Northern Lights(種無印)
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2話 崩壊の大地
施設の天井がスライドし、アマテラスが勢いよく飛び出した。
周囲の状況を把握するため即座にカメラアイを動かす。
すぐにストライクとジンが戦闘状態に突入している姿がモニターに映った。
ストライクは大きくジャンプし、そこにジンがミサイルを放った。ストライクはミサイルを回避しようと機体を動かした。
追尾システム付のミサイルはストライクを追い、そのままシャフトに命中した。センターシャフトと地上を繋ぐそれはまるで紐のように引きちぎれ、そのままゆっくりと落下する。
下敷きになった建物が粉々に崩壊していった。
「マズイな。動きはさっきと雲泥の差だが、あんな戦い方じゃコロニーに及ぶ被害が広がるだけだ。絶対に止めないと」
シオンはアマテラスをストライクとジンの方へと向けた。
ストライクはジンの片脚切断し、そのままジンの胴体を真っ二つにしようと切りかかった。
『やめろぉぉ!!』
聞き覚えのある声にストライクのソードストライカーが一瞬止まった。
眼を向けると黄金に光り輝くMSがこちらに向かって飛び込んできた。黄金のMSは二機の間に割って入り、ボロボロになったジンを庇う。
『GAT-X105〝ストライク〟聞こえるか?』
突然繋がれた通信。目の前のMSから聞こえてきた声にキラは眼を見張った。
「シオン……さん!?」
『その声……やはり君か、キラ君』
「どうしてあなたがここに……それにそのMSは……」
〝一体どうしたんですか?〟と続けようとしたキラだったが、上空から舞い降りてきたイージスによって阻まれた。
「あのMS……アスラン? まさか……」
見覚えのある紅いMSを眼の前にしてキラは頭を振った。そこにイージスから通信が入る。
『キラ! キラ・ヤマト!!』
『アスラン? アスラン・ザラ!』
記憶の中に残る声にキラは、はっと眼を上げた。
『やはりキラ。キラなのか!?』
二機が動きを止めている間にも周囲では戦闘が続いていた。
ジンがら放たれたミサイルがアークエンジェルを襲う。防戦するアークエンジェルは押され気味になっていた。
回避した一部のミサイルが地表やシャフトに当たり、爆発が起こる。
攻撃していたジンの一機にアークエンジェルのミサイルが命中し、爆発する。それによって別のシャフトが損傷し、誘爆を引き起こした。
シャフトが地表に倒れ、その衝撃でコロニーが揺れる。
半壊したジンを抱かかえた状態のアマテラスのコックピットの中でシオンは冷ややかにその状況を見下ろしていた。
それまで大きく軋みを上げ、負荷に耐えかねたシャフトがついに崩壊を始め、それによって支えを失った外壁も構造形にそって切り取られるように分解し始めた。
空気の急激な流出による乱気流がコロニー全体を吹き荒れ、建物の破片やエレカなどが舞い上がる。シェルターが一斉に救命艇として射出された。
「ヘリオポリスの終焉、か……」
〝また護れなかった〟 そんな悔恨の念に、シオンは表情を曇らせた。
ストームと化した乱気流にストライクとイージスが巻き込まれ、宇宙空間に投げ出されていく。
アマテラスの周囲でも激しい乱気流が起こる。
シオンはジンを放さぬようしっかりと抱きかかえ、気流にその身を任せた。
黄金の光が漆黒の宙へと飛び出していった。
施設の天井がスライドし、アマテラスが勢いよく飛び出した。
周囲の状況を把握するため即座にカメラアイを動かす。
すぐにストライクとジンが戦闘状態に突入している姿がモニターに映った。
ストライクは大きくジャンプし、そこにジンがミサイルを放った。ストライクはミサイルを回避しようと機体を動かした。
追尾システム付のミサイルはストライクを追い、そのままシャフトに命中した。センターシャフトと地上を繋ぐそれはまるで紐のように引きちぎれ、そのままゆっくりと落下する。
下敷きになった建物が粉々に崩壊していった。
「マズイな。動きはさっきと雲泥の差だが、あんな戦い方じゃコロニーに及ぶ被害が広がるだけだ。絶対に止めないと」
シオンはアマテラスをストライクとジンの方へと向けた。
ストライクはジンの片脚切断し、そのままジンの胴体を真っ二つにしようと切りかかった。
『やめろぉぉ!!』
聞き覚えのある声にストライクのソードストライカーが一瞬止まった。
眼を向けると黄金に光り輝くMSがこちらに向かって飛び込んできた。黄金のMSは二機の間に割って入り、ボロボロになったジンを庇う。
『GAT-X105〝ストライク〟聞こえるか?』
突然繋がれた通信。目の前のMSから聞こえてきた声にキラは眼を見張った。
「シオン……さん!?」
『その声……やはり君か、キラ君』
「どうしてあなたがここに……それにそのMSは……」
〝一体どうしたんですか?〟と続けようとしたキラだったが、上空から舞い降りてきたイージスによって阻まれた。
「あのMS……アスラン? まさか……」
見覚えのある紅いMSを眼の前にしてキラは頭を振った。そこにイージスから通信が入る。
『キラ! キラ・ヤマト!!』
『アスラン? アスラン・ザラ!』
記憶の中に残る声にキラは、はっと眼を上げた。
『やはりキラ。キラなのか!?』
二機が動きを止めている間にも周囲では戦闘が続いていた。
ジンがら放たれたミサイルがアークエンジェルを襲う。防戦するアークエンジェルは押され気味になっていた。
回避した一部のミサイルが地表やシャフトに当たり、爆発が起こる。
攻撃していたジンの一機にアークエンジェルのミサイルが命中し、爆発する。それによって別のシャフトが損傷し、誘爆を引き起こした。
シャフトが地表に倒れ、その衝撃でコロニーが揺れる。
半壊したジンを抱かかえた状態のアマテラスのコックピットの中でシオンは冷ややかにその状況を見下ろしていた。
それまで大きく軋みを上げ、負荷に耐えかねたシャフトがついに崩壊を始め、それによって支えを失った外壁も構造形にそって切り取られるように分解し始めた。
空気の急激な流出による乱気流がコロニー全体を吹き荒れ、建物の破片やエレカなどが舞い上がる。シェルターが一斉に救命艇として射出された。
「ヘリオポリスの終焉、か……」
〝また護れなかった〟 そんな悔恨の念に、シオンは表情を曇らせた。
ストームと化した乱気流にストライクとイージスが巻き込まれ、宇宙空間に投げ出されていく。
アマテラスの周囲でも激しい乱気流が起こる。
シオンはジンを放さぬようしっかりと抱きかかえ、気流にその身を任せた。
黄金の光が漆黒の宙へと飛び出していった。