本編
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目をおそるおそる開けると、誰かがわたしの前に背を向けた状態で仁王立ちしていた。そして男はドカッと殴られて、勢いよく倒れる。男の持っていた刀は、まっぷたつに折れてわたしの手元周辺に刺さっていたってこえええよ! 一歩間違えたらグサッて・・・!(ひい!)
「随分と遊んだもんだねェ。そろそろ終わりにしようじゃねーか」
「ま、政宗、さん・・・!」
頭上から降ってきた声に反応すると、仁王立ちしていたのは政宗さんだった。政宗さんの手には刀が握られていて、きっと、いや わたしを助けてくれたに違いない。あ、あ、あ、あ・・・!
「アイラビュー政宗さまァァ!!!」
「アンタはそろそろ空気読めるようになりな」
「だッ!」
政宗さんの足に抱きつくと、ゲンコツが超スピードで降ってきた。遠慮なしに痛い。これでまた脳細胞が減ったな・・・。でも今はこの痛みさえ、生きているという証拠になって、変に嬉しかった。政宗さんがいるだけで、こんなにホッとする。わたしは安堵しすぎて出そうになった涙を、必死におさえる。別に痛みで出そうになったわけじゃありませんからね!
「まさむね、だと・・・?!」
立ち上がった男は、今更気づいたように脅えている。ヘッヘーン、ざまあみろ! 奥州で政宗といえば、マイダーリンのことしか当てはまらないっての。男はさっきまでの威勢はどこへやら、へっぴり腰になってズリズリと足を後ろへとずらしている。
そんな男に、政宗さんは冷たく言い放った。もっとも、顔はあっち向いてるから見えないけど。
「アンタも運が悪かったな。このアホ女を選んだ時点で、もう終わりなんだよ」
「・・・・・・!!」
「ア、アホ女って政宗さん・・・!!」
「俺も色々とこの後が忙しいんでね。わりーが、このままendと打ち切らせてもらうぜ?」
「う、うっ、うわあああ!!」
ついに逃げ出した男を、政宗さんが・・・あれっ?
「うおおりゃあああああ!!!」
赤いものが横からタックルしてきて、男は再び地面と対面しました。ていうかズザシャアアって・・・顔面がけずれてないかな? その赤いものは、真田さんだった。ていうか、絶叫する赤いものって真田さんしか想像できないし。その真田さんは男にツカツカと歩み寄ると、胸ぐらをつかみ上げ、
「お前の許し難し所業、すべてお館様はご存じだ。甲斐で地獄をとくと味わえ」
その声や目は、いつもの
「Hey! ななしが怖がってる。そろそろhotなアンタに戻ってくれねーかい?」
「はっ!!」
気づいたように、男をパッと手放す真田さん。おお・・・。これは一種の二重人格というべき? さっきの真田さんはいまいずこ?!(裏表があるんだなあ、真田さんも) その真田さんは真っ直ぐわたしの所にやってきて、「申し訳ない!」と頭を下げてきたって、ええ?! いやいや、真田さんが謝る理由ないでしょ。
「ど、どうしたんですか真田さん?!」
「そ、それがしは・・・それがしは・・・!!」
「・・・あ、えーと、わたしは大丈夫ですよ、政宗さんにバッチリ守ってもらったので」
「それがしはそれが出来なかった!」
「ほぎゃあ!!(ビ、ビビッた!)」</b>
目の前でわめくんじゃない、と言えるはずもなく、わたしはただ真田さん流の懺悔を聞くはめになった。別に気にしてないんだけどね。というか、真田さんの監視を邪魔した(というか撤退させた)のはわたし自身のせいだし。
そしてこの後、真田さんはわたしに謝りわたしに色々と誓いを立てたり(監視を続けるというのには心の底から丁重にお断りしました)した。うーん、このままじゃ埒があかない。ていうかここ寒いから、早くあったかい城に帰りたい。そう思ったわたしは、真田さんの懺悔を止めた。
「真田さん」
「? なんでござるか、ななし殿」
「今までの失敗は、水に流しましょう!」
「それはできない」
「と言うと思ったので、団子おごってください」
「・・・は?」
目が点、ってこんな感じなんでしょうかね。真田さんと、成り行きを黙って見ていた政宗さんはそろって声をあげた。ただし、政宗さんはわかったのかすぐに少し笑ったけど。
「真田さんって団子好きなんでしょ? だから今度はそのオススメの団子持って、遊びに来てください」
「・・・い、」
「いーんです!! ていうかもうぶっちゃけここ寒いんですよ!! 早く政宗さんの肌であっため」
「アンタは帰ったら説教だぜ、OK?」
「ノオオオ! だってもうダーク政宗さんが降臨してるじゃないですか! その怖い表情やめてください」
「It is impossible(無理だ)」
残された男は何を想う
男=真田さんで解釈してください。