーニングスターを目の前でちらつかせ黙らせる。
「おっと……ここでドンパチ?――それは賢明じゃないねお嬢さん」
「そうよね?――ならもう少し居てね伊達男さん」
ふぅっと静かに息をついて、こっちの要求をのまないと駄々をこねると言わんばかりの
挑発的な視線に、男二人は参ったなと苦虫をかみつぶしたような表情になったのは言うまでも無い。
………
……
…
二軒目にきた。というのも一軒目は途中で神田と乱闘騒ぎになり追い出されたからだ。
なぜか世界滅ぼしちゃうぜ側のノアであるはずのティキが店長と客に詫びを入れ
喧嘩しまくる未成年組を引きずるように店を出るという滑稽な展開。
そこから場所を移し、今度は乱闘するなと釘をさして
特に梓は椅子にがんじがらめにした上でさきほどのレストランよりも小さめのバーにあるテーブルについていた。
「それで……お嬢ちゃんは具体的にどうして欲しい?」
神田には一発殴りをいれ、梓には額に小さくデコピンをしながらティキが
なんで俺がガキの子守なんかと思いつつも腕を組んで訪ねる。
「え、いいの?私の綿密かつアドリブを考慮した100ページにも及ぶ台本を演じきr」
「聞いた俺が馬鹿だったよ」
「おいノア。相手にするだけ無駄だこいつ」
「あ、頭が弱い3年B組の神田くんのために漢字にふりがな全部ふっといたかr」
「お前の身体をバラバラに刻んでかけ算でもやろうか?」
「ひゃひゃっ、もぉ~真に受けすぎ~♪うけぽよ~」
「ねぇ、俺も暇なわけじゃないんだけど」
はぁとティキがため息をつくが、少女が真顔で否定した。
「いや、この前この人見たけどいい年して定職つかずにホームレス生活してました神田せんせー」
「そうか……なんか気の毒だなって誰が先生だ!!」
「いや、老け顔だから思わずごみぇん(ごめんを発音良く言う)
あ、でもそういう神田っちも今教団離脱っしょー?つまり職なし仲間じゃん!!良かったねティキっち~」
二人はニートなフレンズなんだね、良い段ボール教えて貰いなよと笑うも、ある事実に気づき青ざめる。
うわっ…私の恋人候補、顔以外スペック低すぎ…?と某広告のように口元を手でおおい深刻そうな顔をする梓。
そんな様子に二人の男はなぜ彼女を好きになったのか、自分は馬鹿なのかと回想までし始める勢いだった。
「まぁ~真面目に戻るけど~。アレよあれ!!どういうとこが好きとか
俺の方がこんなに好きだーみたいなアピール欲しかったのよ」
一瞬沈黙が流れる。え、ずっとおちゃらけて欲しかったかな?と変に気を遣い始める梓に
ティキはクスッと笑みをこぼした。
「なるほど、でもホントに良いの?」
「えっ?」
おもぬろにテーブルを立ち上がったティキが優雅な仕草でスッと少女の頬に手を添える。
「俺が君の魅力を語り出したら、いくら時間があっても足りないくらいだ」
少女はその日、初めて黙った。顔に熱が集まり湯気が出そうな勢いで真っ赤に染まった頬。
つぶらな瞳が緊張してティキからそらせずに固まっている。
それを満足げに彼は見つめ、ハリウッドスターばりのウィンクを返した。
「元気な君も好きだけど、こういう大人しい君も嫌いじゃない」
指先で頬をなぞり、ティキのファラオの黄金をちりばめたような金の瞳は怪しく細まる。
「ねぇ、愛の言葉ならいつも囁いているのにまだ足りないのか?」
たたみかけるような色っぽい台詞に少女は言語に支障をきたすほど狼狽え
熱病にうかされるかのように、ぼうっと彼を見つめることしか出来ない。
そんな情熱的な台詞はティキからすると本心ではあったが
恋敵でもある神田へのあてつけにも近かった。
それに神田も面白くないと不機嫌そうな顔でふてくされた。
「ハッ。テメェの娼婦にも良いそうな薄っぺらい言葉に俺の梓はちっともなびかねぇよ」
神田も立ち上がると、ティキのように少女に詰め寄り問いかける。
「だよな?」
しかしティキよりいささか恋愛経験が薄いため少し心配げな表情が
いつも強気な神田を年相応の幼さが残る青年の姿に変え
それがやけに母性本能をくすぐられ少女はさらに顔を赤くしてしどろもどろになるだけだった。
自分が望んだはずの状況なのに、いざなってみると無性に恥ずかしいぜと
アグレッシブに弾む鼓動にいよいよ目の焦点が合わなくなってきた私は
プツンと意識が途切れるのを感じた。恋愛経験皆無にはキャパオーバーしたのだった。
気づくと、ベッドで寝ておりその横に最初の一軒目のように
神田とティキがにらみ合いどちらが彼女を送るかで揉めた挙げ句に3人で一夜を明かしたことを知るのはまたべつの話。
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
【あとがき】
SSの意味わかってんの?と方々から聞こえそうなほど
長くなってしまいすみません!!
