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……え、何?
街角インタビューですか?
今?
時間は、まあ大丈夫ですけど……
恋についてのインタビュー?
恋はしてますよ、ていうかもう愛かも。
愛ですね、愛。
そんな自信満々で大丈夫ですかって言われても……大丈夫なものは大丈夫ですよ!
まだつきあってないし結婚してないけど、ラブラブなんです。
そう、なんでつきあってないのってよく言われるんですよ。
理由は一つ、ダーリンがツンデレなんです。
例えば? 例えば……私のことが大好きなのに、抱きついたら背負い投げに持ってかれるし、好きって言ったら生返事されるし、めったに私の名前を呼んでくれないんですけど、ふとしたときにデレるからあの破壊力が半端なくって……!
……夢じゃありませんよ! その目、もう見慣れましたけどね!いーじゃないですか、いろんな人がいて。みんな違ってみんないいって国語で習ったでしょ?
うん、そうですよ。いつかオニーサンもそんな人と出会えたらいいですね。
え?
……そうなん、ですか……?
あ、いや、はは……う、れしーですけど、今言ったみたいに、私、ダーリンいるんで、ご、ごめんなさい。
いや、そういう交換とかもちょっと……ダーリン心配させたくないんで。
すんません名刺とか大丈夫なんで、もうそろそろ行かないと!!
「Hey. ななし、何やってんだ」
「政宗さん!」
やっばい! この状況、浮気じゃないけど浮気に見られそう!!
政宗さんの家に向かう途中、「ボクコワクナイヨー」のフレーズが似合いそうな人畜無害系のオニーサンに声をかけられた。
インタビューと言われたので会話していたら、実はこの人、世にも奇妙なことに私に興味が元々あったらしいのだ。
いや、いつからだよ。怖いよ。「ボクコワクナイヨー」のフレーズに謝れ。
そしてやんわりと逃げようとしたところに、はい来られましたマイダーリン。
どこからどう説明しようかパニックになっている私をよそに、政宗さんは動揺するオニーサンへ向けてニッと笑った。
「俺のツレがアンタに失礼したな」
「え、あ、いや……」
責められることなくまさかの謝罪に、オニーサンは驚き、おろおろとしていた。
そんな彼に対し、政宗さんは私の肩をぐっと抱き寄せて、はっきりと言い放った。
「この恋は輪廻転生してるンでね。何人たりとも邪魔できねーよ」
*
放心状態のオニーサンを置いて、政宗さんと私はその場から立ち去った。
政宗さんは私の肩を抱いたままだ。いつもであればこの体制に感動するけど、今はそれどころじゃない。
何あれ。
殺し文句ってよく言うけど、まじで殺されそう。幸せに殺される。
「……まさむねさんは、わたしを、こうけつあつで、ころすきですか……」
「ああ、こりゃ悪かった」
瞬間、ぱっと手と体が離された。
ちがう!! そうじゃない!!
「違います! 嫌とかじゃないです! もーいっかい! もーいっかい!」
「うるせェ黙って離れろ」
「いつもの三拍子!」
すっかりいつものツンツン政宗さんに戻っている。
そのせいで、もう政宗さんの体に触れなくなっちゃった!! シット!!
「あの、さっきの言葉、りん……なんとかって、すごい言葉ですね」
「……まあな。あれくらい言わねーと、逃げられねーだろう」
「あ、ああ……そゆこと」
どうやら政宗さんはショックを与えるためにあんな言葉を使ったようだ。
ま、別にいいけどもさ。
何にせよ誤解なく、政宗さんは私を守ってくれたんだから、ありがたく思わなくちゃ。
それに、今日はこれから政宗さんちでごはん、ごはん!
うるさいオジサン(こじゅうとさんだっけ?)がいるけど、気にしないもんね。
気分よく歩いていると、政宗さんちまでの道のりにある公園にたどり着いた。
「ここまできたら、あと少しですね」
「ああ、アンタの遊び場か」
「遊び場って……小学生じゃないですよ、もう」
まあよくここで道草くって、政宗さんに怒られるんだよね。でも今日は政宗さんがいる、し、
「ああー!」
公園に入るつもりはなかったのに、ふと見下ろしたシロツメクサの群生を見て発見した。
そこに飛び込み、必死に葉っぱをかきわける。この行動、間違いなく不審者である。唯一許せるとしたら女子だからくらいかな……。
「やっぱりあった! ほら、政宗さん」
「………」
自慢げに見せた四つ葉のクローバー。
いつもなら失笑か「そらよかった」と全然気持ちのこもってない喜びを上げるはずなのに、彼は無表情だった。
強いて言えば、目を丸くしているくらい。そんなにびっくりすることかな?
