本編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
いつきちゃんと出会っていろいろあって、それから数ヶ月後。わたしは毎日、政宗さんにアタックし続けています。
「政宗さん、おはようございます! 今日はいい天気ですね」
「曇り空のどこがいい天気なんだ。You are stupid.(アンタ馬鹿だな)」
「わ、わたしは快晴よりも曇りのほうが好きなんです」
「誰も天気の好みなんか聞いちゃいねーよ」
見事に冷たく返されますが、わたし負けない! このしつこさが唯一のとりえですから(なんか悲しいなこれ) でも結局は 政宗さんにそこまで嫌われていないと思うんだけどなー。だいたい、嫌われてたら部屋にさえ入れてもらえないだろうし。そうポジティブに考えると、
「ななし、そのニヤけた顔 シャキッとさせろ。見てて腹が立つ」
「すいませんでした!」
その時、「筆頭!!」と声がした。廊下からドタドタとやってきた、政宗さんの子分が現れる。頭を下げながら、その子分は言った。
「甲斐の虎が、この米沢城に向かってるらしいですぜ!」
「虎ァ? 何しに来やがったんだ?」
「政宗さん政宗さん! 甲斐の虎って、もしかして武田信玄ですか?!」
「それ以外に誰がいんだよ」
まだ奥州を出たことがないわたしは、自分が持っている限りの知識を思い出す。武田信玄といえば、上杉謙信と互角の男で、なんか強いんだよね。それから・・・・・・・・・と考えていた思考は、突然停止した。政宗さんに手をつかまれ、「さっさと立て」と言われたのだ。うぎゃああ手を!!
「まっ政宗さん! 大好きです!」
「んなくだらねェこと言ってねーで、さっさと自室に戻りな」
「(ガーーン!!) ・・・は、はい・・・」
「・・・・・・(筆頭も素直じゃねえなァ)」
告白を くだらない呼ばわりされつつ、従順するわたし。でも、政宗さんはわたしが自室に入るとは思ってないのか、部屋まで着いてきた。その間手は握られたままで、わたしはドキドキしながら政宗さんを見る。やばいよねこれ、心臓が爆発しちゃうって! そんな暴走人間を置いて、「しばらくジッとしとけ」と命じて、政宗さんはさっさと帰っていった。冷たいよ政宗さん・・・!
「ち、ちくしょう・・・! 政宗さんのバーカ」
「Ah?!」
「ぎゃああああああなななんでもないですうう!!(つーか聞こえてるの?!)」
政宗さんの地獄耳は、伊達じゃないぜ・・・!
でもやっぱり、幸せですわ。
色々アホなことやってみようかと思います。