見切り発車で書き出すとこうなるよという
典型的な例でしたねw
とにかく神田とティキにはさまれる夢主見たかったんですが
深夜テンションで夢主がうざくなってしまったのが反省ですw
「はぁ~幸せ♪」
丸いテーブルを囲むように、左右に座った色男二人に赤面する少女。
少女の言葉に一人の男は苦笑し、もう一人はあからさまに嫌悪感をあらわにして声を荒げた。
「おい!なんでこいつが居るんだ」
「ははっ♪――その意見には俺も同意かな」
今にもイノセンス発動しそうな神田と、いつものように茶化しながらも
目が全然笑ってないティキが交互ににらみ合いながら少女に問いかけた。
少女はその言葉に急に真面目そうな顔を作り、二人の顔を見やる。
その様子に、二人は少々面くらいながらも一応は自分の好いている女ということもあり
何事かとつられて真顔になって話を聞こうと前のめりになった。
「一度でいいから二人の男に取り合いになってみたかったりするじゃん?……女の子なr」
言葉を紡ぎ終わる瞬間だった。さらっと何かが真横を舞う。
目の端で追うと、それは茶色い……髪の毛の束ではないか。
少女の顔が星野桂先生の絵から楳図かずお並の絶叫顔に変わる。
わざとらしく重苦しい口調と、エヴァンゲ○オンの碇ゲン○ウのように
顔の前で組んだ両手が醸し出した「あ、こいつ今から大事なことを言う」という空気をぶち壊す
ゲスな変態発言だったがため、神田は冴羽りょうも真っ青のコンマ0秒の世界で刀をぬいていたのが原因だった。
そしてその原因を作ったのは紛れもない彼女である。しかし彼女は自分の所業を棚に上げ信じられないと
散りゆく髪の毛の束を追いかけていた。
ティキも流石に庇いきれないと言ったような顔で項垂れている。
「うぎゃあああ!!おおっ乙女の髪がぁ!!――このバ神田テメェ表でろやぁ!!
だって、だって、夢じゃん!女の子なら誰でも夢見るじゃん!?アイッハヴァッドリィイイム!!!!」
両腕を振り回し、奇声をあげる黙っていれば美少女に店の客も何事かと目を見張っていた。
「夢を見る権利はあるじゃん!?んで目の前の素敵な美形二人に好意もたれてるじゃん?
これはもうアレだよね!行動するしかないよね!?行動力をまず褒めてよ!!そして目の前で揉めろよ男共ぉ!!」
こいつらがもう諸悪の根源と言わんばかりに自分のことを棚にあげての攻撃に
神田とティキは女って面倒くさいと言わんばかりの表情でじょじょに席を離れる準備に取りかかる。
そんなもう帰ろうとする二人に気づいて少女は慌ててしおらしい表情を作って徘徊をやめて席についた。
「えっなにっちょっまっ、え、もっもぉ~やだなぁ~♪冗談ダヨ冗談!!