「……? あ、えーと、四つ葉のクローバーです」
しばしの沈黙に我慢できず、解説をしたところで、政宗さんはハッと我に返ったようだった。
なんだか変だなと思いつつ、特に拒否されないので、その手にクローバーをそっと握らせた。
「政宗さんにプレゼントしますね!」
Thank you.
政宗さんは呟いた。
その表情は空を見上げていたので、どんなものなのかは見えなかった。
*
遠い日。
年号がいくつもさかのぼる、あの時代。
あの日々も、ななしと過ごしていた。
言動、雰囲気、変態っぷり、全てが生き写しというべきか、同じ。
「(勘弁してくれ。これ以上どうすりゃいいんだ)」
ななしのまっすぐな愛情に、どれだけ救われたことか。
ななしの大きな存在に、どれだけ支えられたことか。
ななしとこの時代で再会し、どれだけ震えたことか。
その上、彼女は、コイツまでよこすという。
「ななし」
「はい?」
「知ってるか? これにも花言葉があるんだ」
「え、シロツメクサじゃなくて、四つ葉のクローバーにですか?」
「Yes. 昔、教えてもらったのさ」
「……それ、誰からなんですか」
明らかに気分を害した様子だった。
面白いもんだ。
「覚えてねーのはしょーがねェよな」
「え? え? 私? 私、教えてたんですか?」
「半分本当で、半分嘘だ」
「は、はいいい?! クイズですか……?!」
目を白黒させるななしを見て、自分の子供っぷりに笑いが出てくる。
俺だけが覚えているのはどうも癪だ。
さっさと思いだしてくれ。
このクローバーの効果は既にテキ面だからよ。
“私のものになって”
俺はアンタのもの。
アンタは俺のもの。
街角インタビューですか?
今?
時間は、まあ大丈夫ですけど……
恋についてのインタビュー?
恋はしてますよ、ていうかもう愛かも。
愛ですね、愛。
そんな自信満々で大丈夫ですかって言われても……大丈夫なものは大丈夫ですよ!
まだつきあってないし結婚してないけど、ラブラブなんです。
そう、なんでつきあってないのってよく言われるんですよ。
理由は一つ、ダーリンがツンデレなんです。
例えば? 例えば……私のことが大好きなのに、抱きついたら背負い投げに持ってかれるし、好きって言ったら生返事されるし、めったに私の名前を呼んでくれないんですけど、ふとしたときにデレるからあの破壊力が半端なくって……!
……夢じゃありませんよ! その目、もう見慣れましたけどね!いーじゃないですか、いろんな人がいて。みんな違ってみんないいって国語で習ったでしょ?
うん、そうですよ。いつかオニーサンもそんな人と出会えたらいいですね。
え?
……そうなん、ですか……?
あ、いや、はは……う、れしーですけど、今言ったみたいに、私、ダーリンいるんで、ご、ごめんなさい。
いや、そういう交換とかもちょっと……ダーリン心配させたくないんで。
すんません名刺とか大丈夫なんで、もうそろそろ行かないと!!
「Hey. ななし、何やってんだ」
「政宗さん!」
やっばい! この状況、浮気じゃないけど浮気に見られそう!!
