本編
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翌日、わたしは政宗さんに黙って外で雪うさぎを作っていたせいで、よけいに熱が悪化していた。アハハハ馬鹿だわたし! せっかく政宗さんに雪うさぎあげて好感度アップするはずが・・・! そして丁寧に政宗さんが看病してくれるに違いないと、思い切り期待した面も馬鹿だと思った。全然(看病)してくんないんだもん! まったく看病しないくせに、昼時になると、政宗さんと、小十郎さんがやってきたわけで。
うなるわたしの枕元に、二人の無表情な顔が並んでいる。全然心配そうな表情がカケラも感じられないぜ、チクショー! むしろ「ややこしいことしやがって」的な視線だこれは(特に小十郎!)
「う~~ん、う~~ん、政宗さんんん・・・」
「小十郎、薬はできたか」
「うまく調合できたようでございます」
「・・・(調合?)」
いつもの風邪薬じゃないんですかあ、と目を開けると、黄土色の粉が小十郎さんの持つ紙に置かれていた。ワオ、何味なんだよそれ。即座に見ないフリをして、わたしは現実逃避を試みる。でもやっぱりダメ。政宗さんの声に、どうしても反応しちゃうのですよ。
「ななし、Get up.」
「ムリです・・・でも、キスし ぎゃ!」
キスしてくれたら起きれますと言えずに、肩をつかまれわたしは無理矢理起きあがることになった。うわーん、鬼だ本当! なんでわたしこんな人好きなんだろう、でも好きなものはしょうがない。わたしの背中に手を回した政宗さんは、小十郎さんに目配せをする。え、なんだ。まさかそれ・・・、それを・・・!?
「嫌だァァァ! 明らかに薬の色してないじゃないですか!」
「良薬口に苦しって言うだろ」
「それ味でしょ政宗さんッ! 色ですよ色、カラー!」
「色に味は関係ねえ。飲め。すぐに良くなるから」
「いや、ていうかなんかその薬、・・・くさい・・・」
「良い薫りがする薬の方がおかしいぜ」
「オラ、口開けろや!」
「ひぎいいい!!!」
口を閉じて、本気で暴れるわたしに、政宗さんはチッと舌打ちをした。あら、もしかして口に含んで飲ませてくれ・・・るわけがない。死んでもない。後ろに回ってはがいじめをすると、小十郎さんがわたしの顔を片手でガシッとつかむ。
そして、グァン!! と。勢いよく頭突きをかましてきた。
「~~~~~~~~~~!!!!!」</i>
「Hugh! アンタの石頭も使いようだなこりゃ」
痛そうに頭抱えてらァ、とカラカラ笑う政宗さんに、わたしは久々に殺気をおぼえました。
人に優しく、病人にはもっと優しく。
おねがいします。