本編
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朝から、わたしは元気です。
「政宗さんんんんん!!!!!」
ハートがつきそうなべたついた声。でもわたしはそんな声でも政宗さんがいやがらないことを知ってるんだ。
「うっせーぞななし! Shut up!(黙れ!)」
うん、いやがってないよ? うるさがってるんだよ。政宗さんは部屋に入ってきたわたしを見て、チッと舌打ちをした。明らかに歓迎されてないけど、嫌われてないならいいや。わたしは隣に座って、ニコニコと政宗さんに話しかけた。でも、刀を手入れしている政宗さんはきれいに流して、相づちさえ打ってくれない。政宗さん、聞いてるんですかーと言えば、アンタが勝手に言ってんだろ、俺は聞くなんて一言も言っちゃあいねェ、と返された。この時点ですでに会話は成り立つわけで、わたしは機嫌が良くなる。代わりに政宗さんは悪くなってるみたいだけど。それにしても、天気がいいのに城にこもって人殺しの武器をキレイキレイしてるなんて、どうもおかしいと思う。客人の身ではあるけど、お金はあるのだ。
「政宗さん、お団子食べに行きません?」
「Ah? ・・・どっから盗んできた」
「失礼な!! 政宗さんに内緒で稼いだんですよっ」
「なんだと!」
あ。失言だった。わたしは昔から主語がないので、「甘味屋で」と言い忘れていた。案の定、政宗さんはわたしにつかみかかってくる。刀なんてほっぽっちゃって、いいのかなー(でも心配してくれるのは嬉しい)
「ななし、たしかずいぶん前に言ったよな? 勝手に金をもらってくんじゃねーぞってよォ」
「勝手にじゃなくて、正式にもらってきたんですよ・・・!(怖ッ政宗さん怖ッ!) こっちはあげるもんもあげましたし(労働力を)」
「何をあげたんだ、何を!」
「・・・言っておきますけど、」
身売りとか娼婦とかしてませんよ。そう言うと、政宗さんの細い片目は一瞬だけ開いた。あっという間にわたしの肩から手をどけると、無言で刀を手に取る。・・・・・・うん、本当に素敵。ふだんは冷たいけど、ちゃんとわたしのこと好きでいてくれてるんだ。大好きだよ、政宗さん! そうして満面の笑みを浮かべたわたしは、政宗さんに抱きついた。うわっ離れろ気持ち悪い! と暴言を吐かれるも、政宗ラヴァーなわたしは大丈夫。
「安心してくださいって、操は政宗さんだけに捧げますからー」
「アンタの貧相な体なんて御免被るぜ」
「・・・・・・!!」
いくら照れ隠しとはいえ、Sにもほどがある。
そろそろ泣いてもいいですか
政宗さんはツンデレっぽいと思う。
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