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連日続いた戦で勝利を飾り、数日かけて城に着く。
早朝で日が昇っていないくらいだから、ななしは部屋でまだ眠っているだろう。
そう思っていたのが、そもそもの間違いらしい。
「!!ングガ…!おっ、おかえりなさい!政宗ふぁん!!」
「………」
ここは俺の部屋だ。
なのにヤツが団子を頬張りながら寝転がっていやがる。その下には、布団が敷かれていた(俺ァしまって出たはずだが)
「……ななし」
「は、はい、なんですかダーリン」
「アンタの部屋はもっと向こうのはずなんだが」
「そうですね!いや知ってますよ?でもわたしったらあまりにもアレ…アレなんで、ほら、夢遊病ってやつです!」
俺の眼光にやられたのか、冷や汗をダラダラと流しながら、今度は真っ青な顔を上下や左右にshakeした。
「いや違いますからね!昨日の夜からです、何日もいたわけじゃないですから!!政宗さんの匂いが恋しくて布団引っ張り出すとか、久々に箪笥物色とかしたなんて、そんなこと!」
「したんだな…」
疲れちゃいるが、やることはやらねぇと。
「そんなにアンタがmasochistだとはねェ」
「ウッギャアァァ!!いたっ痛いィィ!!」
関節技をきめられヒイヒイ言っていたななしが、次第に「あっでも政宗さんの体温が…むふふ」と興奮しだしたので素早く体を離した。
バランスを崩した変態girlがそのまま畳に落ちる。
「んぎゃ!ひ、酷い…」
「人の留守中に部屋忍びこんであれこれ引っ掻き回した挙げ句我が物顔で団子食い散らかす奴に言われてもな」
「ぐっ…しっ仕方ないじゃないですか、心配だったんですから…」
布団の上で、顔を俯かせ、拗ねたように吐き捨てる。
確かに今回の戦は予想以上に延びた。ななしにも短期だろうと言っていた手前、そこは心配をかけて申し訳ないとも思う。
しかし、だ。
「だからって、人の布団によだれつけてんじゃねえェェェ!!!」
「う、わあああぁぁぁぁ!?!?!」
布団の端を勢いよく持ち上げれば、ななしが丸太よろしく全身でゴロゴロと転がった。そして壁に激突し、動かなくなる。
「ったく…油断も隙もありゃしねぇ」
よだれのついた布団で寝る気にはなれねェ。
諦めた俺は、まだ食いかけの団子を一口つまんだ。
「うめェ」
気づけば残り全て平らげてしまった。まぁ良い。
さて、ななしをどうしてやろうか。
首をならしながら近づくと、寝息が聞こえた。
警戒しつつななしの顔を覗きこめば、本当に眠っているらしく、まぶたが閉じていた。
「………」
まるで安心したかのような、穏やかな表情だ。
そこまでぼんやり思って、ああ、だから今になって寝たのか、と納得した。きっと夜中もずっと俺たちの帰りを待っていた…のかもしれねェ。
しょうがねぇと一人ぼやきながら、ななしを抱き上げ、布団に入れてやる。
「………」
いちいち考えるのが面倒になり、ため息をつく。
知るか。
どうにでもなりやがれ。
やけくそになりながら、隣に体を寝かせた。
遂に、朝日が昇る。
しかし俺らからすりゃ、これからが睡眠時間のようだ。
お日様、グッナイ!