もぉっ何本気にしちゃってんのぉ♪……チッ」
「おい、舌打ち聞こえてんぞ」
「きっ気のせいダヨ~♪友達じゃ~ん!!裏垢で悪口とか絶対言ってないよ~」
「それ言ってるだろテメェ」
「あひゃっ☆バレちった?」
「ねー、俺もう帰って良いかな?」
「まだ居といてダーリン」
帰ろうとする男性にすかさず自身のイノセンス武器のモーニングスターを目の前でちらつかせ黙らせる。
「おっと……ここでドンパチ?――それは賢明じゃないねお嬢さん」
「そうよね?――ならもう少し居てね伊達男さん」
ふぅっと静かに息をついて、こっちの要求をのまないと駄々をこねると言わんばかりの
挑発的な視線に、男二人は参ったなと苦虫をかみつぶしたような表情になったのは言うまでも無い。
………
……
…
二軒目にきた。というのも一軒目は途中で神田と乱闘騒ぎになり追い出されたからだ。
なぜか世界滅ぼしちゃうぜ側のノアであるはずのティキが店長と客に詫びを入れ
喧嘩しまくる未成年組を引きずるように店を出るという滑稽な展開。
そこから場所を移し、今度は乱闘するなと釘をさして
特に梓は椅子にがんじがらめにした上でさきほどのレストランよりも小さめのバーにあるテーブルについていた。
「それで……お嬢ちゃんは具体的にどうして欲しい?」
神田には一発殴りをいれ、梓には額に小さくデコピンをしながらティキが
なんで俺がガキの子守なんかと思いつつも腕を組んで訪ねる。
「え、いいの?私の綿密かつアドリブを考慮した100ページにも及ぶ台本を演じきr」
「聞いた俺が馬鹿だったよ」
「おいノア。相手にするだけ無駄だこいつ」
「あ、頭が弱い3年B組の神田くんのために漢字にふりがな全部ふっといたかr」
「お前の身体をバラバラに刻んでかけ算でもやろうか?」
「ひゃひゃっ、もぉ~真に受けすぎ~♪うけぽよ~」
「ねぇ、俺も暇なわけじゃないんだけど」
はぁとティキがため息をつくが、少女が真顔で否定した。
「いや、この前この人見たけどいい年して定職つかずにホームレス生活してました神田せんせー」
「そうか……なんか気の毒だなって誰が先生だ!!」
「いや、老け顔だから思わずごみぇん(ごめんを発音良く言う)
あ、でもそういう神田っちも今教団離脱っしょー?つまり職なし仲間じゃん!!良かったねティキっち~」
二人はニートなフレンズなんだね、良い段ボール教えて貰いなよと笑うも、ある事実に気づき青ざめる。
うわっ…私の恋人候補、顔以外スペック低すぎ…?と某広告のように口元を手でおおい深刻そうな顔をする梓。
そんな様子に二人の男はなぜ彼女を好きになったのか、自分は馬鹿なのかと回想までし始める勢いだった。
「まぁ~真面目に戻るけど~。アレよあれ!!どういうとこが好きとか
俺の方がこんなに好きだーみたいなアピール欲しかったのよ」
一瞬沈黙が流れる。え、ずっとおちゃらけて欲しかったかな?と変に気を遣い始める梓に
ティキはクスッと笑みをこぼした。
「なるほど、でもホントに良いの?」
「えっ?」
おもぬろにテーブルを立ち上がったティキが優雅な仕草でスッと少女の頬に手を添える。
「俺が君の魅力を語り出したら、いくら時間があっても足りないくらいだ」
少女はその日、初めて黙った。顔に熱が集まり湯気が出そうな勢いで真っ赤に染まった頬。
つぶらな瞳が緊張してティキからそらせずに固まっている。
それを満足げに彼は見つめ、ハリウッドスターばりのウィンクを返した。
「元気な君も好きだけど、こういう大人しい君も嫌いじゃない」
指先で頬をなぞり、ティキのファラオの黄金をちりばめたような金の瞳は怪しく細まる。
「ねぇ、愛の言葉ならいつも囁いているのにまだ足りないのか?」
たたみかけるような色っぽい台詞に少女は言語に支障をきたすほど狼狽え
熱病にうかされるかのように、ぼうっと彼を見つめることしか出来ない。
そんな情熱的な台詞はティキからすると本心ではあったが
恋敵でもある神田へのあてつけにも近かった。
それに神田も面白くないと不機嫌そうな顔でふてくされた。
「ハッ。テメェの娼婦にも良いそうな薄っぺらい言葉に俺の梓はちっともなびかねぇよ」
神田も立ち上がると、ティキのように少女に詰め寄り問いかける。
「だよな?」
しかしティキよりいささか恋愛経験が薄いため少し心配げな表情が
いつも強気な神田を年相応の幼さが残る青年の姿に変え
それがやけに母性本能をくすぐられ少女はさらに顔を赤くしてしどろもどろになるだけだった。
自分が望んだはずの状況なのに、いざなってみると無性に恥ずかしいぜと
アグレッシブに弾む鼓動にいよいよ目の焦点が合わなくなってきた私は
プツンと意識が途切れるのを感じた。恋愛経験皆無にはキャパオーバーしたのだった。
気づくと、ベッドで寝ておりその横に最初の一軒目のように
神田とティキがにらみ合いどちらが彼女を送るかで揉めた挙げ句に3人で一夜を明かしたことを知るのはまたべつの話。
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【あとがき】
SSの意味わかってんの?と方々から聞こえそうなほど
長くなってしまいすみません!!
見切り発車で書き出すとこうなるよという
典型的な例でしたねw
とにかく神田とティキにはさまれる夢主見たかったんですが
深夜テンションで夢主がうざくなってしまったのが反省ですw