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は、と意識を取り戻せば、筆はまた止まっていた。
その筆にたっぷりふくませた墨は、真白い紙に黒い斑点をつくっている。
集中できるはずだ、今の状況であれば。
あの騒がしいcombiがいねーってのに。
なのに、どうして時々焦点があわなくなっちまうんだか。
そこで耳に入ってくるのは、蝉のがやがやした鳴き声。
ああ、こいつだ。
いったんその存在をみとめると、どんどんそれが大きくなって、うるせぇほどにまとわりついて離れねぇ。
しかし、そのうざったさもいつの間にやら許せているもんだ。
「まァ、せっかくのsummerだしな…」
思わず言葉がこぼれ、そんな自分がむなしく息をつく。
今のうちに、たらふく鳴けばいい。
めいっぱい力一杯鳴いて、自分の生きた証を残しゃあ、それでいいんだ。
ふと、あいつの顔が浮かんだ。
「……………」
なんとなく、比喩の表現ではなく、実際にその姿を想像すると非常に滑稽で、思わず一人で笑みを浮かべる。
昆虫姿が似合ってる女なんて、あいつ以外見つからねーだろう。
「(それにしても、随分となげぇdateだな)」
いや、本当はそんなに時間も経ってない。
ただ無性にその流れが遅く感じて、あちらさんが今果たして何をしでかしてやがるのか、無意識に考え込んでしまっているのだ。
おまけにdateだなんててめェで言ったくせに、気分が悪くなっちまった(馬鹿か、俺は)
まァ、いい。
今はあいつのことを考えている暇じゃねえ、俺のやるべきことは山のようにある。
そう、山のように。
奴が乱入してこなければこんなにたまっていないはずなのに。
その原因が現在、どこぞの男と二人きりで馬に乗っているのかと思うと、何故か不公平な気がして、また気分が余計に悪くなった(馬鹿だ、俺は)
根暗な旦那の憂鬱
「筆頭、前田夫妻が奥州に入ってきたらしいですぜ!」
「………そいつァgoodなnewsだ」
ちょう短。