番外(幼児時代/3Z設定あり)
夢小説設定
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@オカンヒロインが3Z設定に入ったら?
若干メタ発言あり注意
「……おまえ、マジでか」
「わ、分かってるよ、へんてこだって……!」
「………」
*
「っつーことで、転校生の吉田ななしだ」
「よ、よろしくね、みんな」
「「「エエエエエェェェェ!!?!!」」」
週明け。
夏休み明けでも冬休み明けでも春休み明けでもなく、すんごい中途半端な時期に、彼女――ななしさんは僕らのクラスにやってきた。
女子高生として。
「ななし~~! かわいいアル!」
「嬉しいわ、これで銀魂メンバー勢揃いね!」
「ななしちゃんが女子高生とはなァ! いや、びっくりしたよ。ああいう設定だから、銀八同様教師か何かかと思ったよ~!」
さらりと近藤さんがメタ発言をかますけど、本人は大まじめに返していた。
「色々理由はあるけど、とにかく青春を謳歌してほしい……みたいな設定みたい」
「嫌なんですけど。ななしさんの口から設定て言葉が出るの、すごく嫌なんですけど」
「待っていたぞななし、エリザベスと一緒に昼ご飯だな」
「うふふ、ヅラちゃんもエリーちゃんも元気そうでよかったよ」
「ヅラじゃない、桂だ」
「ざけんじゃねェ、ななしさんとランチすんのは俺でさァ。昨日からスマホのカレンダーに入れてあるんでィ。土方の」
「なんで俺なんだよ。つーか何で知ってんだよ、色々」
まあ、何にせよ神楽ちゃんも姉上だけでなく、みんな喜んでいるから、よかったのかな…………
みんな……?
「あれ、なんか気のせいかな……」
どこからか、ドゴッ、ドゴッ、と、重たい音がする。
ななしさんの取り巻きから脱出した僕は、ただ一人の被害者を見つけた。
奴は白衣のポケットに手を突っ込みながら、至極苛立った様子で、黒板下の白い壁を、ただひたすらに蹴り続けていた。
「……あの、先生、大丈夫スか」
「あァ? 大丈夫なわきゃねーだろお前。なんでアイツ生徒なの? 大人だろフツーに、キャラ的に大人びてんだから。あんだけ教師設定でいくか購買部設定でいくか悩んでたくせに、なーにが青春謳歌だよコノヤロー。俺に対する嫌がらせじゃねーかコノヤロー」
「裏側話してんじゃねェ! あれっこれ僕言わされてる?!」
とにかく、銀さ……銀八先生は、ななしさんが学生設定になってしまったことに深くダメージを負っているようだ。そりゃそうだ、今の――未成年設定であるななしさんに手を出そうものなら、間違いなくお縄頂戴だもんな。
肩をポンとたたく。
今の僕にできることといえば、これくらいだった。
01 青春は気づいたら終わっている
若干メタ発言あり注意
「……おまえ、マジでか」
「わ、分かってるよ、へんてこだって……!」
「………」
*
「っつーことで、転校生の吉田ななしだ」
「よ、よろしくね、みんな」
「「「エエエエエェェェェ!!?!!」」」
週明け。
夏休み明けでも冬休み明けでも春休み明けでもなく、すんごい中途半端な時期に、彼女――ななしさんは僕らのクラスにやってきた。
女子高生として。
「ななし~~! かわいいアル!」
「嬉しいわ、これで銀魂メンバー勢揃いね!」
「ななしちゃんが女子高生とはなァ! いや、びっくりしたよ。ああいう設定だから、銀八同様教師か何かかと思ったよ~!」
さらりと近藤さんがメタ発言をかますけど、本人は大まじめに返していた。
「色々理由はあるけど、とにかく青春を謳歌してほしい……みたいな設定みたい」
「嫌なんですけど。ななしさんの口から設定て言葉が出るの、すごく嫌なんですけど」
「待っていたぞななし、エリザベスと一緒に昼ご飯だな」
「うふふ、ヅラちゃんもエリーちゃんも元気そうでよかったよ」
「ヅラじゃない、桂だ」
「ざけんじゃねェ、ななしさんとランチすんのは俺でさァ。昨日からスマホのカレンダーに入れてあるんでィ。土方の」
「なんで俺なんだよ。つーか何で知ってんだよ、色々」
まあ、何にせよ神楽ちゃんも姉上だけでなく、みんな喜んでいるから、よかったのかな…………
みんな……?
「あれ、なんか気のせいかな……」
どこからか、ドゴッ、ドゴッ、と、重たい音がする。
ななしさんの取り巻きから脱出した僕は、ただ一人の被害者を見つけた。
奴は白衣のポケットに手を突っ込みながら、至極苛立った様子で、黒板下の白い壁を、ただひたすらに蹴り続けていた。
「……あの、先生、大丈夫スか」
「あァ? 大丈夫なわきゃねーだろお前。なんでアイツ生徒なの? 大人だろフツーに、キャラ的に大人びてんだから。あんだけ教師設定でいくか購買部設定でいくか悩んでたくせに、なーにが青春謳歌だよコノヤロー。俺に対する嫌がらせじゃねーかコノヤロー」
「裏側話してんじゃねェ! あれっこれ僕言わされてる?!」
とにかく、銀さ……銀八先生は、ななしさんが学生設定になってしまったことに深くダメージを負っているようだ。そりゃそうだ、今の――未成年設定であるななしさんに手を出そうものなら、間違いなくお縄頂戴だもんな。
肩をポンとたたく。
今の僕にできることといえば、これくらいだった。
01 青春は気づいたら終わっている
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