銀魂:坂田
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あいつらからしたら俺は「異常」らしい。
「どこが異常なんだろうな…全然わかんねェ」
聞かれたんだからと人が真剣に考えてる間に、あいつらはどうしてかななしの居場所をしつこく聞いてくる。
うるせーなァ、俺と一緒にいるっつったら何度わかんのおめーら。つか、好きな奴と四六時中一緒にいたいって思う、どこが「異常」なんだよ。
その光景を思い出すとやっぱムシャクシャして、玄関にたどり着いた時、思わず自分の髪をつかみ、グシャグシャにかき回した。
「…ぎん…ちゃん…?」
「………ななし…」
そんな俺を気遣ってくれるのは、唯一救ってくれるのは、ななし。
赤い首輪をつけながら、部屋の柱に身を隠し顔だけ出して俺を見ている。
かわいすぎる。
「どうしたの……?」
か細い声で俺に問いかける。ああ愛しい愛しい好きで好きでたまらないななしがいる俺の前にいる俺といるななしが。
この素晴らしい現実を受け止めた瞬間、今までの鬱憤は吹っ飛んだ。
そうだ、あいつらの存在なんて小指の爪ほどどうでもいい。俺にはななしがいればいい。この空間が、時間が、毎日ずっと続けばそれでいい。
隠れたままのななしに近づくと、その細い体を抱きしめた。その時首輪から柱につながる鎖がジャラ、と音を立てる。ああ、そういえばこんなのまだしてんだ、俺。いい加減外してやんねーと、ななしに嫌われちまう。
ここで暮らすことになった初日から数日間は、俺と24時間いると聞いて恥ずかしさのあまり、ななしは力の限り暴れていた。
それで仕方なく首輪を付けて、それからつながる鎖を柱にぐるぐる巻いて、この家から逃げられないように、側にいる俺から一定の距離以上離れられないようにした。
その状態でほんの数日前まで、朝も昼も夕方も夜も関係なく、ひたすらななしを「愛して」いると、どうやらやっと素直になったようで、今では逃げようとする動きもなくなっている。
「ななし、ごめんな。この首輪、外すから」
「ん、…いいの。銀ちゃんに、愛されてるしょうこだから」
「…! …ハァー…お前はほんと、罪作りな女だよ」
耳元でそううなると、ななしは肩を震わせ、か弱く息をはいた。なんとも色っぽい。
それが理性を断つ引き金になり、スッと耳の穴に舌をねじ込む。
「ひぁ…っ!?」
「ななし…今日も、たくさん愛し合おう………な?」
「………うん」
そうしてお前はまた俺におぼれてくれる。
でも、その深さはまだ序の口なんだ。
俺はお前が俺を知る数年前からおぼれているんだから。
「っ…ぎんちゃん…!」
「ななし…!!」
それを証明してくれるのは、この部屋。
当時は真っ白い壁が、今は全員同じ被写体の写真で埋め尽くされている。
そこは底が抜けた家でした
あいつら…万事屋でも真選組でも双方でも。