政宗さんの家に向かう途中、「ボクコワクナイヨー」のフレーズが似合いそうな人畜無害系のオニーサンに声をかけられた。
インタビューと言われたので会話していたら、実はこの人、世にも奇妙なことに私に興味が元々あったらしいのだ。
いや、いつからだよ。怖いよ。「ボクコワクナイヨー」のフレーズに謝れ。
そしてやんわりと逃げようとしたところに、はい来られましたマイダーリン。
どこからどう説明しようかパニックになっている私をよそに、政宗さんは動揺するオニーサンへ向けてニッと笑った。
「俺のツレがアンタに失礼したな」
「え、あ、いや……」
責められることなくまさかの謝罪に、オニーサンは驚き、おろおろとしていた。
そんな彼に対し、政宗さんは私の肩をぐっと抱き寄せて、はっきりと言い放った。
「この恋は輪廻転生してるンでね。何人たりとも邪魔できねーよ」
*
放心状態のオニーサンを置いて、政宗さんと私はその場から立ち去った。
政宗さんは私の肩を抱いたままだ。いつもであればこの体制に感動するけど、今はそれどころじゃない。
何あれ。
殺し文句ってよく言うけど、まじで殺されそう。幸せに殺される。
「……まさむねさんは、わたしを、こうけつあつで、ころすきですか……」
「ああ、こりゃ悪かった」
瞬間、ぱっと手と体が離された。
ちがう!! そうじゃない!!
「違います! 嫌とかじゃないです! もーいっかい! もーいっかい!」
「うるせェ黙って離れろ」
「いつもの三拍子!」
すっかりいつものツンツン政宗さんに戻っている。
そのせいで、もう政宗さんの体に触れなくなっちゃった!! シット!!
「あの、さっきの言葉、りん……なんとかって、すごい言葉ですね」
「……まあな。あれくらい言わねーと、逃げられねーだろう」
「あ、ああ……そゆこと」
どうやら政宗さんはショックを与えるためにあんな言葉を使ったようだ。
ま、別にいいけどもさ。
何にせよ誤解なく、政宗さんは私を守ってくれたんだから、ありがたく思わなくちゃ。
それに、今日はこれから政宗さんちでごはん、ごはん!
うるさいオジサン(こじゅうとさんだっけ?)がいるけど、気にしないもんね。
気分よく歩いていると、政宗さんちまでの道のりにある公園にたどり着いた。
「ここまできたら、あと少しですね」
「ああ、アンタの遊び場か」
「遊び場って……小学生じゃないですよ、もう」
まあよくここで道草くって、政宗さんに怒られるんだよね。でも今日は政宗さんがいる、し、
「ああー!」
公園に入るつもりはなかったのに、ふと見下ろしたシロツメクサの群生を見て発見した。
そこに飛び込み、必死に葉っぱをかきわける。この行動、間違いなく不審者である。唯一許せるとしたら女子だからくらいかな……。
「やっぱりあった! ほら、政宗さん」
「………」
自慢げに見せた四つ葉のクローバー。
いつもなら失笑か「そらよかった」と全然気持ちのこもってない喜びを上げるはずなのに、彼は無表情だった。
強いて言えば、目を丸くしているくらい。そんなにびっくりすることかな?
「……? あ、えーと、四つ葉のクローバーです」
しばしの沈黙に我慢できず、解説をしたところで、政宗さんはハッと我に返ったようだった。
なんだか変だなと思いつつ、特に拒否されないので、その手にクローバーをそっと握らせた。
「政宗さんにプレゼントしますね!」
Thank you.
政宗さんは呟いた。
その表情は空を見上げていたので、どんなものなのかは見えなかった。
*
遠い日。
年号がいくつもさかのぼる、あの時代。
あの日々も、ななしと過ごしていた。
言動、雰囲気、変態っぷり、全てが生き写しというべきか、同じ。
「(勘弁してくれ。これ以上どうすりゃいいんだ)」
ななしのまっすぐな愛情に、どれだけ救われたことか。
ななしの大きな存在に、どれだけ支えられたことか。
ななしとこの時代で再会し、どれだけ震えたことか。
その上、彼女は、コイツまでよこすという。
「ななし」
「はい?」
「知ってるか? これにも花言葉があるんだ」
「え、シロツメクサじゃなくて、四つ葉のクローバーにですか?」
「Yes. 昔、教えてもらったのさ」
「……それ、誰からなんですか」
明らかに気分を害した様子だった。
面白いもんだ。
「覚えてねーのはしょーがねェよな」
「え? え? 私? 私、教えてたんですか?」
「半分本当で、半分嘘だ」
「は、はいいい?! クイズですか……?!」
目を白黒させるななしを見て、自分の子供っぷりに笑いが出てくる。
俺だけが覚えているのはどうも癪だ。
さっさと思いだしてくれ。
このクローバーの効果は既にテキ面だからよ。
“私のものになって”
俺はアンタのもの。
アンタは俺のもの。
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